予想通りの結末であったが、これについては文句をつけるつもりはないし、澪(天海祐希)のキャラや「歌の力」を強調してきたことを考えると当然の結末で、こうならなかったら、今まで観てきた苦労?が水泡と帰してしまうと憤慨するかもしれない。
しかし、その「歌の力」を蔑ろにした展開にはがっかりしてしまった。
中盤から最終話までの、大まかな流れは、中盤までは各メンバーの抱える問題の克服→【第6話】澪の過去の露見、再団結→【第7話】新たな挑戦(オリジナル曲へ)+忠子夫妻の2度目の式→【第8話】苦境からの蘇生、そして県大会(オリジナル曲披露)→【第9話】解散もなんのその、市長の凍った心の融解→【第10話】ブロードウェイか、シャンソンズか…澪の選択→そして、最終話……
振り返ると、予定調和な展開だと改めて感じる(しつこいが、これはこれで良いと思う)が、各話のエピソードが、ショークワイアを挿入する制約があるせいか、浅く感じられたりご都合主義だったりした(解散を有耶無耶(うやむや)にしたなど)。そして、エピソードを消化しなければならないため、シャンソンズの成長過程が描かれていなかった。猛練習や壁や行き詰まり感がなく、「歌の力で」と力説されても説得力がなかった。
それでも、個人的にはショークワイアの部分は楽しめた。散々文句を言ってきたが、この予定調和で浅い展開だからこそ、猛特訓などの重さもない展開だからこそ、歌が楽しめたのかもしれない。
しかし最終話はかなり納得がいかない。
市長の出した音楽堂存続の条件(ことば)は
「そんな甘い精神論で、何かを変えられると思っているのかねえ。
つくづく君たちはアマチュアだな。
コンサートがどんなに盛り上がったとしても、所詮、一夜の夢。
そんな感傷で、財政赤字を生む音楽堂をこのまま残すわけにはいかない。
君たちが行ってきたのは、金を取らない、アマチュアショー。
だが、音楽堂で一回の公演の採算を合わせるためには、最低でも1枚2000円の1000の客席を埋める必要がある。
それも一夜限りでは意味がない。
その一夜が起爆剤になり、定期公演に繋がると同時に、各種音楽イベントを誘致し、将来に亘って採算を取れる可能性が見出せるもの」
つまり、「音楽の力で町の未来を変えられるか」であったのに、新たな敵、安見市市長を談合による利権を目論む悪のラストボスに仕立て上げ、「シャンソンズ対安見市市長(安見重建)」=「コンサートをゲリラ開催できるか」に焦点をすり替えてしまった。
歌の力で町を変えるどころか、1000人の集客も有耶無耶。知人や縁者に頼ってチケット販売では、恒久的に採算の取れる可能性は見出せない。
恒久的なものを目指すなら、澪がブロードウェイで成功して、音楽堂が全国的に注目されないと無理。その意味では、まひるがテレビ局を巻き込んだのは評価できる。
公演開催日を早めても集客が何とかなるというのは、狭い世界での話。さらに、先週(第10話)で稽古していたとは言え、練習期間がさらに短くなり、その上ゲリラ開催のために手を取られると、ほとんどぶっつけ本番状態になったのでは、「歌の力」が感じられない。
個人的な考えだが、最終話は「澪の葛藤と選択」と「コンサートの成功」に絞ればよいと思う。もっとコンサートが観たかった。館長の病気、安見重建は要らない。
★最終回のサプライズ
①地味な役割だった皆川玉子(菊地美香)の身体の柔らかさとダンスの上手さ
②先週、只者ではないピッチの速さの走りを見せた桜(濱田マリ)の筋肉と前方転回
★最終回の疑問と残念
①みぞれ(大島蓉子)が開演直前に腰を痛めた描写があり、公演中は姿が見えず、ファイナルになってやっと登場。メンバーもまったくスルー。私は、最後の最後に無念のリタイヤかと、それが気になってステージに集中できなかった。
ダンスの稽古が上手くいかなかったのかな?
