風に乗って♪

自然観察が趣味の主婦です。おもしろそうな事は何でもやってみたくて、好奇心のおもむくまま暮らしています。

クロアゲハ羽化/脱皮直後の4齢幼虫って・・・

2023年07月13日 | クロアゲハ
庭で見つけたアゲハの幼虫を毎年育てているのですが
いつもは終齢になった「青虫」を部屋に連れてきて、1週間くらい餌をあげて・・・という飼育でした。
今年は小さな幼虫から観察してみようと思って、鳥フンになる前の状態の子たちを連れてきました。
こちらは、6月の初めに山椒の葉にいた「サンショちゃん」です。


山椒の木は小さな鉢植えで、この子を養えるほど葉がないので、ミカンの葉に食草を変えたいと思います。
でも、終齢以外の幼虫を人為的に移動させるのは危険です。
脱皮する準備中だと、糸でお尻を葉に固定させているので、それを剥がすと脱皮が出来ずに死んでしまいます。
ミカンの葉に山椒を重ねて、自分で移動するまで待つことにしました。


丸一日動かず、翌日の午後、山椒の葉の上で脱皮しました!
ああ、動かさなくて良かった~(^^ゞ


脱皮後も、しばらく動かないので、そっとしておいたら
ミカンの葉に移動して、葉をかじり始めました。
蛾の幼虫でも食草を変更してまったく平気な子と、頑固に食べない子が居るので
個性かもしれないけど、山椒から柑橘類への変更は、いまのところアゲハではスムーズです。
7日後、また脱皮して4齢幼虫になりました。脱皮直後の写真です。


うわ~~~、なんだかスゴイ様相です。
肉眼で見たのではこうもハッキリ見えないのですが、写真に撮ると、うわ~、です(^^ゞ
背中にある無数の丸い窓のようなものは、何なんだろう?
でもこれ、どこかで見たことがあるような・・・


ああ、そうだ!
これはナウシカに出てくる腐海のむし「王蟲」にそっくりなのでは?

(ネットから画像をお借りしました)
王蟲(オーム)のモデルは、怪獣モスラの幼虫とか、ダイオウグソクムシなどと言われています。
モスラの幼虫を検索して見てみましたが、脱皮したてのアゲハの4齢幼虫より似ているとは思えませんでした(^m^)

4日後、また脱皮して青虫、5齢幼虫になりました。


青くなってからの食欲は素晴らしく、みるみるうちに、はち切れるほどムチムチになりました。


クロアゲハは大型の蝶なので、個体差はありますがその幼虫もナミアゲハより一回り大きいです。


脱皮から7日後、前蛹になりました。
体内の水分を出し切ってかなり小さくなりました。
頭(ホントは胸)の、目みたいな丸い模様のところが縮んで、ションボリした表情になります。
「羽化するの不安だな」の顔に見えて、頑張ってねと声をかけます。


青虫の皮を脱ぎ捨てて、サナギになりました。
茶色です。そしてどういう具合なのか、めちゃめちゃ背中が反っていて「イナバウワー」になっています。

大丈夫かな?

サナギになって13日後の朝、目が覚めるとケースの中で羽化していました。
イナバウワー状態から這い出て、壁をつたってケースの蓋にぶら下がっていました。


1時間後、ベランダへケースを運び、フタを開けて網に止まらせました。
クロアゲハ、大きくてきれいな蝶です(#^.^#)オスのようですね。


ゆっくり自分のペースで飛んで行ってね・・
と思った途端、網の切れ間からスルッと下へ落ちてしまいました!(ll゚д゚)
1時間ではまだ翅がしっかりかたまってなかったようです。
急いで下へ降りて落ちた所を見ると、地面でじっとしていました。


良かった!翅は傷ついていなくて大丈夫だったので、風の当たらない日だまりにそっと置いておきました。

後で調べて分かったのですが、羽化後は翅が湿っていて飛べないそうです。羽化してから2時間くらい、できれば3時間は待ってあげるのが良いそうです。
ケースの中で羽ばたくと翅を痛めるので、ネコが入らないように戸をしめた部屋の網戸にとまらせておくのが良いかもしれません。
1時間後に庭に見に行くと、蝶はもういませんでした。
飼育した4匹のアゲハが、みんな無事に羽化してくれてホッとしました。