漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

続編を書きたい!

2015-02-11 13:14:03 | 初めての合格のために
 一年ほど前、「初めての合格のために」と題した一連の記事を書きました。(手前味噌ですが、初合格を目指されていて上記記事を未読の方は、せびお読みください。この記事のカテゴリをクリックいただければ該当の記事に飛べます。) 内容をかいつまんで言うと、漢検一級合格には過去問(「完全制服」「分野別精選演習」を含む)と一級配当四字熟語が大事で、その二つを自分のものにすることが初合格への最短距離だということを、本試験問題の分析に基づいて記事にしました。

 その後、今年度の本試験が三回実施され、大幅な難易度アップがあったのはご存じの通りですが、上に書いた私の思いはますます強まり、確信に近いものになっています。

 従って、初合格のために私が推奨する事項の本質的な中身には変更はないのですが、この一年間に改めて知ったこと感じたことも含め、少し準備と検証をした上で、「初めての合格のために」の続編を書いてみたいと思っています。

 更に「夢」的なことを言えば、主旨に共感くださるリピーター有志の皆さんで、「初合格達成支援」に徹底的にこだわった何か(共作かつ系統立った記事の連載とか、無償の勉強会とか、それ一冊で合格できる究極の一級テキストの発行、とか)ができないかな、そうしたものに発展していけないかな、などと大それたことも少し思っています。


 実際に書く前に余り風呂敷をひろげても何なので「予告編」はこれくらいにしましょう。


 ではまた。^^

漢字の勉強と漢検の勉強

2015-02-09 22:32:00 | 雑記
 こんにちは。今年度の本試験が終わってやや「放心状態」の凛太郎です。(笑)

 年度の第三回から翌年度の第一回までは間隔が一番長く、復習以外に新しい範囲の勉強をするのに良い時期です。思えば、去年この時期にかなり詰めた勉強をしたのが、今年度の本試験の大幅な難化にあっても合格を重ねられた理由なのかもしれません。

 さてそれでは今年はこの時期何をやるか。昨日も少し書きかけた通り若干悩み中なのですが、その中で最近、「漢字の勉強」と「漢検の勉強」ということが良く頭をよぎります。前者は「日本語・国語の勉強」と言った方がより明確でしょうか。
 一旦休止していた漢検への挑戦を再開して丁度2年になりました。その間それなりに時間も使い、昨今の難化した本試験でも何とか170点レベルをクリアできるところまで来たわけですが、改めて「漢字の勉強」と「漢検の勉強」は別のものだということを強く感じます。ここから先、更に高得点を目指していくには、例えば「辞典」を「引く」のではなく「読む」といった、まさに「漢検で点を取るための勉強」をする必要があるでしょう。(丁度良い機会なので申し上げたいのですが、漢検一級に合格するのに、「漢検漢字辞典を最初から最後まで読む」などということをする必要はありません。上に書いたのは、180点、190点といった高得点を取ろうとするなら、ということであって、漢検一級は過去問と一級配当四字熟語を自分のものにすれば、それにあと少しのプラスアルファで合格できます。いまだに「辞典」を「引く」ことしかしていない私がその見本です。) しかし私個人は、どうも漢検で高得点を取ることを目的に勉強することは、性に合わないようです。漢検受検は手段の1つとして、漢字を含めた「日本語」という素晴らしい言語を母国語とできた幸運に感謝しながら、その深奥を覗いて行きたいですね。

 堅苦しい話しになりました。ご容赦ください。

26-3 自己採点

2015-02-08 20:35:22 | 本試験
 いつもは標準解答が来てから自己採点するのですが、今日は珍しく気が乗ったので、帰宅してすぐに自分で解答を調べてみました。結果は、

(一) 25/30 点
(二) 22/30 点
(三) 10/10 点
(四)  6/10 点
(五) 28/30 点
(六) 10/10 点
(七)  9/10 点
(八) 18/20 点
(九) 18/20 点
(十) 26/30 点