②澪の最後のあいさつではシャンソンズの縁の下の力持ちの「藤岡君」にお礼を言って欲しかった。
【ストーリー】(番組サイトより)
澪(天海祐希)たちシャンソンズは、音楽堂での公演に向けて準備を進めていた。ところがその矢先、何の予告もなしに音楽堂の解体工事の準備が始まってしまう。音楽堂に駆け付けた澪や忠子(石田ゆり子)、一希(玉山鉄二)らは、現場監督に詰め寄り説明を求めた。現場監督は、解体工事が明後日に繰り上がった、とだけ答えると、文句があるなら元請けの安見重建に言え、と澪たちに告げる。
市長の清忠(岸部一徳)は、哲郎(小泉孝太郎)から、音楽堂の解体工事を始めとするゴミ処理施設建設に関わる孫請け業者が、由芽市の業者からすべて安見重建の関連会社に変わっているとの報告を受ける。安見重建の経営者は、安見市市長・鴻池(ミッキー・カーチス)の息子だった。談合の可能性を感じ取った清忠は、哲郎とともに鴻池の元へ押しかけた。しかし鴻池は、由芽市の業者は審査基準に達していなかった、などとうそぶき…。
清忠とともに桜(濱田マリ)の店『Singers』にやってきた哲郎は、今回の合併話は、最初から鴻池らが私腹を肥やすために仕組んだものではないか、と澪たちに話す。そこで清忠は、日時を繰り上げてコンサートをやるよう澪たちに提案する。続けて清忠は、安見重建のことは自分が何とかするから、音楽堂を1000人の観客で埋めて未来への可能性を見せてほしい、と澪たちに告げる。清忠の思いも受け止めた澪は、取り壊し工事の前にゲリラライブを行うと宣言し、チケットを買ってくれた人たちへの連絡、歌とダンスの習得、さらには会場や衣裳の準備などを1日でやり遂げよう、とシャンソンズのメンバーに告げ…。
【登場人物】
ブロードウェイを目指したが、花開かなかった倉坂澪(天海祐希)
音楽堂を取り壊して県内最大のゴミ処理場を建設を計画する市長・井坂清忠(岸部一徳)
澪の高校時代の恩師で、市民センターの館長である森香奈絵(久野綾希子)
シャンソンズ復活を目指す学級委員タイプの井坂忠子(石田ゆり子)
妻より市長の義父が大事そうな夫・哲郎(小泉孝太郎)
4人の子持ち主婦・馬場みぞれ(大島蓉子)
パチンコに入り浸っているお調子者の専業主婦・皆川玉子(菊地美香)
引っ込み思案で就活も53連敗中の大学生・野々村まひる(大島優子)
美貌の市役所受付嬢・桜井玲奈(片瀬那奈)
キャバクラで働く元レディースのシングルマザー・羽田南(福原美穂)
閉鎖寸前の工場で働いているフェミニンな男性・高垣忍(千葉雄大)
忍の同僚の乾一希(玉山鉄二)…天海さんと共演が多いなあ
澪の古くからの友人で、澪の居候先のカラオケバーのママ・熊園桜(濱田マリ)
しかし、その「歌の力」を蔑ろにした展開にはがっかりしてしまった。
中盤から最終話までの、大まかな流れは、中盤までは各メンバーの抱える問題の克服→【第6話】澪の過去の露見、再団結→【第7話】新たな挑戦(オリジナル曲へ)+忠子夫妻の2度目の式→【第8話】苦境からの蘇生、そして県大会(オリジナル曲披露)→【第9話】解散もなんのその、市長の凍った心の融解→【第10話】ブロードウェイか、シャンソンズか…澪の選択→そして、最終話……
振り返ると、予定調和な展開だと改めて感じる(しつこいが、これはこれで良いと思う)が、各話のエピソードが、ショークワイアを挿入する制約があるせいか、浅く感じられたりご都合主義だったりした(解散を有耶無耶(うやむや)にしたなど)。そして、エピソードを消化しなければならないため、シャンソンズの成長過程が描かれていなかった。猛練習や壁や行き詰まり感がなく、「歌の力で」と力説されても説得力がなかった。
それでも、個人的にはショークワイアの部分は楽しめた。散々文句を言ってきたが、この予定調和で浅い展開だからこそ、猛特訓などの重さもない展開だからこそ、歌が楽しめたのかもしれない。
しかし最終話はかなり納得がいかない。
市長の出した音楽堂存続の条件(ことば)は
「そんな甘い精神論で、何かを変えられると思っているのかねえ。
つくづく君たちはアマチュアだな。
コンサートがどんなに盛り上がったとしても、所詮、一夜の夢。
そんな感傷で、財政赤字を生む音楽堂をこのまま残すわけにはいかない。
君たちが行ってきたのは、金を取らない、アマチュアショー。
だが、音楽堂で一回の公演の採算を合わせるためには、最低でも1枚2000円の1000の客席を埋める必要がある。
それも一夜限りでは意味がない。
その一夜が起爆剤になり、定期公演に繋がると同時に、各種音楽イベントを誘致し、将来に亘って採算を取れる可能性が見出せるもの」
つまり、「音楽の力で町の未来を変えられるか」であったのに、新たな敵、安見市市長を談合による利権を目論む悪のラストボスに仕立て上げ、「シャンソンズ対安見市市長(安見重建)」=「コンサートをゲリラ開催できるか」に焦点をすり替えてしまった。
歌の力で町を変えるどころか、1000人の集客も有耶無耶。知人や縁者に頼ってチケット販売では、恒久的に採算の取れる可能性は見出せない。
恒久的なものを目指すなら、澪がブロードウェイで成功して、音楽堂が全国的に注目されないと無理。その意味では、まひるがテレビ局を巻き込んだのは評価できる。
公演開催日を早めても集客が何とかなるというのは、狭い世界での話。さらに、先週(第10話)で稽古していたとは言え、練習期間がさらに短くなり、その上ゲリラ開催のために手を取られると、ほとんどぶっつけ本番状態になったのでは、「歌の力」が感じられない。
個人的な考えだが、最終話は「澪の葛藤と選択」と「コンサートの成功」に絞ればよいと思う。もっとコンサートが観たかった。館長の病気、安見重建は要らない。
★最終回のサプライズ
①地味な役割だった皆川玉子(菊地美香)の身体の柔らかさとダンスの上手さ
②先週、只者ではないピッチの速さの走りを見せた桜(濱田マリ)の筋肉と前方転回
★最終回の疑問と残念
①みぞれ(大島蓉子)が開演直前に腰を痛めた描写があり、公演中は姿が見えず、ファイナルになってやっと登場。メンバーもまったくスルー。私は、最後の最後に無念のリタイヤかと、それが気になってステージに集中できなかった。
ダンスの稽古が上手くいかなかったのかな?
