漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

すべての桁が「1」である整数の中に2019の倍数がある

2019-01-07 20:11:42 | 数学
 新年あけましておめでとうございます。


 更新がないのにいつも大勢の皆さんにご来訪いただき、ありがとうございます。私の近況はというとあまり変わりはなく、大学院(放送大学)の履修科目の勉強などをほそぼそと続けています。そんな中、最近のちょっとした「マイブーム」としては高校数学の問題を解くのが面白く、その手のユーチューブ画像などを眺めては懐かしんだり感心したりなどしています。(私は大学は文科系ですが数学が好きで、受験生時代はそれが得点源でした。)

 という訳で、突然ですが今日は「そんなふうに考えて解くのかぁ~~」と感じ入った問題のご紹介です。


<問題>
 11、111、11111などのように、すべての桁が「1」である整数の中に、2019の倍数があることを示せ。


 なんともとっかかりがないと言うか、一体何をどこから考えれば良いのかわからない問題ですね。(汗)
 どこまでわかりやすく書けるか心もとないですが、解答は以下です。



<解答>

 1÷2019の商はゼロ、余りは1
 11÷2019の商はゼロ、余りは11
 111÷2019の商はゼロ、余りは111
  ・  
  ・
  ・
 111・・・1111÷2019の商は□、余りは△

のように、「1」だけでできた異なる整数を2019で割る割り算を2020個考える。(A)

整数を2019で割った余りは0~2018の2019通りだから、(A)で考えた2020個の割り算の中に、同じ余りとなるもの(商は異なっても)が少なくとも1組存在する。その1組の割り算の商をそれぞれYとZ、余りをrとすると、

   11111・・・111=2019×Y+r  (B)
     11・・・111=2019×Z+r  (C)

と書くことができる。(B)の元の数の桁数をb、(C)の元の数の桁数をcとし、(B)-(C)を計算することにより、

     111・・・11000・・・00=2019(Y-Z)  (D)

を得る。(D)の左辺は一番上の桁から「1」が(b-c)個、「0」がc個並んだ整数であるから、

     111・・・11×10^c=2019(Y-Z)   (「10^c」は10のC乗)

と書くことができる。従って左辺は2019の倍数となるが、10と2019は互いに素(1以外の共通因数を持たない)であるから、この等式が成り立つためには「1」が(b-c)個並んだ整数である「111・・・11」が2019の倍数でなければならないこととなり、題意は示された。


 きちんと表現できているか心配ですが、こんな素晴らしい問題とその解答に出会うと、また数学が好きになりそうです。  ^^



 ではまた。