英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『おばさん弁護士 町田珠子』 ……蟹江さんの最後の出演作というのに

2015-02-07 22:47:51 | ドラマ・映画
「蟹江さんの最後の出演のドラマじゃなかったら、最後まで観なかった」
と全国各地で呟かれたのではないだろうか……


 詳しく語る気が起きない残念な出来だったが、忘備録として書き留めておかなければと思った次第。


事件の背景を要約すると
 母が姉の茜だけを溺愛していたが、その姉が亡くなっても、母は悲しむばかり。それどころか、ペットの犬を茜と名付け、茜の代わりに溺愛し、母の愛が全く自分に向けられることがない葵。
 一方、息子を溺愛し、一流大学に進学させることが生きがいで、その思いが強すぎて、有名大学の理事長の不正経理をネタに裏口入学を強要した母をもつ夏彦。
 葵の母の目を覚まさせるため、ふたりは犬を誘拐を計画、実行した(葵が裏口入学をネタに、夏彦を脅し誘拐を強要したというのも驚きというか、呆れたが)。

 誘拐の被告の弁護かと張り切ったが“おばさん弁護士”だったが、実は犬の誘拐であり、その際に葵の母親がナイフで切られたという傷害事件だった。しかも、ナイフを所持していたのは母親の方で、「起訴取り下げ」?になった…………すったもんだのゴタゴタの挙句、葵の父が殺害されてしまった(葵の母親が犯人)……………


①このおばさん弁護士にまったく共感できない
 一念発起して弁護士になったのは凄いが、実際に弁護の依頼は全くない。今回、大事件の弁護の依頼と張り切るが、犬の誘拐だったことにがっかりし、“しょうもない案件”だから断ろうかとかグダグダ言う。
 引き受けたのなら責任もつべきであるし、選り好み出来る立場なのだろうか?どうせ暇なのに。
 しかも、事件の詳細な情報は、息子の嫁の敏腕検事から聞いたもの。

②葵は自然消滅?
 夏彦を脅して計画に加担させたのはいただけないが、まったく母親に見向いてもらえなかった可哀そうな身の上。(それにしても、なぜ、愛されなかったのかな?)
 その上、おばさん弁護士が真相をつかむと、全く登場させてもらえなかった。父が母に殺され、一気に親無し状態になったというのに。(この殺害の動機も、夫が不正経理を公表しようとしたのを、娘の将来に傷がつくからというもの。あれだけ、娘を無視し続けたのに、そんな動機で夫を殺害するモノなのか?)
 母親の愛が向けられないどころか、おばさん弁護士の愛も、脚本家の愛も得られなかった可哀そうな少女だった。
 ちなみに、葵を演じた松本来夢は、今週の『相棒』に登場した双子の少女時代を演じた。

③ビンタされた気の毒な夏彦
 裏口入学までさせるという誤った母の愛。(実は、DV夫も自殺に見せかけて殺害していた) 
 母の願望に応え続けていた夏彦だが、ついに切れる。
「もううんざりなんだよ、母さんの引いたレール乗って生きていくのは。
 母さんの力なんか必要ないんだよ。頼むから、僕の前からいなくなってくれよ!」
『バシッ』(“ビンタ”と言うより、“張り倒し”)
「甘えないで。一人で生きてきたような顔をしないで。
 お母さんはね、ずっとあなたの事だけを考えて生きてきたのよ」
「そんなの分かってるよ」
「分かってないぃっ!」

 いや、あんたも分かってないよ。ほんの少し親子に関わっただけなのに。長い間、息子は母によく応えてきたと思うよ。母親の不正をネタに脅されて、誘拐に加担させられて、逮捕までされたというのに。
 親の引いたレールを押し付けるのは、間違っているし、DVから守ったことを引き合いに出して説教したが、だからと言って、殺人を犯してしまったことを擁護してはいけないだろうと思っていたら、なんと!
「安心して。公表するつもりはないから。
 私は“ただのおばさん”だけど、弁護士だから。
 “弁護士の仕事は罪を暴くことじゃない”って、あたしは信じているから」

 え~っ!殺人を見逃すのぉ!法に携わる弁護士としても、人としてもダメだろう!


