英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『刑事7人』第3シリーズ 第8話「悪女 ~無差別殺人VS嘘まみれの女たちの危ない関係~」

2017-09-01 16:32:10 | ドラマ・映画
 徳永富彦氏の脚本は“虚構”をテーマにしたモノが多い
 その他の特徴としては、立体的構造(二重構造)や同時進行など凝った構造。
『相棒』
 season13…第4話「第三の女」、第11話「米沢守、最後の挨拶」
 season14…第5話「2045」、第17話「物理学者と猫」
 season15…第7話「フェイク」
『捜査一課9係』
 season10…第8話「3つの捜査線」
 season11…第8話「3つの大追跡」

今シリーズでは 第4話「死味」遺体を見て笑う男の正体!?V字の傷痕の謎!! を担当している。


 今回のテーマも“虚構”
 しかし、原咲希(矢田亜希子)の虚構はあまりにも見え透いていて、しかも、薄っぺらで、ドラマとしては残念と言うしかなかった。

 “仮空間”(SNS)での虚構を、実空間(パーティ)でも維持するのは、困難。
 どうしても綻びが生じてしまう。実際、3人の男性に虚構がばれてしまう。実生活も過去の学歴も嘘で、SNSにアップする高級そうな画像のみというのは、あまりにも無謀。よく、3人にしかばれなかったものだ。
 逮捕時に、水田環(倉科カナ)との会話で語ったが、『同性に対する見栄』が最重要だったらしい。
 しかし、砂の城(虚構のSNS・実生活)に住んでも、安静ではいられないだろうし、虚しいだろう。


 その虚構を維持するために、2人の男性を毒殺(病死扱いとなった)。
 さらに、そんな嘘をも受け入れてくれた男性(しかも金持ち)も、殺害してしまうとは……

 虚構の生活から脱出し幸せな生活が待っている……それを、自ら手放してしまうとは………
 “同性に対する見栄”と言っても、井村遼(斉藤佑介)と結婚すれば、実生活において見栄をはれたというのに………
 女性心理を全く理解できなかった井村も、その意味では自業自得。あれだけ、苦労して虚構を築いていたのだから、その虚構を発表(暴露)するのは危険すぎる。
 咲希も、殺害せずに井村を説得すればよかったのに。
 まあ、実生活より虚構の方が大切……狂気に侵されていたのだろうけれど


 咲希と環のやり取り(環はビンタの張られ損)での、“同性への見栄”が重要だったのだろうけれど、3人の命を奪った重大な罪を糾弾してほしかった
 毒(シアン化合物)の入手方法も気になる。

 

【ストーリー】番組サイトより
 マーケティング会社の社員・井村遼(斉藤佑介)の昇進を祝うパーティーで、主役を含む参加者3人が次々と倒れた。結果、井村は死亡。彼と同じ会社の社長・伊藤真理子(山口香緒里)と、個人投資家の原咲希(矢田亜希子)はなんとか一命を取り留め、病院へ搬送される。まもなく、何者かがパーティーの最中、立食用パエリアに毒物を混入したことが判明。天樹悠(東山紀之)ら「第11方面本部準備室」の面々は、SNSから拾い上げたパーティーの参加者リストをもとに、犯人を突き止めようとする。

 そんな中、入院中の真理子から、ある証言が飛び出す。井村と咲希はパーティーで婚約を発表する予定だったというのだ。さらに、天樹は参加者リストの中に、見覚えのある顔を見つける。それは上戸礼子(佐藤康恵)という女性で、天樹が現場検証のためにパーティー会場へ向かう途中、すれ違った女性だった。しかしSNS上では、礼子はパーティー不参加となっている。不審に思った「第11方面本部準備室」のメンバーは、さっそく礼子の身辺を探るが…!?

 やがて、今回の被害者たちと接点を持つ“新たな不審人物”が浮上する。なんと、その人物とつながりのあった人間が、過去に2人も亡くなっていたのだ! 探れば探るほど、浮き彫りになる“うわべだけの人間関係”…。そんな中、天樹は関係者のSNS投稿の中に、事件のカギを握る“大きな嘘”を発見する――。

脚本:徳永富彦
監督:長谷川康
コメント
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