英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『幽かな彼女』 最終話「さよなら、先生」

2013-06-19 23:27:37 | ドラマ・映画
深い言葉が多かったが、展開が撚(よ)れてしまった

 教師たちも、一言ずついいことを語った。
岩名先生
こんな大それたことを、団結してやってんですよ!
 今時のクラスメイトにだって心を開き合おうとしない生徒たちがです。
 しかも他人の為に……神山先生の為に。

 担任教師として、こんな羨ましいことはありません。

 あなた方は自分の子どもの意思を疑うのか?
 それとも、周りに流されて、(立て籠もりが)嫌々やらされていれば、言い訳が立つというのか」

大原先生
「子どもにも小さくまとまれっておっしゃるんですか?
 ま、未成年が何かしでかしたら、責任を取るは大人ですからね。
 みんな責任は取りたくないし、大人しくて何も問題を起こさない手のかからない子どもでいてくれた方が楽は楽なんでしょうけど

校長先生
 公園の遊具を全面撤去するのは、大人の都合。楽をしたいからという「事なかれ主義」を反省。
 (校長にもなっていて、何を今さらという気もするが。それに脇役なので、対して含蓄のある事を言わせてもらえない)

窪内先生

 親たちが、子どもが何を考えていて、どのようなことをしているか、知らないことを指摘

副校長
「責任や義務なんて関係なく、ただ真摯に向き合おうとしてくれた大人が、私にはいました。こんな大人になりたいと思える人が。
 私たちは、大人としてそういう姿を子供たちに見せるべきなんです」


親たちも先生の言葉で我が身の行いや考えを振り返り、反省した様子

生徒たち
 自分たちのしていることが間違っていること、暁の立場を悪化させることも理解していた。

「どうせ解ってくれないとか面倒くさいとか言って無視するから、子供のやることだって
軽く見られるの」
「自分たちで真剣に考えてやったことだって言い聞かせてやんないとね」
 非常に成長している
 

そして、
「甘ったれんな!
 理由があれば間違ったことしてもいいなんて理屈あるわけないだろ!
 それが誰かのためなんだって言えば、自分たちの行動が何でも正当化できるなんて思うなって。
 理不尽なことなんてこれからの人生山ほどあんだよ!
 お前ら、その度にこんなことすんのか?」

まず、いけないことをきっちり正す

「ぼくだって、自分の都合を優先したいし、大人だってみんな弱さを抱えているんです。
 いくら教師だって、すべてを皆さんの為に捧げる覚悟なんて僕にはありません」
と、大人の弱さ、教師の本音を吐露し、正面から向き合う

「相手に求める前に自分が動け、ってことです。
 自分のことを理解してほしいって甘える前に、相手のことを理解する強さを持つってことです。

 今日、学校出る前に言っただろ?
 皆さんはもう大丈夫です。クラスメートと心を1つにして、こんなとんでもない事しでかすぐらい、ちゃんと理解し合える強さ持ってんですから」


 伝えたいこと、教えたいことを言い、子どもたちを認めてあげた。


………と、ここまでは感動したが……

 暁が、唐突に生徒たちに最後の挨拶をして、無理やり「卒業」という言葉を発する
 そして、「卒業」の言葉を受けて、「合唱しよう」と、強引な展開。(アカネが合唱部の顧問という設定に無理やり繋げる)
 突っ込むところではないと思うが、選曲に大きな疑問が……。さらに、どう聴いても「練習不足」。涙で上手く歌えないというフォローもできるが、後半に行くほどグダグダ……


 さらに、教育委員会がバリケードをいきなり強行突破(これも強引)し、その落下物から京塚を庇い暁がこん睡状態に。
 この展開は、暁とアカネの仲の決着を付けるためで、強引さを感じるが、物語のテーマ的には妥当な展開とも言える。
 しかし、この後の暁のグタグタぶりはいったい何?
 とても、さっきまで生徒に説教していた人物の言葉(態度)とは思えない


「都合がいい上に訳のわからないこと言わないでください。
 正気ですか?神山先生!」


 これはアカネの言葉だけど、私も言いたくなったぞ!

