テレビ朝日のやじうまワイドの新聞読みのコーナーが先月終了してしまった。わたしが米国に在住していた頃、日系放送「アサヒホームキャストテレビ」で「ヤジウマ新聞」という番組が始まった。その日の朝刊をプロ野球中継などスポーツ担当新人アナウンサー吉澤一彦と古舘伊知郎アナが読み上げ、評論家故藤原弘達氏が解説する番組だった。新聞記事の意味について藤原氏に訊かれた二人はわかっていないとこっぴどくやっつけられていた。
反論することもできないその初々しさが面白かった。わたしが日本に帰国した頃、吉澤一彦アナウンサーがずいぶん慣れてメインキャスターとして取り仕切っていた。
それから数十年が過ぎゆき視聴率問題などでワイドショー「ヤジウマ」はさまざまに姿を変え、新聞読みの達人「元祖ヤジウマ新聞」という名称で細々と続けていたコーナーがついに終わったのである。新人時代あれほど初々しかった吉澤一彦アナウンサーはキングカズと呼ばれる時代を経て落ち着いた管理職の風情になっていた。やはりあらゆるところでひとつの時代が終わりつぎの時代が始まるのだろう。
fumio
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