前回のブログでは、オオスカシバが卵から生まれて、サナギになるまでの成長記録をまとめました。
今日はサナギから羽化までの記録を書きたいと思います(#^.^#)
オオスカシバは、何年も飼育観察をしていますが
今回初めて羽化したばかりの成虫が、土から這い出して来る瞬間を見ることができました。
まずは、サナギを小さな容器に埋めなおすところからです(^m^)
土は乾いているので、容器を傾けて土を除けていくと、タワラ型をした繭が姿を現します。
取り出してひっくり返して見ると・・・
こんなふうに繭の下側は閉じられていなくて、ドームのようになっています。
他の繭も見てみると、この繭はとても几帳面に砂粒を綴り合わせてありますが
こんなのは珍しくて・・・
だいたいほとんどはこのような形です。
土の中に潜ったあと、上からの攻撃や衝撃?を防ぐための「屋根」になれば用が足りるのでしょう。
小さい容器に土を3cmくらい敷いて、その上にサナギを乗せます。
サナギの上にドーム状の繭を乗せて
ドームの周りに土を入れて、平らにして完成です(^^♪
自然界でも、地面の表面でサナギになるので、深く埋める必要はないです。
なんだか球根を植えているような気持ちになります(^m^)
サナギ(前蛹)になった日を書いたテープを容器に貼りなおし
壁面にキッチンペーパーを貼って羽化仕様(笑)にした飼育ケースに
日付順に並べていきます。
園芸店から連れてきた子を先頭に、6月19日、20日・・・
21日の、2匹同時蛹化も。
それから22日、23日と続きます(^m^)
みんな無事に羽化してくれるといいな。
*
蛹化から15日後、羽化ラッシュが始まりました!
最初の羽化は7月4日、6月19日にサナギになった子です。
早朝5時に、ネコのチロちゃんが目をまん丸にして飼育ケースを凝視しているので
あ!羽化したんだと気付き、見てみるともうすでに翅が透明になっていました。
「おらー!ここから早く出せー」
狭いケースの中でブンブン飛び回っているので
お別れの言葉もそこそこに、ベランダから庭へ放しました(´A`)
2匹目は同じ日の夜中、23時58分に羽化しているのを見つけました。
鱗粉はまだ付いていますが、翅はきれいに伸びています。
鱗粉を落とす瞬間が見たくて、待ちましたが・・・
「まだまだ、飛ばないよ」という顔でこちらを見ています(笑)
30分この態勢で待っても、羽ばたく気配がないので
網戸の外のすだれにつかまらせて、その夜は寝ました。
翌朝見たら、もう居なくなっていました。
3、4匹目の羽化は、7月5日午前0時でした。
オオスカシバの羽化は、どうやら夜中の0時前後に始まって
羽化後、飛び立つのは夜明けのようです。
真夜中の羽化が毎晩続き、寝不足でしたが
翌日も午前0時に飼育ケースを見張っていると、予想通り羽化が始まりました!
5匹目の羽化、容器の土の中から出てきた直後で、まだ翅が伸びていないオオスカシバです。
45分後、きれいに翅が伸びました。
新品の身体で、とても元気そう。
幼虫時代の思い出話を一緒にできたら、面白いだろうな。
でも、眠くて倒れそうです(笑)
そして6匹目、卵から育てた最後の子の羽化です。
とうとう土の中から這い出して来る様子を、実際に見る事ができました\(^o^)/
「オオスカシバ、土中から這い出して羽化」
1分15秒の短い動画です、50秒くらいのところで体内から排出された水分が
ペーパーに染み込む場面があります。良かったら見てみてください(^^♪
**
ここからは、土から出てきたオオスカシバの翅が伸びていく
0時11分から0時36分まで、25分の間の写真です(^^)/
地上に出てきた直後、小さな翅です。
2分後、長くなりそうなので、ベッドに腰かけて膝の上に乗せて撮影しました(^m^)
3分後、黒い翅脈(しみゃく)がはっきり見えるようになってきました。
羽化後したあと、蝶やセミ、トンボなどの昆虫の翅が伸びる仕組みは
体内に溜まっていた体液が少しずつ、翅脈の根元から先端まで流れ込んで
その圧力で縮んだ翅が開いていくからです。
胴体が太いのは、翅を広げるための水分が体内に蓄えられているからだそうです。
更に2分後、伸びた翅が前方にカールし始めました。
上から写真を撮ってみました。
更に3分後、微動だにしませんが、翅を伸ばす仕組みを知れば
体内では、凄まじい変化が起こっているのを感じることができます。
見られてるの、きっとドキドキだろうな(^^ゞ
昆虫の羽化は、天敵がいない夜中から明け方が多いようです。
0時24分、あと少しで翅が伸び切ります。
0時36分、たぶんこれで羽化は成功です\(^o^)/
飛び立つのは夜明けです。
それまでの数時間は、何のためなのか、今は分からないけど
きっと必要な時間なのでしょうね。
***
ところで、スカシバという種類の昆虫は、どうして羽化後に
せっかく作った「鱗粉」を惜しげもなく捨ててしまうのかな?
