風に乗って♪

自然観察が趣味の主婦です。おもしろそうな事は何でもやってみたくて、好奇心のおもむくまま暮らしています。

オオスカシバ、卵からサナギになるまでの日々

2022年07月12日 | オオスカシバ
ある朝、ベランダでオオスカシバの卵を見つけました!
鉢植えをグルグル回しながら、慎重に探すと全部で3粒ありました。
毎朝水やりをするとき、植物の様子をよく見ているので、昨日は卵がなかったのは確かです。
スカシバ母さん、ここのクチナシの苗木をよく見つけたなぁと嬉しくなりました(#^.^#)

毎日変化がないか卵を見張って(笑)いたら5月31日、発見から5日後のお昼に孵化していました。
朝に孵化したのかな?尾角がもう黒くなっていて、卵から出てきたばかりではないようです。
大きさは約3.5mm、葉と同じ色なので、一瞬よそ見をするたびに見失います。
黒い尾角を頼りにまた見つけますが、自然界で今のこのサイズの幼虫を狩るのは鳥でも蜂でもなく
きっと同じくらいのサイズの蜘蛛だろうなと実感しました。
写真を撮るとき葉を摘まむのに、幼虫を指で挟まないように注意します(^^ゞ


大きくなると葉の端からムシャムシャと食べるのですが
チビちゃんはこんなふうに丸くかじって、穴を開けるながら食べるようです。


そして、生まれて初めてのウンチ(≧◇≦)


小さいながら食欲は旺盛で、さすがはオオスカシバです。
葉にポツポツと可愛い水玉模様が増えていきます。


タマゴは柔らかい新芽に産み付けられているのですが
そういえば、いまは硬くなった去年の葉にも、こんな丸い食べ跡がいくつも付いていました。
でも去年はこの鉢で幼虫を見つけた事がありません。
幼虫は生まれてすぐ小さいうちに、ほとんどが狩られてしまうのでしょうね。



タマゴは3粒だと思っていましたが、幼虫は5匹いました(^m^)
みんな同じくらいの大きさで、お母さんが一緒の兄弟かもしれまん。


4mmだった幼虫が、一週間で11mmに成長しました。


6月8日、みんな揃って脱皮をしていました!生まれて8日目です。
体の皮?はもう食べてしまったようですが、顔の部分は固くて食べない(たぶん)ので
脱皮した回数を測るのによく利用されます。
大きさは約1mm、実はこれは2回目の脱皮です。
1回目の脱皮で出たお面は小さすぎて、なんとなく白いのは分かるのだけど
ホコリと見分けがつかず、取り出せなかったのです(^^ゞ


脱皮後すぐに測ったら13mm、昨日より2mmも背が伸びていました(笑)
葉も端からかじれるようになっていますね(#^.^#)


更に2日後、体長が20mmになりました。
一日2mmずつ大きくなっていて、これはじーっと見ていたら
伸びていくのが分かるのでは?(笑)と思うほどです。


ずっと部屋の中なので、ちょっとだけ日光浴をしました(#^.^#)
屋外で見ると体の色が鮮明できれい。


**
6月11日、3回目の脱皮をしました。
前回の脱皮からわずか3日しか経っていません。
お面の大きさは約2mm、今回も5匹揃って!仲良しですね(^m^)


2回目のお面と並べてみました。


6月14日、生まれてから2週間経ちました。
体長は約30mm!4日間で10mm大きくなっています。


でも・・・幼虫の体長って、どのタイミングで測るのが正解なのか
分からなくなるくらい、こんなに伸びるんです(笑)
思いきり伸びたときは、プラス2センチ?すごい伸長率です。


6月15日、4回目の脱皮をしました。
前回の脱皮から4日後です。
どうしてこんなに短期間に、頻繁に脱皮をするの?と思ったけど
15日間で4回脱皮したので、3~4日に1回ということになります。
幼虫でいる期間は案外短いのですね。


蝶や蛾の幼虫の脱皮回数は、種類によって違います。
前回ブログに書いた「ナミアゲハ」は通常5回脱皮した後、サナギになりますが
オオスカシバの脱皮回数は、調べてみて4回だと知りました。
タマゴから孵化した幼虫を「1齢幼虫」と呼びます。
1回目の脱皮後の幼虫を2齢、2回目の脱皮後を3齢
3回目の脱皮後が4齢で・・・最終の脱皮をした幼虫を「終齢幼虫」と呼びます。

脱皮後体長を測ると、またまた4日間で10mm増えて、40mmになっていました!