④美波の敏腕検事はミスキャスト
 敏腕検事で、帰国子女らしい合理主義者という役だが、キャラ的に無理を感じた。
 だいたい、帰国子女=合理主義という図式だが、「単に思いやりのない自分本位」に思えた嫌な女性としか思えなかった。
 最後に反省して、町田家伝承のカレーを披露したが、とんでもない殺傷能力を持った味を製造してしまい。自らその餌食になってしまうというオチで謝罪した?


 蟹江さんのコクのある演技だけが光った残念なドラマだった。

【ストーリー】番組サイトより
 東京拘置所の目の前にある喫茶「夢の木」で働くのは町田珠子(岸本加世子)と店長の石橋大介(蟹江敬三)。この喫茶店に訪れる客は拘置所に来た面会人、老夫婦、金融業者などさまざま。この店の奥に目を向けると手作り感満載の看板がぶら下がっていた。そこには「町田珠子法律事務所」の文字が。町田珠子はれっきとした新人おばさん弁護士だった。しかし珠子への弁護依頼は全く来ず…。弁護士になったことを後悔する珠子。

 しかし、そんな珠子にも笑顔が戻ることに。弁護依頼がきたのだ。依頼人は清川涼子(美保純)。息子の清川夏彦(泉澤祐希)が女児誘拐で現行犯逮捕されたというのだ。しかもこの事件はマスコミを大きく騒がせた「葵ちゃん誘拐事件」。名門の東都医大生の夏彦が自分の通う学校の理事長の娘を誘拐した事件。信じられない珠子は即答で引き受けると、早速料理学校で教師をしている息子の泰史(山口翔悟)と嫁で検事の春香(美波)に弁護依頼がきたことを報告する。春香は新人弁護士に世間を騒がせた大きな事件の弁護依頼が来るなんて何か裏があるのではと怪しむ。

 珠子は早速事件の調査を進めるために担当刑事のもとへ。そこで説明を受けた珠子は、きょとんとする。何と夏彦が誘拐したのは結城葵(松本来夢)ではなくペットの愛犬・茜ちゃんだというのだ。さらには葵の母・結城佳苗(星ようこ)に身代金を受け取る際にナイフでけがを負わせ、殺人未遂で起訴された。珠子は夏彦に話を聞きに拘置所へ。

 そこで夏彦は「全ては裁判で明らかにする」と真相を語ろうとしない…。夏彦の非協力的な態度が何人もの弁護士がさじを投げた理由だった。

 戸惑う珠子に春香から連絡が入る。何と検察側が殺人未遂の疑いを取り下げたため夏彦が罪に問われなくなったのだ。ふに落ちない珠子は葵のもとへと向かったのだが

脚本:坂口理子
監督:本木克英
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相棒 season13 第14話 「アザミ」

2015-02-06 22:52:17 | ドラマ・映画
ノスタルジック、その中に、犯人・奏の深い悲しみと決意を描く太田愛氏らしいストーリーであった。

 15年前に殺された双子の妹(姉)の響の復讐を果たしたが、響の死の真相を突き止めて貰うため、当時のアルバムを右京に見せた。しかし、今回の殺人の動機を知られることになる。罪が暴かれるのを覚悟していた。
 響を救えなかったこと。響を失ったこと。犯人に復讐できずにいたこと。それらの悔い、悲しみ、悔しさが今回の彼女の行為に及ばせた。
 最近の『相棒』に限らず、犯人や関係者の犯行の動機や行為に納得のいかないことが多々あるが、太田愛氏らしい掘り下げの深さであった。



 ≪ん?≫と思ったのが、犯行追及(解明)の時に、バイオリン職人・岩倉を同行させたこと。
 一瞬、≪犯人だったのか?≫と思った。脚本家の罠(“当て馬犯人”の引っ掛け)だったのかとも思ったが、無言で奏の肩を抱き、右京たちに頭を下げ、去っていく……犯行に至った奏の悲しみや、そんな奏の心に気づいて犯行を止められなかった悔しさ、愛する音楽を捨ててしまったことへの怒りなど、いろいろ押さえ込んだ彼の退場シーンであった。犯行の罪の深さを浮き彫りにさせる意図だったのだろう。
 
 これに対して、冒頭の少女の死のシーン
「その息絶えた少女の手には、一輪のアザミの花が握られていました。
 それを知っていたのは、同じ顔をしたもう一人の少女だけでした」