高速で飛べるとか、蜂に擬態しているとか理由はあるけど
なら最初から鱗粉無しでもいいのでは?と思うけど、不都合があるのかな?
こんなポーズを取ってくれるのは、羽化直後だけです。
後ろ翅ってこんなに小さいの?
高速で飛んでホバリングもできる設計になっているのでしょうね。凄いな。
明日の朝飛べるようになるまで、一晩部屋に泊まっていってもらいます。
おやすみなさい(#^.^#)
****
翌朝、4時51分。
目が覚めて明るくなった窓を見ると・・・
すっかり翅が透明になったオオスカシバが、夜明けを待っていました。
うーん、鱗粉を落とすところを見たかったなぁ。
でも、無事に羽化してくれてありがとう。
ベランダへ連れていって短いお別れの会をして、庭へ放しました。
楽しい日々をありがとう「またうちに戻ってきてね」
いままで色んな種類のスズメガの幼虫を飼育観察してきましたが
卵から成虫まで育てたは初めての体験でした。
ネットや本で得た知識とは別に、実際にやってみて、初めて知ることがあるんだなと
とても良い経験をさせて貰いました。
うちは今年なぜか「オオスカシバ」の当たり年のようで
羽化を待つサナギちゃんが、あと4匹待機しています。
機会があればまた、観察のことをブログに書きたいと思います\(^o^)/
今回も長い記事になってしまいました。
終わりまで読んでいただき、本当にありがとうございました(#^.^#)
今日はサナギから羽化までの記録を書きたいと思います(#^.^#)
オオスカシバは、何年も飼育観察をしていますが
今回初めて羽化したばかりの成虫が、土から這い出して来る瞬間を見ることができました。
まずは、サナギを小さな容器に埋めなおすところからです(^m^)
土は乾いているので、容器を傾けて土を除けていくと、タワラ型をした繭が姿を現します。
取り出してひっくり返して見ると・・・
こんなふうに繭の下側は閉じられていなくて、ドームのようになっています。
他の繭も見てみると、この繭はとても几帳面に砂粒を綴り合わせてありますが
こんなのは珍しくて・・・
だいたいほとんどはこのような形です。
土の中に潜ったあと、上からの攻撃や衝撃?を防ぐための「屋根」になれば用が足りるのでしょう。
小さい容器に土を3cmくらい敷いて、その上にサナギを乗せます。
サナギの上にドーム状の繭を乗せて
ドームの周りに土を入れて、平らにして完成です(^^♪
自然界でも、地面の表面でサナギになるので、深く埋める必要はないです。
なんだか球根を植えているような気持ちになります(^m^)
サナギ(前蛹)になった日を書いたテープを容器に貼りなおし
壁面にキッチンペーパーを貼って羽化仕様(笑)にした飼育ケースに
日付順に並べていきます。
園芸店から連れてきた子を先頭に、6月19日、20日・・・
21日の、2匹同時蛹化も。
それから22日、23日と続きます(^m^)
みんな無事に羽化してくれるといいな。
*
蛹化から15日後、羽化ラッシュが始まりました!
