わたしは看護師やヘルパーに感謝する時にいつも「サンキュー」といった。すると病棟で英語が流行りだして高倉美穂子ヘルパーは朝、わたしを見ると「グッドモーニング」と言い出した。照屋看護師が「検温するはどういうの」というからtemperature(温度)はアルファベット通り読めば「テムペラチャー」かもしれないが「チェックyour body テンプラチャー(temperature)」と発音して教えると「テンプラチャーがむずかしい」というのでがわたしは「天ぷらに茶はおいしい」と憶えてくださいと言った。照屋さんはそれが気に入って面白がっていたから外国人の患者が来たらそういって検温するかも…。きっとそれで通じるはず。
リハビリテーション室はわたしがリハビリをしている間、英語塾のようだった。山田眞莉OTはわたしを見かけるといつも近づいてきて「ヤマシタさん、Good MORNING」というのでわたしは「Hi,Miss.Mary(メアリ) Yamada,you look fine today」と応えた。すると「わたしはメアリなの?」といって喜んでいた。日本の学校ではあまり習わないけれど米国でいつもみんなが使っている英語の日常表現をわたしに尋ねるので「さあ行こう」という時「レッツゴー」より「Here,we go」のほうがかっこいいというとそれから「Here,we go」が流行った。
「Here,we go」はわたしがロサンジェルスに着いた日に初めて聴いた英語の表現だった。ダウンタウンのヒルトンホテルを出てゆく黒人客が「Here,we go」と言って出て行ったのだ。わたしはそのことばを聞きとって、本場ではこう言うのだ、と思って感激したものだった。
fumio
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