漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

素数は無限に存在する

2019-01-12 07:17:52 | 数学
 おはようございます。

 冬だから当たり前ではありますが、ここ数日特に寒いですね。関東でも、明日の日曜日は雪かもとのこと。こんな日は「勉強日和」かもしれませんね。被害が出るような大雪にならないと良いのですが。


 さて今日も、このところはまっている数学の問題をご紹介します。


<問題>
 素数は無限に存在することを証明せよ。


 「素数」というのは、2、3、5、7、11・・・のように、「自分自身と1以外に約数を持たない(それ以外の数では割り切れない)数」のことですね。数が大きくなるほど、その数が何かで割り切れる可能性は高くなるでしょうから、素数が出現する頻度はどんどん下がっていきます。ですがそれでも、どんなに大きな数をもってきても、それより大きい素数が必ずある、というわけです。
 ちなみに、この記事を書いている時点で発見されている最大の素数はなんと2486万桁の数で、先月(2018年12月)発見されたもの。当時は最大だった 2325万桁の素数をそのまま記載した書籍もあるそうですよ。(「2017年最大の素数」虹色社 1,944円)



<解答>
 背理法で証明します。
 素数が有限だと仮定して、その最大の素数をP、2からPまでのすべての素数を掛け合わせ、それに1を足した数をQとする。
    Q=2×3×5×7×11×・・・×P+1  (A)
(1)Qが素数である場合
 明らかにQ>Pであるから、Pよりも大きい素数Qが存在することとなり、仮定に矛盾する。
(2)Qが素数でない場合
 素数でないとすれば、Qは2つ以上の素数の積で表せる(例えば Q=R×S のように)こととなる一方、(A)より、QはP以下のどんな素数で割っても1余る(=割り切れない)から、その積がQとなる2つ以上の素数(上記のRやS)は、いずれもPより大きくなければならない。従ってこの場合も、Pより大きい素数が存在することとなり、仮定に矛盾する。

(1)(2)より、Qが素数である・素数でないいずれの場合でも、Pが最大の素数であるという仮定に矛盾することから、素数が有限であるとの最初の仮定が誤りであり、素数は無限に存在することが示された。



 前回の問題もそうですが、こんなものに接すると私などは数学ってすごい、面白いと思ってしまいます。それがつまりは、数学が好き、ということなんでしょうね。


 大学院で履修している科目のレポートが2つも残っていて提出〆切まであと数日。数学などにかまけている場合ではない(汗)ので、この週末はそちらに取り組みます。そう言えば、今年度最後の漢検本試験ももう間もなくですね。受検される皆さんのご健闘をお祈りいたします。




最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。