今、國分功一郎センセの「スピノザ入門」第三期講座の第一回について予習をしている。
いよいよ『エチカ』である。
これが驚くべきことに、なんと冒頭部が「読める」ようになっている。
まあそれはモチロン気のせいかもしれないし、あるいはまた私の持論である「50才過ぎ現象」の痴呆開始効果によって、余分な要素がしだいに失われつつあり、その結果、すべての要素に目移りしてしまう眼球運動に囚われることなく、凝視しようと希望する実体の像が、痴呆が進行する途中の瞬間に、(これまでの人生の精進に応じた)鮮明さで「今」立ち現れている、というだけのことかもしれない。
だが、これはそれにしても、スピノザ示すところの
「分かる人にはわかる」
現象でもあるのではないか、と、
ちょっと思ってみたくもなるような鮮明さ、で「読める」のだ。
何が分かったかって?
そりゃあ、分かる人には分かるのさ(笑)
といってはお終いですね。
つまりね、読めるようになった理由はたぶん、この演繹的に神から始めるという叙述へのこだわり、の気配を、國分センセの講座でかんじられるようになったからじゃないかな。
そしてなにより肝心なことは、それがテキスト外部の物語によってではなく、徹底したテキストの批評においてその教育がなされた(私=foxydogの上に!)という点だ。それは畠中尚志の前書きが読める、ということでもある。
だいたい以前はそれも読めなかった。
モチロン、21世紀から読む『エチカ』は、言葉の意味が分からないだけではなく、根本的に「ことば」「表現」に対する態度が違い過ぎて、素で読むと本当にがっかりするほどイライラすることがある。
でも、実有とか、実体とか、属性とか、様態とか、それが向かおうとしている方向が少しでも感じられると、急に霧が晴れてくる(ような気がするだけかも、というのはデフォルトとして)。
可能性条件の設定の身振りの気配を、脳みその裏の方で感じつつ読む、とでもいえばいいだろうか。
「幾何学的な証明」
とかいうことについてはサッパリ分からないままだけれど、単なる自動機械的な演繹の身振りが、ぐっと身近に感じられるようになった。
断っておかなければならないのは國分センセのコトバが、そのエチカの叙述の「読み」の瞬間に、そのテキスト自体と響きつつ誘うって感じなのであって、どこか別のところに説明の補助線があって、それが内容を説明している感じではない、という点。
さて、では7回目のレポートはまた後ほど、メディア日記に書きますね。
いよいよ『エチカ』である。
これが驚くべきことに、なんと冒頭部が「読める」ようになっている。
まあそれはモチロン気のせいかもしれないし、あるいはまた私の持論である「50才過ぎ現象」の痴呆開始効果によって、余分な要素がしだいに失われつつあり、その結果、すべての要素に目移りしてしまう眼球運動に囚われることなく、凝視しようと希望する実体の像が、痴呆が進行する途中の瞬間に、(これまでの人生の精進に応じた)鮮明さで「今」立ち現れている、というだけのことかもしれない。
だが、これはそれにしても、スピノザ示すところの
「分かる人にはわかる」
現象でもあるのではないか、と、
ちょっと思ってみたくもなるような鮮明さ、で「読める」のだ。
何が分かったかって?
そりゃあ、分かる人には分かるのさ(笑)
といってはお終いですね。
つまりね、読めるようになった理由はたぶん、この演繹的に神から始めるという叙述へのこだわり、の気配を、國分センセの講座でかんじられるようになったからじゃないかな。
そしてなにより肝心なことは、それがテキスト外部の物語によってではなく、徹底したテキストの批評においてその教育がなされた(私=foxydogの上に!)という点だ。それは畠中尚志の前書きが読める、ということでもある。
だいたい以前はそれも読めなかった。
モチロン、21世紀から読む『エチカ』は、言葉の意味が分からないだけではなく、根本的に「ことば」「表現」に対する態度が違い過ぎて、素で読むと本当にがっかりするほどイライラすることがある。
でも、実有とか、実体とか、属性とか、様態とか、それが向かおうとしている方向が少しでも感じられると、急に霧が晴れてくる(ような気がするだけかも、というのはデフォルトとして)。
可能性条件の設定の身振りの気配を、脳みその裏の方で感じつつ読む、とでもいえばいいだろうか。
「幾何学的な証明」
とかいうことについてはサッパリ分からないままだけれど、単なる自動機械的な演繹の身振りが、ぐっと身近に感じられるようになった。
断っておかなければならないのは國分センセのコトバが、そのエチカの叙述の「読み」の瞬間に、そのテキスト自体と響きつつ誘うって感じなのであって、どこか別のところに説明の補助線があって、それが内容を説明している感じではない、という点。
さて、では7回目のレポートはまた後ほど、メディア日記に書きますね。