で、計 172 点。多少の誤差は出ると思いますが、どうやら合格は確保できた模様です。

 「指麾(しき)」を、正しく答えていたのに最後の見直しで「しせん」と直してしまったり、復習不足で「訐」の音「けつ」を忘れてしまったり、「拗ける」を「捩ける」と書いてしまったりと悔しい間違いも多々ありましたが、一方、最後の最後で「朏魄(ひはく)」の読みと「粢(しとぎ)」の字体を記憶の底から絞り出せたりと、いろいろあった60分間でした。(五)四字熟語、(八)対義語・類義語、(九)故事・諺は、自己採点通りなら上出来です。

 前回より少し易しくなったとの感覚は自己採点してみても変わっていませんが、それでもやはり今年度の本試験は1年を通じてハイレベルでしたね。「辞典」が改訂され、本試験の難化が進んだ年でしたが、来年度はどうなっていくのでしょうか。出題形式の変更などもあるのかもしれませんね。

 次回 27-1 ですが、実は前の週の土曜日に日本語検定があります。そちらにも大いに興味がありますし、ご報告している漢字教育士講座の受講もありで、次回漢検をどうするか、少し悩み中なのです。いつもは受付開始早々に申し込んでしまう私ですが、今回は少し考えたいと思っています。


 では。

帰宅しました

2015-02-08 15:01:44 | 雑記
 26-3 の受検を終えて帰宅しました。

 前回よりは少し易しく感じましたが、皆さんはどうだったでしょうか。そうは言っても25-2 などに比べるとやはり難化は明らかで、今年度は一年を通じてなかなかに厳しかったのかなという印象でした。

 同じ会場に、12月の研修会でお会いした方がお二人いらしていて少しお話ししたのですが、漢検の会場で知っている方に会ったのは初めてで、そういう意味でも研修会に参加して良かったなと思いました。

 例によって、標準解答を待ちながらボチボチと振り返っていきたいと思います。



 本日受検した皆さん、おつかれさまでした!

四字熟語 意味問題

2015-02-07 21:43:47 | 演習問題
 四字熟語の意味問題はあまりネット上で見かけませんので、例によって私が覚えづらかったものを中心に拾ってみました。本試験前日の、しかも夜になってからこんなものをアップするのも何ですが、まあ最終確認ということで。本試験は明日で終わりではないですしね。

 問題数は90問。1級配当四字熟語全体(約1,100)からすれば微々たる数ですね。(汗)
 かっこ内の数字は「漢検 四字熟語辞典」初版の掲載ページです。


1.  談天雕竜  (327)
2.  魂飛魄散  (214)
3.  一瀉千里  (84)
4.  牽攣乖隔  (185)
5.  荊棘叢裏  (172)

ア  乱臣、逆臣の家の形容。
イ  おおいに驚き怖れること。
ウ  文章や弁舌がよどみなく、すらすらできることのたとえ。
エ  心は互いに引かれ合いながら遠く隔たっていること。
オ  弁舌や文章などが広大で見事なこと。

(正解) オイウエア


6.  荊釵布裙  (173)
7.  振臂一呼  (274)
8.  槁項黄馘  (190)
9.  逍遥法外  (262)
10.  敲金撃石  (189)

ア  粗末な服装のたとえ。
イ  貧乏などでやつれきった顔のたとえ。
ウ  詩文の美しいリズムを、打楽器の美しい音色にたとえた言葉。
エ  法律を犯した者が罰を受けないで自由に暮らしていること。
オ  つとめてみずから奮起すること。

(正解) アオイエウ


11.  兎起鳧挙  (364)
12.  一笑  (90)
13.  氷甌雪椀  (406)
14.  区聞陬見  (169)
15.  篳路藍縷  (401)

ア  顔に現れるわずかな表情。
イ  すばやいことのたとえ。
ウ  学問や見聞がせまく、かたよっていること。
エ  たいへん苦労をして働くこと。
オ  清らかで上品な文具のこと。また、それを用いて詩文を写すこと。

