5月2日(月)
「水・金・地・火・木・土・天・海」と言うように、誰もが知ってる太陽系の惑星「水星」ですが、じゃあその姿を生で見たという人がどれくらい居るでしょうか。おそらく日本人の中では、ニューヨークの自由の女神やパリのエッフェル塔を見た人よりもはるかに少ないんじゃないでしょうか。
かく言う私も、今まで見た事がありませんでした。それも無理からぬ事で、水星は太陽に最も近い軌道を回る惑星であるが故に、太陽からあまり離れる事は無く、その強烈な陽射しに邪魔をされて見る事が困難な惑星なのです。
先日、市の立図書館で「天文ガイド」という雑誌のページを捲っていたら、「4月下旬から5月の初旬まで間、水星が太陽から最も遠くへ離れる時期となり、今年で一番水星が見頃を迎える」と書いてありました。
これは水星を見る絶好のチャンスと思い、夕方カメラと三脚を担いで西空が見渡せる場所へ行ってみました。やがて夕日が沈み、その後を追うように細い三日月が沈んで行きます。
双眼鏡で付近を観望していたら、三日月の上に微かに光る星が見えるではありませんか。70数年の人生で初めて眺めた生の水星、感無量の瞬間です。
しかし肉眼で見てもあまりに淡い光り、果たしてカメラで写す事ができるだろうかと思いつつシャッターを立て続けに押しました。撮影を終えて我が家へ戻り画像をパソコンに取り込んだら、想像以上に明瞭な水星が写っていました。
2022.5.02.19:24撮影
コロナ過の中、旅行ができない人も多いのではないでしょうか。そんな人は晴れた夕暮れ時、西空が見渡せる場所へ行ってみてください。きっとキラリと光る水星を見つける事ができるでしょう。(見頃はあと数日、できれば双眼鏡を持参)
5月の連休、ヤレ草津へ行った、箱根へ行ったと吹聴する人に、「生の水星をこの目で見て来たんだよ」と、自慢してやろうではありませんか。