最初の羽化は7月4日、6月19日にサナギになった子です。
早朝5時に、ネコのチロちゃんが目をまん丸にして飼育ケースを凝視しているので
あ!羽化したんだと気付き、見てみるともうすでに翅が透明になっていました。
「おらー!ここから早く出せー」
狭いケースの中でブンブン飛び回っているので
お別れの言葉もそこそこに、ベランダから庭へ放しました(´A`)
2匹目は同じ日の夜中、23時58分に羽化しているのを見つけました。
鱗粉はまだ付いていますが、翅はきれいに伸びています。
鱗粉を落とす瞬間が見たくて、待ちましたが・・・
「まだまだ、飛ばないよ」という顔でこちらを見ています(笑)
30分この態勢で待っても、羽ばたく気配がないので
網戸の外のすだれにつかまらせて、その夜は寝ました。
翌朝見たら、もう居なくなっていました。
3、4匹目の羽化は、7月5日午前0時でした。
オオスカシバの羽化は、どうやら夜中の0時前後に始まって
羽化後、飛び立つのは夜明けのようです。
真夜中の羽化が毎晩続き、寝不足でしたが
翌日も午前0時に飼育ケースを見張っていると、予想通り羽化が始まりました!
5匹目の羽化、容器の土の中から出てきた直後で、まだ翅が伸びていないオオスカシバです。
45分後、きれいに翅が伸びました。
新品の身体で、とても元気そう。
幼虫時代の思い出話を一緒にできたら、面白いだろうな。
でも、眠くて倒れそうです(笑)
そして6匹目、卵から育てた最後の子の羽化です。
とうとう土の中から這い出して来る様子を、実際に見る事ができました\(^o^)/
「オオスカシバ、土中から這い出して羽化」
1分15秒の短い動画です、50秒くらいのところで体内から排出された水分が
ペーパーに染み込む場面があります。良かったら見てみてください(^^♪
**
ここからは、土から出てきたオオスカシバの翅が伸びていく
0時11分から0時36分まで、25分の間の写真です(^^)/
地上に出てきた直後、小さな翅です。
2分後、長くなりそうなので、ベッドに腰かけて膝の上に乗せて撮影しました(^m^)
3分後、黒い翅脈(しみゃく)がはっきり見えるようになってきました。
羽化後したあと、蝶やセミ、トンボなどの昆虫の翅が伸びる仕組みは
体内に溜まっていた体液が少しずつ、翅脈の根元から先端まで流れ込んで
その圧力で縮んだ翅が開いていくからです。
胴体が太いのは、翅を広げるための水分が体内に蓄えられているからだそうです。
更に2分後、伸びた翅が前方にカールし始めました。
上から写真を撮ってみました。
更に3分後、微動だにしませんが、翅を伸ばす仕組みを知れば
体内では、凄まじい変化が起こっているのを感じることができます。
見られてるの、きっとドキドキだろうな(^^ゞ
昆虫の羽化は、天敵がいない夜中から明け方が多いようです。
0時24分、あと少しで翅が伸び切ります。
0時36分、たぶんこれで羽化は成功です\(^o^)/
飛び立つのは夜明けです。
それまでの数時間は、何のためなのか、今は分からないけど
きっと必要な時間なのでしょうね。
***
ところで、スカシバという種類の昆虫は、どうして羽化後に
せっかく作った「鱗粉」を惜しげもなく捨ててしまうのかな?
高速で飛べるとか、蜂に擬態しているとか理由はあるけど
なら最初から鱗粉無しでもいいのでは?と思うけど、不都合があるのかな?
こんなポーズを取ってくれるのは、羽化直後だけです。
後ろ翅ってこんなに小さいの?
高速で飛んでホバリングもできる設計になっているのでしょうね。凄いな。
明日の朝飛べるようになるまで、一晩部屋に泊まっていってもらいます。
おやすみなさい(#^.^#)
****
翌朝、4時51分。
目が覚めて明るくなった窓を見ると・・・
すっかり翅が透明になったオオスカシバが、夜明けを待っていました。
うーん、鱗粉を落とすところを見たかったなぁ。
でも、無事に羽化してくれてありがとう。
ベランダへ連れていって短いお別れの会をして、庭へ放しました。
楽しい日々をありがとう「またうちに戻ってきてね」
いままで色んな種類のスズメガの幼虫を飼育観察してきましたが
卵から成虫まで育てたは初めての体験でした。
ネットや本で得た知識とは別に、実際にやってみて、初めて知ることがあるんだなと
とても良い経験をさせて貰いました。
うちは今年なぜか「オオスカシバ」の当たり年のようで
羽化を待つサナギちゃんが、あと4匹待機しています。
機会があればまた、観察のことをブログに書きたいと思います\(^o^)/
今回も長い記事になってしまいました。
終わりまで読んでいただき、本当にありがとうございました(#^.^#)
最初からあんな透明な羽ではないのですね。
地中からもぞもぞ出てきて想像を超えていました。
知らないこといっぱい見せていただいて感動です。
又次回何を見せていただけるか楽しみにしています
夜中の羽化も丁寧に観察してらっしゃって凄い、素晴らしいの一言に尽きます(*^^)v
素晴らしい飼育観察記録ですね!