 この右京のナレーションは余分だった。
 これだけで、≪このもう一人の少女が犯人ではないのか≫≪“アザミ”が大きな意味を持つ≫と推測できてしまう。
 ナレーションなしなら、後に≪ああ、冒頭のシーンはこういう意味だったのか≫と感心できたのに。



 双子の少女時代を演じた子役の松本来夢も、成長し復讐を遂げた笹本玲奈もドラマの雰囲気にぴったり合っていた。ただ、横手を脅した時は、ちょっと“あばずれ”過ぎ(たか子に正体をばらした時も)。確かに、奏は活発で無遠慮な性格だったが、少し変貌し過ぎであろう(これは演出の問題かもしれないし、横手を脅して協力させるためのモノでもあった)。
 それより不満に感じたのは、右京によって正体(奏)が明かされた後、どちらかというと響に見えてしまった点(私の欲張りかも)。

 少女時代を演じた松本来夢には感心。しっかり、奏と響を演じ分けていた。何も話していないシーンでさえ、その雰囲気で察することができた。


 奏が響を演じていたのは、誰もがそう勘ぐるところであるが………
 右京が疑った点(15年前の刑事に訴えた“怖がりで慎重な性格”、「内緒よ」と響が言ったという引っ掛けに乗ってしまったこと)に関しては分かりや過ぎるという批判もあるかもしれないが、下手に捻らなくて、これで良かった。


 残念な点としては
・15年前のスズメバチを利用した犯行は、ドラマ中で言うほど奇抜なものではなかった
・電話のアリバイトリックは少し苦しい(横手に協力させなければ成立しない。今後、脅されそう)


あっ、そうそう!
 右京が響(奏)に声を掛けるセピアの木洩れ日が差し込む並木道のシーンは素晴らしかった。
 その後の、カフェの水槽の水草の緑色も綺麗だったな。



【ストーリー】番組サイトより
 大手楽器店との提携話が持ち上がっている老舗ヴァイオリン工房の社長夫人・新宮孝子(栗田よう子)が、自身の別荘で絞殺死体となって発見された。被害者は殺害される直前、夫の蔵人(鈴木綜馬)に電話をかけていたが、夫婦仲は冷え切っていたらしく、死の危機にひんした彼女がなぜ、警察ではなく夫に電話したのか疑問が残った。
 捜査に乗り出した右京(水谷豊)は、2人が愛情ではない別の何かで結びついていたのではないかと推理する。また、右京の脳裏には、15年前のある出来事がよみがえっていた。工房の後継者と目されていた双子の少女との出会い。後に知ることになる痛ましい事件。当時の面影を残す双子の少女の一人・響(笹本玲奈)との再会。右京は、今回の絞殺事件と、15年前に起きた出来事が、密接にかかわっている可能性を感じていた。

社長夫人は誰に、なぜ殺されたのか。
犯人が用いた巧妙な殺人トリックとは…!?
15年の時を超えて、衝撃の真実が解き明かされる!

ゲスト:笹本玲奈

脚本:太田愛
監督:橋本一
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「太平洋側大雪?予報」外れについて

2015-02-06 09:30:22 | 気象
 気象庁は「5日から6日早朝にかけて、関東地方積雪」予報で騒いでいたが、アメダスデータで観る限り、都心はおろか宇都宮や前橋あたりでも積雪ゼロで、奥日光でようやく5㎝という「空振り」と言ってもいい状況だった。(関東地方は積雪を観測するアメダス地点が少ないので、細かな地域状況はつかめていません)

 昨日、午前中、八王子付近では「みぞれから大粒の雪に変わった」と張り切ってレポートしていたが、画面を見る限り、水雪(解けかけた雪)であった。もちろん、この後気温が下がれば積もるような雪に変化する余地もあるし、この段階では、予報通りの展開とも言えた。
 さらに、山口県や九州、四国など西日本各地に降雪。午後7時のニュースでは御殿場市(静岡県)、山梨県富士吉田市の降雪の映像と「昼過ぎに東京多摩西部で約5㎝、午後5時で山梨県富士河口湖町22㎝、長野県諏訪市3㎝」と報じられていた。
 その他注目すべきは、山陰沖に寒気を伴った低気圧(寒冷禍)があり、これが5日夜から6日未明にかけて関東地方を通過すると見られていた。今回、南岸低気圧が過ぎ去っても(5日夕方)、降雪予報が出ていたのはこのためだった。

