漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

古今和歌集 1046

2022-09-10 05:52:48 | 古今和歌集

うぐひすの こぞのやどりの ふるすとや われにはひとの つれなかるらむ

鶯の 去年の宿りの ふるすとや われには人の つれなかるらむ

 

よみ人知らず

 

 鶯が去年宿った古巣のように、私は古びた女だというので、あの人はつれない態度をとるのだろうか。

 「ふるす」は「古巣」と「古す(古くする、使い古す意)」の掛詞ですね。「人」はここでは、作者が思いを寄せる特定の人を指しています。いとしい人が自分から離れていくことを詠んだ悲しい歌ですね。



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