②澪の最後のあいさつではシャンソンズの縁の下の力持ちの「藤岡君」にお礼を言って欲しかった。
【ストーリー】(番組サイトより)
澪(天海祐希)たちシャンソンズは、音楽堂での公演に向けて準備を進めていた。ところがその矢先、何の予告もなしに音楽堂の解体工事の準備が始まってしまう。音楽堂に駆け付けた澪や忠子(石田ゆり子)、一希(玉山鉄二)らは、現場監督に詰め寄り説明を求めた。現場監督は、解体工事が明後日に繰り上がった、とだけ答えると、文句があるなら元請けの安見重建に言え、と澪たちに告げる。
市長の清忠(岸部一徳)は、哲郎(小泉孝太郎)から、音楽堂の解体工事を始めとするゴミ処理施設建設に関わる孫請け業者が、由芽市の業者からすべて安見重建の関連会社に変わっているとの報告を受ける。安見重建の経営者は、安見市市長・鴻池(ミッキー・カーチス)の息子だった。談合の可能性を感じ取った清忠は、哲郎とともに鴻池の元へ押しかけた。しかし鴻池は、由芽市の業者は審査基準に達していなかった、などとうそぶき…。
清忠とともに桜(濱田マリ)の店『Singers』にやってきた哲郎は、今回の合併話は、最初から鴻池らが私腹を肥やすために仕組んだものではないか、と澪たちに話す。そこで清忠は、日時を繰り上げてコンサートをやるよう澪たちに提案する。続けて清忠は、安見重建のことは自分が何とかするから、音楽堂を1000人の観客で埋めて未来への可能性を見せてほしい、と澪たちに告げる。清忠の思いも受け止めた澪は、取り壊し工事の前にゲリラライブを行うと宣言し、チケットを買ってくれた人たちへの連絡、歌とダンスの習得、さらには会場や衣裳の準備などを1日でやり遂げよう、とシャンソンズのメンバーに告げ…。
【登場人物】
ブロードウェイを目指したが、花開かなかった倉坂澪(天海祐希)
音楽堂を取り壊して県内最大のゴミ処理場を建設を計画する市長・井坂清忠(岸部一徳)
澪の高校時代の恩師で、市民センターの館長である森香奈絵(久野綾希子)
シャンソンズ復活を目指す学級委員タイプの井坂忠子(石田ゆり子)
妻より市長の義父が大事そうな夫・哲郎(小泉孝太郎)
4人の子持ち主婦・馬場みぞれ(大島蓉子)
パチンコに入り浸っているお調子者の専業主婦・皆川玉子(菊地美香)
引っ込み思案で就活も53連敗中の大学生・野々村まひる(大島優子)
美貌の市役所受付嬢・桜井玲奈(片瀬那奈)
キャバクラで働く元レディースのシングルマザー・羽田南(福原美穂)
閉鎖寸前の工場で働いているフェミニンな男性・高垣忍(千葉雄大)
忍の同僚の乾一希(玉山鉄二)…天海さんと共演が多いなあ
澪の古くからの友人で、澪の居候先のカラオケバーのママ・熊園桜(濱田マリ)
>たらみぞれさんが舞台に立ってない!何故
当時も「NHKの朝ドラの収録もありスケジュールの都合がつかなかった」「本当に腰を痛めていた」など憶測されていました。
今日も改めて、検索しましたが、特に新しい情報も、確かな情報もないようです。
みぞれさんの件は、アクシデントがあったにしても、もう少しうまく処理してほしかったですね。