 ところが、上空の寒気が予想より1℃程度高く、南岸低気圧も予想より発達せず、更に南寄りに通過したため、寒気の引き込みも弱く、雨雲(雪雲)も陸地にほとんどかからずに過ぎ去ってしまった。
 東海地方も静岡県西部では降雪があったものの、名古屋付近では雪がちらつく程度、関東平野でもほとんどの地区で積雪はなかった模様(アメダスデータでは積雪値は分かるが、降雨(降雪)値は、降雨・降雪の区別がつかない)。観測地点・東京都内の降雨(雪)量を見ると、1時間に1mm程度が数時間程度で、雪が降ったとしても積雪には至らなかったようだ。
 また、期待?した寒冷禍による6日未明の降雪もなかった。寒冷禍はまず本体が山陰に上陸し拡散、また、一部が本体から千切れ、若狭湾から琵琶湖方面に進んだが、これも拡散してしまったようだ。
 福井県の平野部に関しては5㎝程度の雪が見込まれていたが、田んぼや芝生がうっすら白くなる程度(アメダスの積雪データは0㎝)であった。


 NHKや民放の各気象予報士は、「予想が難しい」と前置きしながらも、かなり自信に満ちた様子で各地の時間ごとの降雪予報状況を解説していたが………

 『とくダネ!』の「アマタツ」こと天達武史氏は、小倉さんに厳しく追及されていた。
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Vリーグ「久光製薬スプリングス×日立リヴァーレ」「トヨタ車体クインシーズ×東レアローズ」(1月25日)

2015-02-04 17:26:31 | スポーツ
(タイトルは「Vリーグ」としていますが、正式には「V・プレミアリーグ」です。タイトルの字数制限(全角50文字)に引っ掛かりまして、涙を飲んで(嘘です)省略しました。今後も、うっかり、あるいは、面倒なので「Vリーグ」と書くかもしれません)

 試合が行われてから、既に10日が過ぎていますが、気にしないでください。
 (全日本総合バスケットボールの記事で消耗したうえ、テニス全豪オープン、大阪国際女子マラソン、別大マラソンなどスポーツイベント目白押し状態。ほんとはこれらの記事も書きたいのですが……)
 2試合とも熱戦で、合計の試合時間は4時間17分。観るだけでも根性が必要でした。

と、試合を振り返る前に、今リーグからリーグシステムが変更になったようです。
①4回戦総当たりから3回戦総当たりに変更(新名称「レギュラーラウンド」)
②6位までが「ファイナル6」に進出、下位2チームは「チャレンジマッチ」(入れ替え戦)に回る
③「ファイナル6」は1回戦総当たり。レギュラーラウンドの成績に応じて持ち点が与えられる(1位5点、2位4点……6位0点)。
 上位3位までが「ファイナル3」に進出。
④「ファイナル3」では、「ファイナル6」の成績2位と3位が1試合行い、勝者が1位のチームと「ファイナル」を行う。


 レギュラーラウンドの成績に応じた持ち点が「ファイナル6」に持ち込まれるとはいえ、8チームから6チームに絞るだけと言うのは温過ぎる。
 4チームに絞らないと、レギュラーシーズンの価値が低くなってしまう。
 持ち点がどのくらいの価値があるのかは、実際に「ファイナル6」が行われないと分からないが、1位と6位では6点のハンデで、2勝~3勝分。
 ファイナル進出は3位以内ということなので、3位との差は3点(1勝~1.5勝分)なので、6位からでも挽回は十分可能と考えられる。


さらに、リーグの勝ち点方式も変更された。
 セットカウント3-0または3-1での勝利ならば3点、3-2で勝利の場合は2点、負けても2-3ならば1点、1-3または0-3で敗れると0点。

 最近のバレーボールの国際大会の方式に準拠したのだが、勝敗の価値よりもセットの価値の方が高くなるというおかしなシステムである。
 つまり、チームAがフルセットで3戦全勝した場合2点×3=6点。チームBがストレート勝ちか3-1で2勝し、フルセットで1敗した場合は、3点×2+1点=7点となる。3勝0敗のチームAより、2勝1敗のチームBが上位になってしまうのである。ゲームの勝敗よりセット数が優先する本末転倒のシステムだ。


