北の風に吹かれて~独り漫遊記~

町歩きを中心に、日々の出来事を綴ります。 
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琴似川から新川へ

2023-08-12 16:29:43 | 札幌

 

札幌市内の住宅地にて。

「ブラタモリ」でおなじみ、タモリさんの大好物である「暗渠」と、地上部を川や水路が流れる「明渠」の境目になっている場所からスタートします。

 

 

「暗渠」と言っても、人が入ることができるレベルの大きさ。

川の大きさとしては結構なものなので、川の規模はそのままに、宅地開発によって暗渠化されたということなのでしょうかね。

 

 

この場所は↑のとおり。

ここから、明渠化されている川の流れを辿っていきます。

 

 

 

 

両サイドの住宅街とも高低差があり、護岸もしっかりと整備されているので、大雨が降っても氾濫という恐れはなさそうです。

 

 

この川の名称は「琴似川」。

住所的には西区八軒と中央区との界なのですが、「琴似」という地名の歴史そのままに、かつての札幌市と合併する前の「琴似町」のエリアを流れ続ける延長約7.75kmの二級河川です。

 

 

流れを辿っていくと、大きな通りとの合流地点に来ました。

 

 

真っ直ぐ行くと行き止まりになり、そのまま写真左側へ流路を変えているようですが、よく見ると、写真右側に別な流路があり、ここで合流しているように見えます。

 

 

再び地図をリンク。

確かに、地図右下方面からの小さな流れと合流しています。

この小さな流れは、北海道大学構内の「中央ローン」から流れ出ている「サクシュコト二川」という川で、北大構内を北西に向けて流れた後に部分的に暗渠となり、ここで再び明渠となって、琴似川に合流しています。

 

(「中央ローン」と「サクシュコト二川」)

 

北大構内~1~ - 北の風に吹かれて~独り漫遊記~

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写真の先は、これまで辿ってきた琴似川の流れになります。

 

 

ここからは、北西方面へ一直線に、日本海へ向かって流れていきます。

 

 

 

流れをどんどん北西方向へ辿っていきます。

 

 

大きな橋の下に来ました。

 

 

河川敷もしっかりと整備され、散策できるようになっています。

 

 

水位表示も見えます。

5mとか7mというのはちょっと想像がつきませんが、実際にそのくらいの水位に達した場合の想定もされているそうなので、いざというときに備えておくことが重要だということなのでしょう。

 

 

 

 

と、ここまで来て川の名前が変わりました。

「治水事業により新たな川を造った」ことに由来する「新川」という名前になっています。

 

 

画像はお借りしてきました。

かつてこの周辺は、石狩川の背水の影響によって氾濫を繰り返していた歴史があり、流域の治水と周辺湿地の排水、舟運などを目的として明治19年(1886年)から翌年にかけて「琴似川小樽内川大排水」として、赤丸で囲った水路が開削されたという歴史があります。

 

 

その治水事業の歴史も追って紹介しようと思っていますが、この記事で強調したかったのは、この場所で、三つの流れが合流、分岐しているというでした。

 

 

場所はこちら。

ここまで辿ってきた「琴似川」(上の写真で言う青の流れ)と、南側へ流れる「琴似発寒川」(上の写真で水色の流れ)、そして、治水事業によって整備された「新川」(上の写真で赤の流れ)の三つの流れがここで合流しています。

複数の川が一つの場所で合流するというのは珍しくもなんともないですが、地図だけでなく現地でしっかりと確認できるのは貴重なので、行ってみたいと思った次第でした。

今度は、新たに整備された人工河川である「新川」の流れを辿っていきたいと思います。

 

 

三つの川が合流する場所の上にある橋の名前は「西陵(せいりょう)橋」。

「西陵」という名前は、名前のとおり、札幌の西部にある近くにある丘陵地帯という意味だそうで、公園の名前にも使われている他、中学校の名前にも使われていますが、中学校と公園がこのエリアなのに対し、この名前を用いた高校は、このエリアではなく、結構離れた、同じ西区の「平和」エリアにあります。

高校の卒業生として、その点がどうにも気になっていたところなので、この名前の詳細な経緯についても調べてみようと思います。

 


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