6月18日、買い物に行ったお店の園芸コーナーで、クチナシの鉢に大きな幼虫がいました。
一心不乱に葉を食べているけど、すみっこ暮らしのため、店員さんには気付かれていないようです。
一度は通り過ぎたけど、迷った末、うちに連れて帰ってしまいました。


翌19日朝、昨日うちに来た子が、飼育ケースの中で黒く変色していました。
連れ去られたショックで蛹化が促進されたのかな?
ゴメンネ(^^ゞ


小さなケースに園芸用の培養土を入れて、その上に幼虫を乗せました。
サナギ第1号です。


6月19日、他の幼虫もみんな体長が60mmほどになりました。
サナギになる日も近そうです。


この子だけ模様が派手で、他の幼虫より目立ちます。
これは自然界では天敵に狙われやすいデメリットなのか、それとも
枝につかまっていれば、カモフラージュになっているのか・・・謎です。


朝、体長を測ってからケースに新しい葉を入れて幼虫を放牧すると
人に触られたことなどまったく気にしてないように、すぐに葉を食べ始めます。
スズメガの幼虫の、そんなおおらかなところが好きです(#^.^#)


スゴイ食欲!
夕方にはもう葉を食べ尽くして、茎の皮をかじっているときもあります。
飢えさせてはいけない└(゚ロ゚;)┘急いで新しい葉を入れてまた放牧します。

大型の幼虫はどの種類もそうなのかもしれないけど、スズメガの幼虫を飼育するとき
食草を大量に調達できるかが、とても重要になります。
スズメガの種類によって、みんな食べる植物が違うので、どの葉がどこに生えているか
食草地図を作っている方をネットで見た事があって、私も真似をしています(^m^)
幸い近所にクチナシの大木があって、柔らかい葉をいつでも採ってこられるので
同時に5匹も育てる事ができ、とても有難いです。

***
翌日から、毎日1匹ずつサナギになる「蛹化ラッシュ」を迎えました(^^ゞ
20日、2匹目


21日には3、4匹目、2匹同時に!


22日、5匹目。


オオスカシバの幼虫は、地中に潜るというより、地面のごく浅い場所でサナギになります。
土がなければ、落ち葉などを綴って繭をつくります。


飼育ケースが足りないので、今回は保存してあった色んな容器を使いました。
もし寄生されていても、その個体判別できるよう1匹ずつ別々の容器で蛹化させます。
土は園芸用の培養土です。
硬い土やサラサラ過ぎる土では、上手に繭をつくれないので培養土はちょうど良いようです。
土の上に幼虫を置いて、キッチンペーパーをちぎったものを被せておくと
安心して繭が作れるみたいなので、今回から試しています。


23日の朝、最後の6匹目も体の色が黒くなって・・・


サナギへの旅へ出て(潜って)いきました。


サナギの容器は、昼間は風通しの良い窓辺に置いて、夜はネコが登れないタンスの上に乗せています。
10日ほど経ったら土の中からサナギを取り出して、観察しやすいように小さな容器に埋めなおします(#^.^#)


ベランダでクチナシの花が咲きました。
甘い香りで、目より鼻が先に気付きました。


****
覚え書きとして、孵化から蛹化までをまとめてみます。
●卵(発見)から孵化するまで、約5日。
●1齢から4齢になるまでの日数は15日。
●終齢になってから前蛹になるまでの日数は5日。
●前蛹からサナギになる様子は地中なので、観察できなかったけど機会があればまた。

幼虫が大きくなるにつれ、3日おきにエサの葉を採りに行く忙しい日々でしたが
過ぎてしまえば、あっという間に子育てが終わってしまったような感じでさみしいです。
次々とサナギになったスカシバ兄弟たちはこの後、連日羽化することになります(#^.^#)
それも夜中に(^^ゞ
その様子はまた次回書きたいと思います(^^)/