 ようやく本題です。前置きが長くなったので、簡単感想です(これこそ、本末転倒)。
久光製薬スプリングス×日立リヴァーレ
 久光製薬スプリングスはここ2年連続リーグ制覇、3年連続皇后杯優勝を果たし、今期も31ポイント(11勝1敗)で独走状態(2位岡山シーガルス21点)。
 長岡、新鍋、岩坂、石井、座安と日本代表メンバー(しかもレギュラークラス)を揃えており、このチームを破るのは非常に困難ではないかと思わせる布陣である。
 日立リヴァーレは、入れ替え戦を毎年のように戦うチーム(Vプレミアリーグでは下位、チャレンジリーグでは上位)であったが、昨年はリーグ6位と最高成績を上げ、皇后杯でも決勝に進出する躍進ぶり。今期は6位15ポイント(5勝7敗、第2レグは1勝4敗と不振)。久光製薬の唯一の黒星が日立である。

【感想】
 第1、第2セットは25-17、25-19と完全に久光のペース。メンバー全員が気持ちよくポイントを上げ、このまま快勝かと思われた。
 しかし、第3、第4セットは、何となく、そう、何となく接戦になり、セット終盤に日立が勢いを増し、対する久光は浮足立ってしまうという感じで、22-25、22-25と落としてしまう。
 日立・パオリーニが41打数23得点(決定率56%)と、速攻主体で面白いようにスパイクを決めたのが、チームに勢いをつけたと思われる。センタープレーヤーがこれだけ打つのも珍しい気がする。他の試合を見ていないので何とも言えないが、セッター佐藤美弥と相性がいいのかもしれない。(それはそうと、“ミドルブロッカー”という呼称はどうなのだろう?ブロックしかしなわけでないのに。“センタープレーヤー”良いと思う)
 第5セットは、久光が目を覚まし、15-9と締めた。長岡、石井、新鍋、岩坂は安定したプレーを見せていたが、第3、第4セットを落としたことで、中田監督の機嫌が心配。
 日立新加入の栗原は、二段トスどころか、順当に上がったトスも決められない(53打数10得点、19%)。故障が完全に回復していないのか、セッターとの相性が悪いのか?
 とにかく、ラリーになって、オープントスを決めるエースがいないのは辛い。もう少し決めることができたら、この試合をモノにできたのではないだろうか。


トヨタ車体クインシーズ×東レアローズ
 トヨタ車体は、2006年度よりプレミアリーグに進出し、この年は10の最下位であったが、入れ替え戦を勝ち残留。その後、7位、5位、7位、5位、7位、5位と規則性のある成績(7位時は入れ替え戦に勝ち残留)で下位安定であったが、徐々に地力をつけ、昨年は4位に躍進。
 今期はここまで7位13ポイント(4勝9敗)と苦戦(第2レグは2勝3敗)。
 東レアローズは、2000年よりユニチカを引き継いで創部した。2007年シーズンからは、荒木、大山、木村、中道らを擁し、優勝、優勝、優勝、準優勝、優勝、準優勝、3位と堂々たる成績。ここ数年は久光に派遣を譲ったが、今期は3シーズンぶりに木村が復帰し、覇権奪回が期待された(迫田はともかく、もう一人のエースポジションが高田では苦しい。荒木も抜けたし)。
 第1レグが1勝6敗と大きく負け越したが、第2レグに入りチームがこなれてきて、4勝1敗と上昇機運。ここまで5位16ポイント(5勝7敗)。

【感想】
 第1セットは、一進一退を繰り返す大接戦。これを28-26で制したトヨタに流れが傾き、第2セットは25-16でトヨタが取り、完全にトヨタペース。
 しかし、第3セット中盤から、攻撃守備とも安定し(トヨタの監督によると「サーブが弱くなってしまった」とのこと)、25-19とこのセットを取ると、第4セットは25-16と一気に走る。(特にブロックが機能した)
 第5セットに入ると、第4セット終盤、メンバーを交代しリフレッシュさせたのが良かったのか、様相が一変。0-1からトヨタが5連続ポイント。しかし、第3セットから当たりだした迫田(打てば決まるという状態)を軸に反撃、4ポイント連取で5-5。
 その後は一進一退を繰り返し10-10。ここから東レが2点連取したのが大きく13-11と勝利目前。
 しかし、ここでサーブミス、13-11。
 次のプレー、迫田のスパイクをブロックに掛けたボールをカナニがレシーブ。それをセッター藤田がライトにトス、山田が決め、同点。

