BPDの人たちの感情と 私たちの感情に 変わりはありません。
ただ 以下の点で異なります。
・ 物事を強烈に感じる
・ より激しい形で反応する
・ 感情や行動を コントロールできない
専門家の間でも BPDははっきり認知されていません。
それには いくつかの要因が考えられます。
・ BPDについて 充分教育されていない
・ 「ごみ箱診断」 だと言って 受け入れない
(このようなことは少なくなってきた)
・ 患者が医療機関から 締め出されることを懸念し、 この診断名を付けない
・ 本人とは このことについて話し合わない 医療者もいる
BPDの人に この障害のことを言うと、
家族の誰かがBPDだと言って 非難します。
または、 ひどく恥じて、 絶望し 自傷行為に至るかもしれません。
あるいは、
「どうすることもできないの。 だってボーダーなんだから」
と 責任放棄の手段にしてしまうかもしれません。
病気のことは、 あなたからではなく、 専門家から教えてもらうほうがよいのです。
本人が理解しいない場合、 事態はより壊れやすくなります。
ただ 以下の場合には、 BPDについて 慎重に話し合うことができます。
・ 本人が積極的に 答を見つけ出そうとしている
・ お互いに 「非難合戦」 に陥らない
・ 優しく愛情を持って、 本人を安心させてあげられる
診断自体に拘らず、
問題が起こったら、 お互いに取り組むべきだと 伝えなければなりません。
相手が協力的でない場合は、 境界を設定することです。
行動の原因を思案するより、
行動の結果として起こる 問題を解決することに 視点を移してください。
〔 「境界性パーソナリティ障害=BPD」 第2版 (星和書店) より〕