「バランス」

ここ数日、ホントに秋らしい日が

続いている。

抜けるような青空にうろこ雲。

真っ赤な夕焼け空に赤とんぼ。

まるで何かの童謡の詩のような風情が

毎日繰り広げられている。

しかも夏のようなじめっとした空気ではなく

乾いた爽やかな風と幾分和らいだ日差し。

過ごしやすさでいえば、寒さから抜け出した春より

夏の暑さから解放されたこの季節のほうが私的には軍配を上げたい。

そんな季節的な物が功をそうしてか、このところすこぶる体調がいい。

確かに痛い個所が無いわけではないが、まったく我慢できない強さじゃないし

からだに幾分力も蘇った気がする。

そう言う時間が長くあればあるほどこれはこの病気が好転した、

回復傾向にあると信じていたい。

「病は気から」とはよく言ったもの。

決して治った訳ではないだろうがそう言う気になるのは

決して悪いものではないだろ。

さて、こうした落ち着きを

取り戻すからだに比べ、

生活の浮き沈みは

かなり激しく波打っている。

シフトによる

不規則な就労時間で奪われる

睡眠と無視された曜日感覚。

まったく一般の人と違う生活サイクルは再び体調を崩す原因となることも

間違いない。

しかし、それを嫌えば仕事と収入を奪われることも明らかで

一家を支える身にとっては自分のからだを気遣うだけでは生きられないのも

仕方ないと諦めなくたはならないところでもある。

そうは言っても人間と生れたからには苦しむだけでは悲しすぎる。

たとえ一人ぼっちの休日であっても楽しめるものはたくさんあるはず。

むしろ平日の休みだからこそ味わえるメリットもあるはず。

ともかくそのためには外に出よう。

外とは室外に出るというだけではなくだけではなく、

今までの自分の殻を破り、壁を越え、そして何かを見つける。

当たり前だが走ることは今まで休んでいたぶん、もっと頑張るとして、

それ以外にももっともっと楽しむことのできる何かがきっとあるはず。

新たに没頭できる何かを見つけることができれば精神衛生的な健康は

ある程度の範疇で保障されるのではないか。

苦しみと楽しみの

背中合わせこそが

人間らしい人間であり、

どちらか片方でも欠けたなら

バランスを失った飛行機のごとく

きりもみ状態の急降下なんて

事態に陥らないとも限らない。

要は自分次第。

さあ、次の休日は何を見つけられるのか、自分自身に期待を寄せている。