 東レ、タイムアウト。
 トヨタ・泉川監督「4番(迫田)だ、4番だぞ」と指示。

 迫田にトスが上がった!迫田スパイク!シャットアウト!14-13と逆転、マッチポイント。
 迫田もさすがで、次のプレーでは、トヨタのブロックを突き破り、14-14、デュース。
 ここで、峯村がピンチサーバー。強烈なサーブがある。
 しかし、フローターサーブ。これがエンドラインを割り、アウト。15-14、再びトヨタのマッチポイント。
 峯村は第2セットに数プレーしただけ(3ローテーション)。しかも、サーブとサーブレシーブ1本、それとレシーブミス。このレシーブミスは、相手が返しただけのイージーボール(しかもアウトボール)をセッターに返そうとして、相手コートに返してしまい、ダイレクトスパイクを決められた痛いプレー。
 その後、プレー機会なし。それで、この緊迫した場面で使うのは酷である。思い切ってサーブを打ったのならともかく、入れにいったサーブ。これでは、起用された意味はない。一体、どういう指示をしたのだろうか?


 最後は、迫田のスパイクがアウトになり、ゲームセット。
 東レが勝てた試合だった。(トヨタにすると、3-0で勝つべき試合だった)

 解説者、アナウンサーで不満だったのは、「第1、第2セットは完全にトヨタ車体のペースだった」というフレーズを何度も繰り返したこと。
 実際は、第1セットは大接戦で、トヨタペースは第2セットと第3セット前半だった。印象で言ってしまった感じだ。

 トヨタ車体の勝因は、レシーブが良かったことだが、何よりプレーに気迫があった(特に竹田と藤田)。カナニは54打数25得点、46%とチームを引っ張ったのも大きい。衛藤も24打数11得点、46%と良かった。
 東レは、迫田が58打数24得点、41%と奮闘。スパイクの切れも非常に良かった。スパイクの失点は1という記録だが、これが最後に出るとは……。
 木村は57打数21得点、37%とそれなりの数字。ただ、ラリー中の2段トスや、オープントスのほとんどが軟打で決まらない。これでは、ラリーになると苦しい。しかも、士気が上がらない。どこか故障しているのだろうか。全日本でも、思い切りスパイクを打つシーンが減ってきている。
 あと、リベロの小平が今一つ。でも、この試合の敗因はベンチワークの差のような気がする。

 個人的には、トヨタ車体の藤原の高いジャンプからのスパイクが気持ちがいい。控えなのが残念。どこか、移籍して先発で小気味よいスパイクをどんどん決めてほしい。
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落花生で豆まき?  『月曜から夜ふかし』情報への疑問

2015-02-03 19:41:22 | 芸能
今日、2月3日は節分
明日は立春で、暦の上では明日から春ですが、まだまだ寒い日が続きそうです。でも、日は長くなりましたね。一番日の入りが早い12月初旬と比べると、40分ほど日が沈むのが遅くなっています。


 もともと、「季節の変わり目(立春、立夏、立秋、立冬)の前日」のことを『節分』と呼んだのですが、春を季節の先頭にして「春夏秋冬」と言うように、もっとも重要視し、特化したと考えられています。
 で、豆まきなのですが、「季節の変わり目には邪気(鬼)が生じると考えられており、それを追い払うための悪霊ばらい行事が執り行われた」(ウィキペディアより)そうで、そういう行事のひとつとして、豆まきが一般化したようです。

 『月曜から夜ふかし』は2日の23:59~3日の0:54で、番組開始1分後には2月3日の節分に突入しました。まあ、2、3日ずれてもネタには取り上げるとは思いますが、タイムリーな話題と言うことで、「豆まき」が取り上げられていました。
 その中で、『関東以北や九州地区では、「豆まき」に落花生をまく』という情報がありました。
 番組中では、確か北陸地方も落花生をまく地域と言われていましたが、画面の地図では該当していたのは新潟県だけです。まず、この段階から、情報に“胡散臭さ”を感じました。

