11月27日(金)
週末の日曜日、冒険家植村直己さんを偲んで「2015日本冒険フォーラム」が、彼の母校明治大学アカデミーホールで開催されたので、妻と二人で会場へ赴いた。
このイベントは、植村さんの出身地で「植村直己冒険館」がある豊岡市が主催して4年に一度開催されている。会場には植村さんゆかりの品々や写真が展示され、フォーラムでは彼の記録映像や彼をよく知る知人友人の講演、最後は現在活躍している冒険家、登山家の人達や女優の市毛良枝さんをゲストに、冒険について語りあうプログラムになっている。
植村さんがアラスカのマッキンレー(デナリ山)で消息を絶って久しいが、今だ彼の人気は衰えぬようで、会場は満席の盛況(入場無料という事もあるが)です。
私が「植村直己」という名を知ったのは、彼が日本人として初めてエベレストに登頂した頃だから45年以上前になるかな。当初は武骨で厳つい山男というイメージを持っていたが、映像で見る彼は朴訥な田舎のお兄ちゃんといった風情で、その人柄にとても好感を覚えた。
その後彼は五大陸最高峰登頂や北極点単独行等を成功させ、世界的な冒険家になって行く。最後は冬のマッキンレーを単独登頂後、下山途中で遭難し消息を絶ってしまった。あの時は生還を強く願ったけれど、絶えず極限に挑戦し続けなければならぬ冒険家としての宿命だったのかも知れない。
フォーラムでは現代の冒険家達の生々しい声が聞けて中々面白かった。このイベント今回は二回目だが、最初に開催された4年前は東北大震災の直後だった。あの時の日本は絶望的な状況だったが、冒険家達のポジティブな発言が随分私を勇気づけてくれたものだ。
次回開催するとなれば東京オリンピック前年の2019年になる。できれば再び出席したいが、その時の私はまだ相変わらず山歩きをやってるであろうか。それとも認知症を患い市街を彷徨っているかも・・・・あるいは鬼籍の人となりあの世へ旅立っているかも知れない。
フォーラム会場(左から進行役の江本嘉信伸さん(ジャーナリスト)。 市毛良枝さん(女優)。
大場満郎さん(冒険家)。岩野祥子さん(南極越冬隊員)。荻田泰永さん(冒険家)。
武田剛さん(アドベンチャー取材記者)