以下は暁のグタグタぶり(かなり省略してあります)

「いや、だって、あれだろ?人間いつかは死ぬわけだしさ。
 ぶっちゃけ、今すげぇいい流れじゃなかった?
 あんなふうに生徒たちと合唱してありがとうございましたって。
 『京塚さん!』って……生徒のことを守ることもできたし。

「何言ってるんですか。
 先生がこのまま死んだら、りさちゃんも他の生徒たちも一生責任を感じながら、生きていくことになるんですよ!」

「それはそうかも知れないけど、それを乗り越えていくのが大人の階段を上ることっていうか…」

「都合がいい上に訳のわからないこと言わないでください。
 正気ですか?神山先生!」

「生きてるってことは可能性なんですよ。神山先生。
 先生が生きてることで先生自身も先生に関わる生徒たちも、それ以外のたくさんの人たちにも何かを与えられて与えられることができるんですから。

 人はいつか必ず死ぬんです。
 だから、お願いだからそれまで精いっぱい生きてください」

「私は、生きてるあなたが大好きです。
 あなたに出会えて良かった」


 暁が幽体離脱したことで、互いに触れ合うことができ、抱きしめることができ、喜ぶ。
 しかし、自らアカネへの思いを断ち切るか、多少の気の迷いを軽く出すが、上記のアカネの言葉ですんなり納得するかぐらいにして欲しかった。

 このグダグダの部分を短くして、京塚りさの父親を叩きのめしてほしかった(この父親、椅子の肘掛を叩いて「りさ」と言うだけのみの出番)。
 そもそも、権力者の要請とは言え、1個人の都合で非のない教師(襟首を掴んで凄んだのは「非」に当たるかも)を転任させる教育委員会もおかしい。
 教育委員会と言えば、轟木。強引にバリケードを突破して暁にけがを負わせたのに
「まっ、教育委員会としては、今後は変な騒ぎを起こさないよう留意していただきたい」
って、お前も責任取れ、反省しろ!


 轟はともかく、京塚の父の件、過去に守れなかった生徒・広田かすみの件は、SPか続編で解決するのかなあ。アカネも成仏しなかったし。


★些細などうでもいい疑問
外からも入念にバリケードされていたが、それをした人物はどうやって中に入ったのだろう?



【ストーリー】番組サイトより
「ずっとそばにいてほしい」と暁(香取慎吾)に告白され、有頂天のアカネ(杏)。だが、急に顔を曇らせると、幽霊のアカネが生きている暁と一緒に暮らしてはいけないと言い出し…。

そんな中、暁を仰天させる知らせが入る。3年2組の生徒全員が千穂(前田敦子)を人質に取り、教室に立てこもったというのだ。その頃、小原南中では、我が子を心配して押しかけた保護者たちへの対応に和泉(真矢みき)ら教職員が追われていた。騒ぎを知った教育委員会の轟木(加藤虎ノ介)も現れ、校内は騒然となる。

教室の外から必死の説得を試みる岩名(嶋政宏)。まもなく、中にいる亮介(森本慎太郎)が電話で岩名に要求を伝えてきた。「俺らの要求は一つだよ。神山を学校に戻して、担任を続けてもらいたい」。続けて電話に出たりさ(山本舞香)も、父親の京塚(飯田基祐)に暁の転任を白紙にするよう伝えてほしいと懇願。暁を慕う生徒たちの真剣な訴えに、岩名は言葉をなくし…。

まもなく、暁が学校に駆けつけ、「生徒たちと直接、話します」と教室に向かおうとするが、これを轟木が阻止。暁が復職のために生徒たちを扇動しているのではないかとあらぬ疑いをかけ、暁を追い払おうとする。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『空飛ぶ広報室』 第10話「... | トップ | 電王戦 第4局「Puella α V... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
英さんの感想が (koumama)
2013-06-21 20:10:50
とっても楽しみでした。
このドラマ好きだったから。
茜ちゃんの魅力でこのドラマが成り立っていたよね。
慎吾ちゃんも前のドラマがわざとらしかったので
このドラマはとっても良かったと思います。
英さんが最後に書いてる
~外からも入念にバリケードされていたが、それをした人物はどうやって中に入ったのだろう?
~がおかしくて笑っちゃった。
その通りだもんねえ(笑)

グダグダしてる感じはまぁ否めないけど
二人の関係が
ぐっと近くなってほほえましかったと思います。
最後に
また幽霊で そばに帰ってきたのもご愛嬌かな(*'▽')

返信する
厳しい感想でごめんなさい ()
2013-06-22 00:08:08
koumamaさん、こんばんは。

>英さんの感想がとっても楽しみでした。
>このドラマ好きだったから。

 ありがとう。でも、最終回の感想は、辛辣なものになってしまい、ごめんなさい。
 最終回は少し残念でしたが、ドラマ全体としては面白かったです。良いドラマでした。

>~外からも入念にバリケードされていたが、それをした人物はどうやって中に入ったのだろう?~がおかしくて笑っちゃった。

 実際には、暁が中に入った入り口を最後に閉じれば、無事入ることができたと思うけれど、これだと、時間稼ぎにはなるけど、外のバリケードはあまり意味がありませんね。

>また幽霊で そばに帰ってきたのもご愛嬌かな(*'▽')

 続編があるような気がします。
返信する

コメントを投稿

ドラマ・映画」カテゴリの最新記事