 ちなみに、北陸地方と言うと、福井、石川、富山、新潟(敢えて福井県から並べます)の4県を指しますが、福井、石川、富山の3県のみを指す場合も多いです。
 高校スポーツの地区割りでは、福井、石川、富山、新潟、長野でひとくくりにされることが多いようです。この場合は「北信越」という呼称になります。「信越」という語句は長野、新潟を指すので、そのことを考慮すると、北陸は福井、石川、富山の3県のような気がします。あっ、今年3月に金沢までしか開業しない北陸新幹線の観点からいうと、福井は北陸ではないみたいです。
 気象では、北陸は新潟を含めた4県を指します。気候が南北の差で大きく違ってくるので、一番北に位置し、それも南北に非常に長い新潟県を含めて考えるのは非常に不合理です。
 たとえば、梅雨明け宣言などは、新潟県が梅雨明けしないと、北陸地方は梅雨明け宣言がされません。また、大雪情報も、新潟県のみ大雪でも、福井県まで大雪なのかと勘違いされます(逆の場合もあります)。


 さて、番組のデータですが、まず驚いたのが「約3割の人が、豆まきをする」ことです。なかなか、マメと言うか、律儀と言うか、まじめな人が多いですね。
 で、さらに注目すべきなのが、先述した『関東以北や九州地区では、「豆まき」に落花生をまく』ということ。
 確かに、殻付きのままで落花生をまけば、豆本体は汚れないし、隙間に入り込んだりする大豆と比べて、拾い集めるのも楽です。
 しかし、豆まき本来の由来を考えると、落花生で果たして意味があるのか疑問が生じます(「大豆をまいても同じよ!」とマツコは突っ込んでいましたが)。

★豆まきに関する由来
・大豆は五穀のひとつで穀霊が宿ると云われている
・大豆は炒ったモノでなければならない
  鬼(厄)を払った豆が、芽を出すのは縁起が悪い
  「炒る」=「(鬼を)射る」に通じ、「豆を炒る」=「魔目を射る」。
・豆まきは夜に行う
  闇に巣食う鬼(厄、魔)を払うという意味から、夜に行ってこそ意味がある
・最初に「鬼は外」ばかり行い、鬼を追い出した後、「福は内」を行う。 


 せっかく豆まきをするのなら、しきたりは守った方が良いと思いますが、私が問題だと感じたのは、そんなことではなく、「落花生で豆まきをする」という検証です。
 現地(北海道など)で聞き取り調査をしていたのですが、その答え方が≪豆まきは落花生でするのが当たり前≫と言うような感じでした。
 あの、全国分布データは、「豆まきに落花生を使うところもある」とか「どちらかと言うと落花生を使用する方が一般的」というものではないのでしょうか?
 子どもが「豆まきは落花生でするもの」と思い込んでいるのならともかく、北海道では、社会人が「え?豆まきを大豆でするの?」と皆が答えるのは、インタビューの意図的取捨作業があるように思えてならないのです。
 当地で豆まきを落花生でしていたとしても、一般知識として「大豆で豆をまく」という図が定着しているのではないでしょうか?それとも、これこそ私の思い込みなのでしょうか?



 よろしければ、関東地方、北陸地方(福井、石川、富山を除く)、東北地方、北海道、九州の方、私の疑問に答えてください。


【追記】
 既に、koumamaさん、ssayさんからコメントをいただいていますが(ありがとうございます)、
『みんなとみなとのNHKちばブログ』
『秒刊SUNDAY』
『DIAMOND online』
 などで詳しく述べられていました。
 落花生の南限は、関東北部~新潟南部県境ラインらしいですね。
 千葉県は大豆圏ですが、県特産の落花生拡販のための動きはあるようです。

 でも、私としては、みなさんの生の声をお聞きしたいです。よろしくお願いします。
コメント (10)
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気象(苦笑)情報

2015-02-01 23:03:44 | 気象
しつこいようですが、「暖冬」という予報だったこの冬、寒いです。
初冬(12月)からずっと寒く、雪ばかりでした。
正月は、雪かきばかりでした。
大寒に入ってから、やや暖かかったのですが、先週水曜日ぐらいから、厳しい寒さが続いています。

