地下鉄東西線の「ひばりが丘」駅。
起終点の「新さっぽろ」駅の一つ手前の駅です。
そんなに利用したことはないのだけど、平成13年(2001年)の11月、当時特撮系サイトで交流のあった人たちが札幌に集まってオフ会を開催したとき、当時高校生で遅くまでいられない人がいたことに配慮して、その人の自宅最寄駅だったこの駅で待ち合わせをしたことが、私にとっては一番の思い出かな。
なんだけど、この「ひばりが丘」というのは、行政地名ではありません。
ではどういう名前かというと、きっかけになったのはこの団地。
団地の一角に、突然サイロが姿を現しました。
このサイロは、御覧のとおり、「さっぽろ・ふるさと文化百選」に選定されている貴重な施設。
ここに、昭和33年(1958年)の翌年から「ひばりが丘団地」が造成されたとあります。
この団地名は、当時公募された名前の中から、春をイメージしたものが選ばれたのだそうです。
札幌のは行政地名ではありませんが、東京都西東京市には、行政地名としての「ひばりが丘」があり、そちらは、雑木林や畑などが多く、雲雀が飛んでいたというのが由来という説があるそうです。
このサイロは、団地の集会所の敷地内にあります。
現在は、この公営団地だけでなく、様々な施設に「ひばりが丘」の名前が冠せられていて、行政地名と同じくらい浸透しています。
続いてはこちら。同じく厚別区にある「青葉町」。
こちらも同じく団地があります。
ここも、元々は大規模団地の造成が始まりとされるエリアで、昭和38年(1963年)、先の「ひばりが丘団地」を上回る規模の造成が計画されて開発が始まりました。
そして、同44年(1969年)、「ひばりが丘」が春をイメージする名前であることから、次は夏のイメージをということで、「青葉町」という行政地名が誕生しています。
さて、春、夏と来たので、その次はもしかして・・・、
そうなんです、厚別区には、「もみじ台」というエリアがあるのです。
ここは、「もみじ台北」「もみじ台東」「もみじ台南」「もみじ台西」という四つの行政地名があり、その大部分が団地として造成されています。
昭和43年(1968年)に大規模造成がスタートし、春をイメージする「ひばりが丘」、夏をイメージする「青葉町」に続き、秋をイメージする地名ということで「もみじ台」という名前が決まったのだそうです。
北海道の地名はアイヌ語由来のものが多いですが、こういう由来があるということを知るというのも面白いものです。
春、夏、秋と来たので、最後に冬は・・・と思ってしまいますが、冬をイメージする名前がついた団地は、少なくともこの近辺にはないそうです。
冬をイメージする植物・・・、漢字で書けば、木へんに「冬」と書く「柊」?それとも・・・?