7月6日(火)曇り【死臭】
一週間ほど台所が、どうも臭うので、あちこち掃除をしてみたり、食糧倉庫も何回も腐っているものはないかと点検をしてみました。
しかし、腐っているものは何も見つかりません。一日中換気扇を強にしてみましたが、一向に臭いはおさまりません。
もしかしたら、と思い、食糧棚の下のゴキブリホイホイをそれぞれ取り出してみました。2個ほどは何も入っていません。ゴキブリ殺しをしないでよかったと思いました。しかし、
最後の一個が重い、重いのです。チラッとなにか毛のようなものが見えました。確かめる勇気がでませんでした。ビニール袋に入れて外に出しました。これで完全に臭いは消えました。なにか動物の死骸からの臭いでした。もしかしたら猫が鳥でも捕まえて追い詰められてホイホイに入ってしまったのかもしれません。この頃、朝の散歩にでる猫たちが帰ってきやすいように玄関を開けていましたので、それで入り込んだのかもしれません。
このまま捨てようか、どうしようか、一日迷いました。しかし、
道路上の動物の死骸は出来る限り、土に返そうと、尼僧堂から埼玉の師寮寺まで行脚して帰って来た時、そんな誓いを立てました。それこそ、途端にお試しのように、蛇あり、鳩あり、カエルあり、時にはミミズが連なって死んでいたり、アブが連なって死んでいたり…………
全て土に返しているうちに、今でも自然に外に出ている動物の死骸は土に埋めています。先日は可愛いモグラの死骸もありました。蚊もなるべく殺さないで生け捕りにして外に出します。時にはピシャリとしてしまうときもありますが。ゴキブリもなるべく生け捕りにして外に出しています。箱があれば生け捕りしやすいです。ホイホイは矛盾しているようですが、食糧倉庫だけはお許しを、と思っています。
このままごみであのビニール袋を捨てるのはたやすいです。しかし、きっとあとで後悔する、開けてみよう。動物の死骸に違いないから。誓いは今も続いています。
勇気を出して、ホイホイを開けてみました。八センチくらいのネズミでした。ホイホイから出して土に埋めてあげようと思いましたが、ホイホイの吸着力はかなり強いです。はがれませんので体の部分だけ紙をつけて埋めました。
あのまま捨てないでよかったと、思っています。あのまま捨てていれば、私の恐怖心もそのままだったでしょう。今はホッとしています。
このようなことができるのも、実は日本が平和だからです。人間の死臭が漂う戦場で、ネズミの死骸を丁寧に土に戻すようなことはできません。死臭の漂う内乱の続く国でもなく、いまだ戦っている国々の戦場でない日本の平和をあらためて守りたいと願います。そして世界の平和を切に祈ります。毎日の昏鐘の一打は、世界の平和を願っています。
(ネズミちゃんの大敵の猫です。久々のルナの登場。お蔭様で元気ですが、少し老けました。ネズミちゃんを追い詰めたのは、たぶん手前にちょっとだけ写っているハッピーでしょう。)