 気象庁は、12月になって雪の日が続いても「暖冬」になると言い張っていましたが、12月中旬頃から暖冬を先延ばしする言葉が出始め、12月の下旬に「平年並み」に修正。「訂正」ではありません。(「訂正」とは「間違いを認めたうえで正すこと」です)
 1月下旬に入ると、「1月末から1か月は気温は平年よりやや低くなる」と言い始めました。つまり、寒の内の「平年並み」というのは、「平年と同じだけの大寒の寒さ」=「1年で最も寒い時期の寒さにはなるよ」ということです。それが、「平年よりやや寒い」となったのですから、「非常に寒い」というわけです。


 まあ、一か月や季節予報は当たることが珍しいので、期待はしていませんでしたので、記事にするつもりはなかったのです。(今の予報の精度だと、記事にするとなると、毎年、季節ごとに記事を書かなくてはならなくなります)
 ところが、ここ数日で2度、≪ムッ!≫とすることがあったので、特に、今夜のNHK『ニュース7』の平井予報官の東京(関東)寄りの予報がひどかったので、書かずにはいられませんでした。

 これまでも、何度も東京(関東)中心の気象予報についての文句を垂れているので、当ブログの常連さんは≪またか≫とお思いでしょう(←こういう台詞も、私自身、何度も書いた記憶があります)
 まず、30日(金曜日)は関東地方(内陸中心)で雪が降ったのですが、どの局かは分かりませんでしたが、八王子からの中継で「いくら雪かきをしても、どんどん雪が降り積もってしまいます」という旨のレポートをしていましたが、約3センチの積雪で、それも、積もり方にムラがありました。こちらで表現すると「うっすらと雪が積もる」ぐらいです
 ええ、ノーマルタイヤや滑りやすい靴底が通常の太平洋側での積雪の影響は相当なもので、影響を受ける人の数も日本海側とは桁違いなので、雪の情報は重要というのは理解しています。
 ただ、自分のレポートに重大性を持たせるため、大げさな表現を使うレポーターに腹が立ちました。…というと、マツコや有吉に、一笑に付されそうですね。まあ、こういった民法のレポートは“ご愛嬌”“苦笑”で済ますつもりでした。

 が、今夜の『ニュース7』の平井予報官はひどかったです。
 その前に、天気の概況を。
 関東地方に雪を降らせた南岸低気圧が、土曜日には北海道の東方で発達して強い冬型に。低気圧から近い東北北部や北海道東部では風雪が強く、猛吹雪になりました。その低気圧は動きが遅く、日曜、月曜と居座り続けそうです。
 そういう状況は、『ニュース7』のニュースとして1分30秒ほど報じられていました。気象情報は番組の最後に約2分間解説されます。
 通常、『ニュース7』のお天気キャスターは、寺川奈津美さん(平日)と岡村真美子さん(土日・祝日)が担当していたのですが、不倫騒動で降板した岡村氏に代わって、他の時間帯のお天気キャスターが起用されるのですが、この土日は平井信行予報官が登場しました。
 さて、予報が始まりました。
 最初の47秒間は、北海道の猛吹雪の状況を解説していました。ニュースと重複するけれど、当事者は大変なので当然の情報です。
 しかし、「最大瞬間風速、明日も35m/秒、予想される雪の量は明日夕方までに多い所では70㎝と見られます。大雪に警戒してください」と言い終わるや否や(「as soon as」です)
「ところで、武田さん(メインキャスター)。今度の木曜日ですが、東日本の太平洋側でも雪の予報に変わってきたんですよ……<中略>……寒気の強さ、低気圧の発達の仕方によっては、東日本の太平洋側、積雪になるかもしれませんね」と、33秒も「来週雪が降るかもしれない」と力説し始めたのです。こちらは、今夜や明日の雪を知りたい。

 その後、3時間ごとの各地の予報(札幌から東京の一覧表が示される。北陸は金沢)では
「仙台や長野、東京では晴れる見込みです。最低気温、東京は0度の予報です」
 いや、晴れる所は言わなくてもいいだろう。東京の最低気温も別にいいよ。


 それに続く、週間天気予報では
「木曜日ごろは、東京でも雪の予報となっています」
 それは、さっき言っただろ!北海道や北陸の雪がいつまで降るのかを解説しろよ!


 今のところ、こちらは10㎝の積雪です。
 それほどではないのですが、今日の午後からも、ほとんど止まずに振り続けています。このまま振り続けるのか、夜半には止むかで、明日の朝が変わってきます。
 NHKの全国ニュースなのだから、もっと、中立で予報してほしいです。
コメント (6)
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