「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

性犯罪防止プログラム -- 更生への道 (4)

2010年07月02日 20時55分31秒 | 罪,裁き,償い
 
 性犯罪で2度服役し、 仮釈放された受刑者 (35才) は、

 民間の 「性犯罪防止プログラム」 を 受講しました。

 心理的なブレーキを かけるための対処法で、

 夜でも目につく色の 服を着る, 走りにくい靴を履く,

 顔が隠れる 帽子はかぶらないなど、 2年半はそれを守りました。

 「もう罪を犯さない 自分になった」 と思い、

 別の靴に変え、 再犯の歯止めを 自ら手放しました。

 間もなく、 立て続けに女性宅に侵入し、

 強盗強姦, 強制わいせつなど 4件を繰り返します。

 裁判員裁判での判決は、 懲役23年。

 犯罪傾向は容易に矯正しがたい と断じました。

 受刑者は、 「プログラムは効果があったが、 自分がしっかりやらなかった。

 懲役23年は 長いとは思わない」 と、 控訴はしませんでした。

 このプログラムでは、 最初の3ヶ月は週1回、

 グループで 体験を互いに語らせ、 犯行のリスクの 回避法を指導します。

 その後は 月1度の面談を続け、 効果を確かめます。

 油断せず 自分をコントロールすることが重要で、

 周りが対処法を 強制することはできません。

 06年9月以降、 仮釈放された性犯罪者らは、

 3ヶ月間5回の プログラム受講を義務づけられました。

 大切なのは、 被害者の痛みを知り、

 女性に対する考え方を 変えられるかどうかです。

〔 読売新聞 「罪と罰 -- 更生への道」 より 〕
 
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