(正解) イアオウエ


16.  朱墨爛然  (253)
17.  曠世不羈  (194)
18.  焦頭爛額  (260)
19.  一裘一葛  (81)
20.  雷霆万鈞  (463)

ア  長く手なずけることができないこと。
イ  根本を忘れ、瑣末なことを重視すること。物事を非常に苦労してすること。
ウ  威勢が極めて大きく防ぎとめることのできないたとえ。
エ  学問や研究に専念することのたとえ。
オ  貧乏のたとえ。

(正解) エアイオウ


21.  磑風舂雨  (120)
22.  瑣砕細膩  (218)
23.  断薺画粥  (327)
24.  按図索驥  (66)
25.  虚融澹泊  (211)

ア  悟りの境地に至ること。
イ  物事の前兆のたとえ。
ウ  貧乏に耐えて勉学に励むこと。
エ  理論だけの実際には役に立たない考えや意見。
オ  情のこまやかなこと。

(正解) イオウエア


26.  佩韋佩弦  (377)
27.  游雲驚竜  (456)
28.  喙長三尺  (120)
29.  斗量帚掃  (370)
30.  鳳凰于飛  (431)

ア  夫婦の仲がむつまじいこと。
イ  自分の性格を改めて修養しようと戒めのためのものを身につけること。
ウ  すぐれた筆跡の形容。
エ  しゃべることがきわめて達者なこと。
オ  自分のことを謙遜していう語。

(正解) イウエオア


31.  蘭薫桂馥  (465)
32.  引縄批根  (94)
33.  軻親断機  (127)
34.  毫釐千里  (200)
35.  虎嘯風生  (207)

ア  力を合わせて他を排斥すること。
イ  すぐれた人が時を得て奮起するたとえ。
ウ  中途で志を捨ててはいけないという教え。
エ  子孫が繁栄することのたとえ。
オ  初めを慎むべきことを言う。

(正解) エアウオイ


36.  萋斐貝錦  (286)
37.  狗尾続貂  (168)
38.  波詭雲譎  (380)
39.  雲烟飛動  (100)
40.  馮異大樹  (410)

ア  官爵を乱発するのをののしる語。
イ  文章が自在で非常に巧妙なこと。
ウ  筆勢が躍動して力強いことのたとえ。
エ  巧みに言い立てて人を罪に陥れるたとえ。
オ  おごりたかぶらない人のたとえ。

(正解) エアイウオ


41.  一丘一壑  (81)
42.  子墨兎毫  (240)
43.  家鶏野雉  (125)
44.  伏寇在側  (415)
45.  孔翊絶書  (200)

ア  ありふれた古いものを遠ざけて、珍しくて新しいものを大切にすること。
イ  身辺の注意を怠らず、言動も慎むべきだということ。
ウ  文人。詩文を作る人。
エ  政治に私情をさしはさまないたとえ。
オ  俗世間を離れ、自然の中に身を置いて風流を楽しむこと。

(正解) オウアイエ


46.  頑廉懦立  (141)
47.  瓊枝栴檀  (174)
48.  煕煕壌壌  (143)
49.  抱関撃柝  (432)
50.  摩頂放踵  (441)

ア  有徳の人の形容。すぐれた詩文のたとえ。
イ  多くの人ががやがやと忙しく往来するさま。
ウ  低い役職の人のこと。
エ  高潔な人格に感化されて、良い方向に向かうこと。
オ  自分の身を犠牲にして他人のために尽くすこと。

(正解) エアイウオ


51.  明察秋毫  (448)
52.  燕頷投筆  (107)
53.  日月逾邁  (237)
54.  寸草春暉  (280)
55.  沈鬱頓挫  (343)

ア  詩文の風格が高く内容が深くて文章中の字句の意味がすらすらと通らず、滞ること。
イ  父母の恩は大きくその万分の一も報いることが難しいことのたとえ。
ウ  眼力の鋭いこと。
エ  一大決心をして志を立てること。文筆をやめて武の道に進むこと。
オ  月日がどんどん過ぎていくこと。年老いて死期が近くなること。

