漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 672

2025-02-16 05:05:04 | 貫之集

いかでなほ ひとにもとはむ あかつきの あかぬわかれや なにににたると

いかでなほ 人にもとはむ 暁の あかぬ別れや なにに似たると

 

私はぜひ人に問うてみたい。名残惜しい暁の別れの寂しさが他の何に似ているかと。

 

 「一体何に似ているのか」との反語表現で、夜明けの別れの比類のない寂しさを詠んでいますね。
 この歌は後撰和歌集(巻第十一「恋三」 第719番)に入集しており、そちらでは初句が「いかでわれ」、第五句が「なにににたりと」とされています。



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