札幌の地下鉄車内で、こんな広告を見つけました。
エレベーターのボタンを押すことができず難儀している車椅子の青年に、女性が手を差し伸べている、とても素晴らしい光景が描かれていますが、私は正直、これを見て、違和感を覚えました。
どういう点にそう感じたと思いますか?
この赤丸。
確かに、青年に手を差し伸べた女性の行動は素晴らしいと思います。それを否定する人はよもやいないでしょう。
ですが、私は、その以前に、そもそも、エレベーターのボタンが、車椅子の人の手の届かない位置にあること自体がどうなのって思ってしまったのです。
「心のバリアフリー」を呼びかけることはとても大事なことだと思うけど、もし、この絵のような実態が現実にあるとしたら、まずはエレベーターのボタンの位置を下げるべきなのではないか、改善すべきはそこなのではないかと思います。
20年くらい前、いやもっと前だったかな、障がいのある女の子が、列車内に放置されたごみを回収し、清掃をするというボランティアに従事する様子を報道しているニュースを見たのだけど、その番組のキャスターが、「大変素晴らしいことだけど、そもそも車内にごみが放置されているということ自体が問題だ」という趣旨の発言をしたのを聞いて、私は心の中で「そのとおり!」と叫んでいました。
確かに、一つ間違えると、女の子の行動を否定してしまう発言と取られかねない気はするけれど(お名前は伏せますが、このキャスターは、実際に何度か炎上騒ぎを起こしている方です)、今回のケースもそれと同じことを感じています。
冷めた見方、歪んだ見方と思われてしまうかもしれませんが、率直な感想として書いてみました。
https://www.city.sapporo.jp/fukushi/machizukuri/documents/web-all.pdf
↑ 参考までに、札幌市が監修している「心のバリアフリーガイド」をリンクさせました。
ここに描かれているものは、どれも違和感のない、大切なことばかりだと思います。