風月庵だより

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京都の賀茂川危うし

2023-03-01 20:28:07 | Weblog

3月1日(水)晴れ【京都の賀茂川危うし】

今日は、花粉があまりにひどく、鼻の下が真っ赤になってしまいました。
さて、このタイトルですが、賀茂川だけでなく、北陸新幹線延伸により、その沿線上におこり得る多くの問題について、『中外日報』の記事を読みまして、心配しています。田中滋龍谷大学名誉教授の方が書かれています。

その記事の内容を詳しく書きたいところですが、間違って書いてしまってはいけませんので、慎重にしたいと思います。北陸新幹線延伸計画は、小浜(福井県)から丹波山地をトンネルで貫いて京都駅、さらに地下を通って新大阪駅までの総延長140キロに及ぶ延伸計画なのだそうです。なんと140キロのうち113キロがトンネル、つまり地下鉄新幹線ということになるのだそうです。

トンネル工事によって問題になるのが、多量の湧水問題で、山岳トンネルの湧水は「集中湧水」と「恒常湧水」となり、周辺河川の流量は大なり小なり減少することは、今まで実際に被害があった例があるので、確実なことだそうです。賀茂川のみならず貴船川や清滝川などなどに必ず影響がでると、先生は警鐘を鳴らしています。

たまたまイタリア・ベネチアの運河が干上がっている様子をテレビで見た直後でしたので、川が渇水することが、あり得ることと実感しました。ベネチアは記録的に雨が少ないことによるそうですが。何事も起きてから騒いでも後の祭りになってしまいます。

川の渇水だけではなく、トンネルにするための掘削残土にヒ素の含有率が、丹波山地は高いのだそうです。この残土をどこに持っていくのでしょうか。先生のような方は、ヒ素の含有率の高いことをご存じですが、ほとんどの国民は知らされていません。湧水も高濃度のヒ素に汚染されていくことになりますから、残土を引き受けた土地の農作物は、食べることはできなくなります。このような将来を、今見なくてはなりません。今気が付かなくてはなりません。

しかし、恐ろしいことに、この延伸計画は「国策」なのだそうです。「国策」と唱っているからには、すでにこれはやるべき工事として進められているのですね。怖いですね。

「狭い日本、そんなに急いでどこに行く」

私たちは、前に進むことばかりを是としていて、後ろに進むことを非とする傾向がありますが、少しじっくりと生きることを考えてはどうなのでしょうか。「退歩を学ぶべし」こんな片隅で、反対の声を挙げても、どうしようもないでしょうが、京都や丹波地方にお住いの方々、リニアに反対している静岡県の知事のように、当該地方の政治家の皆様の高い見識に委ねたいですね。おそらく田中先生も京都府の知事や兵庫県知事、大阪府の知事に進言なさっていることとは思います。

人間は地球に育てられていますが、地球をどんどん自らの手で壊す”努力”をしているように見えます。

地球人類は、ひょっとしたら、自ら滅亡したいのかもしれませんね。

そんなことを考えながら、お風呂の水に流されそうになった蚊を、とっさにお風呂の栓を閉じて、助けだしました。蚊とともに滅亡からのがれましょうか。

はや三月ですね。