動画まで記録されてますし、鱗粉がついたままの姿をもしっかりお撮りになってらっしゃる。
どこまでも、どこをとっても頭が下がりっぱなしです。
素晴らしい観察記録を楽しませて頂きましたm(__)m
有難うございましたm(__)m(*^^)v\(^o^)/
ブログを書く励みになります(#^.^#)
虫のお話し、好き嫌いはあるでしょうけど
私は大好きなので(^m^)読んでくれて嬉しいです。
ありがとうございます。
地中からもぞもぞの姿が予想外で、毎日夜更かしして良かったです
昆虫の不思議、まだまだあります!
力丸ママさんも不思議な方ですね(#^.^#)
himesijimiさんのブログ記事に辿り着きます。
ヤフーブログで書いていらっしゃった頃から、ずっとそうです(#^.^#)
今回のオオスカシバも、脱皮回数を調べるのに検索したら
himesijimiさんの2021年7月19日のブログ記事で
オオスカシバの幼虫が、4齢から5齢になる脱皮の様子を見せて貰えました。
尾角のフォルムの違いと、関連の記事で腹脚の色が茶色になってることなどなど
私は気が付きませんでした(^^ゞ
めちゃめちゃ凄い観察眼です!
こちらこそ、ありがとうございます(^o^)
これからも、もし気が付いたことがあれば、コメントで教えてください!
虫って本当に・・・良いですね(#^.^#)
たまたまオオスカシバの話題がでましたが、講師はこの大食漢の幼虫を蛇蝎のごとく嫌っていましたよ。
それは楽しそうですね(#^.^#)
蛇蝎のごとく嫌う・・・
「蛇蝎」なんて、久しぶりに聞きました(^m^)
ヘビとサソリだと思いましたが「蝎」という字は
「木喰い虫」、カミキリムシの幼虫の意味もあるそうです!
木喰い虫に庭木を枯らされた人も多いでしょうから
嫌われ度はサソリよりも高いでしょう。
先生はクチナシの盆栽を食べられたのかな(^^ゞ
登山が趣味なので、山中で見たこともない虫を見つけては喜んで調べたりしています。カメムシなども綺麗な色のがいたり✨
ところでオオスカシバ、私も大好きです。
お花が沢山咲いてる山に行くとホバリングしてる姿を探してしまいます。そんなに逢える確率も多くないですが。
それにしてもこの素晴らしいレポを見て感動して涙でましたー😢
虫も一生懸命生きて、尊い命だなぁって再認識✨
素晴らしい記録、動画ほんとにありがとうございました😊
これからも楽しみにしています!
p.sあ、あと.オオミズアオも大好きです🦋
そして、一緒に感動して貰えて本当に嬉しいです(#^.^#)
登山がご趣味なんですか!行く先々で色んな種類の虫さんが見られて
更にそれを調べていらっしゃるなんて、楽しみが倍々ですね。
オオスカシバは蛾にしては珍しく昼行性なので、ホバリングで蜜を吸う姿を
見ることができ、その技術に驚きます。
動きが早くて飛んでいるのを写真に撮れたためしがありませんが
蝶や蛾は、羽化したてのボンヤリしている状態なら指に乗せて
いろんな角度からじっくり観察できて
それも幼虫を育てる楽しみのひとつです(^^♪
オオミズアオの実物は、一度だけ見た事があります。
美人さん・・と思わずつぶやいてしまったほど幽玄的な美しさでした。
オオミズアオに出会えると良いですね\(^o^)/
とってもためになる記事をありがとうございます!
こんな風に成虫になるのですね。うちのオオ芋ちゃんの成長が楽しみになりました。
また読みに寄らせてもらいます。
コメントまで!嬉しい!ありがとうございます(#^^#)
お庭のクチナシを食べられたのに
「オオ芋ちゃん」の成長が楽しみなんて・・・
駆除されても仕方がないのに
優しいお気持ちにジーンと感動しています。
イモムシが無心に葉を食べる様子を見ていると
ただ一つの目的に向かう生き物の本能を感じます。
オオ芋ちゃんが無事に羽化するように祈っています。