(正解) ウエオイア


56.  截断衆流  (293)
57.  傾側偃仰  (175)
58.  残杯冷炙  (225)
59.  縄枢  (113)
60.  翦草除根  (301)

ア  俗世間の雑念妄想を断ち切ること。
イ  よきにつけ悪しきにつけ浮世まかせの暮らしを言う。
ウ  恥辱を受けるたとえ。
エ  貧しく粗末な家の形容。
オ  災いを根こそぎ除きさること。問題を根本から解決するたとえ。

(正解) アイウエオ


61.  大衾長枕  (317)
62.  咳唾成珠  (119)
63.  黄衣廩食  (186)
64.  一擲千金  (88)
65.  瞋目張胆  (275)

ア  豪快な振る舞い、思い切りのよいことのたとえ。
イ  権勢の盛んなさま。詩文の才が豊かなさま。
ウ  大いに勇気をうちふるうさま。
エ  兄弟の仲むつまじいこと。交情が親密なこと。
オ  黄衣を身につけ俸禄を受ける者。宦官。

(正解) エイオアウ


66.  獣聚鳥散  (246)
67.  南洽北暢  (372)
68.  束髪封帛  (313)
69.  猿猴取月  (107)
70.  太羹玄酒  (317)

ア  天子の威光と恩恵が四方八方に広く行き渡ること。
イ  妻が固く貞操を守ること。
ウ  規則のみにしばられた淡白で面白味のない文章のこと。
エ  身の程知らずが身を滅ぼすたとえ。
オ  統率や規律のとれていない集まりのたとえ。

(正解) オアイエウ


71.  渭樹江雲  (70)
72.  霑体塗足  (352)
73.  牝牡驪黄  (410)
74.  螳臂当車  (362)
75.  濯纓濯足  (322)

ア  物事は外見にとらわれず、その本質を見抜くことが大切であるということ。
イ  世の成り行きに応じて進退すること。
ウ  微弱な者が自分の力をかえりみず強者に立ち向かうたとえ。
エ  遠くにいる友人を思う情が切ないこと。
オ  苦労して労働すること。

(正解) エオアウイ


76.  斬釘截鉄  (224)
77.  銜哀致誠  (133)
78.  華亭鶴唳  (130)
79.  鞭辟近裏  (429)
80.  瓶墜簪折  (427)

ア  哀切な気持ちと誠の心をささげて死者を弔うこと。
イ  外物にとらわれることなく身に切実なことと考えること。
ウ  毅然として決断力があるたとえ。
エ  過去の栄華を懐かしく思い、現状を嘆くさま。
オ  男女が離れて二度と会い得ないたとえ。

(正解) ウアエイオ


81.  烟霞痼疾  (106)
82.  勧百諷一  (140)
83.  攘臂疾言  (260)
84.  騰蛟起鳳  (358)
85.  含英咀華  (133)

ア  才能が特別すぐれていること。
イ  山水を愛でる心がきわめて強いこと。隠居すること。
ウ  害になること、無用のことばかりが多く、益になること、役に立つことが少ないこと。
エ  得意なさま。
オ  文章のすぐれた部分をよく味わい、心の中に蓄積すること。

(正解) イウエアオ


86.  桃傷李仆  (360)
87.  哭岐泣練  (203)
88.  嗇夫利口  (263)
89.  肉袒負荊  (374)
90.  伊尹負鼎  (67)

ア  身分は低いが、口が達者な男のこと。
イ  兄弟が互いに争い、反目することのたとえ。
ウ  人は習慣や心がけ次第で、善人にも悪人にもなるということ。
エ  真心からの謝罪のたとえ。
オ  大望のために身を落とすたとえ。

(正解) イウアエオ



  は島根県立大学e漢字フォント  の漢字フォントを使用しました。)