8月8日(日)朝のうち雨やがて上がる【今日という日】
昏鐘の後、あまりに空が美しく、その中に佇んでいました。
昨日も今日も家族に慕われていた故人の法事でした。昨日の法事は、18の時、新居浜から上京して、懸命に生き、最後の最後まで家族を大事にした人の法事でした。この人のご葬儀の時、孫の青年が泣き続けていたのが、印象的でした。今日の人は、19の年に五島列島から上京、夜学に通いながら、やはり戦後の日本で懸命に働き命を終えた人でした。あの世に帰った人も、この世にいる人たちも、お互いを偲びあう心を感じられる法事を勤めさせてもらえると、住職として冥利につきる気がします。
そして大正8年8月8日は、祖母の命日です。「文戒妙教大姉 堤ぶん」大正8年は、母が2歳の時になります。母親の顔は知らない、と母が言っていました。我が家の過去帳を、今朝めくったとき、あらためて、母は可哀そうであったと、胸がいっぱいになりました。
母親の顔を知らずに育つ、ということは、切なかったことであったろうと、今更ながら母の胸中を思いやったことでした。
今日の午後は、中村仁一さんの『大往生したけれりゃ 医療とかかわるな』という本を読みました。また日をあらためてこの本の紹介をいたします。今夜はこれで、おやすみなさいませ。