「境界に生きた心子」

境界性パーソナリティ障害の彼女と過ごした千変万化の日々を綴った、ノンフィクションのラブストーリー[星和書店・刊]

境界性パーソナリティ障害だと分かったら

2012年09月11日 20時34分26秒 | 「境界性パーソナリティ障害=BPD」より
 
 BPDの人たちの感情と 私たちの感情に 変わりはありません。

 ただ 以下の点で異なります。

・ 物事を強烈に感じる

・ より激しい形で反応する

・ 感情や行動を コントロールできない


 専門家の間でも BPDははっきり認知されていません。

 それには いくつかの要因が考えられます。

・ BPDについて 充分教育されていない

・ 「ごみ箱診断」 だと言って 受け入れない

 (このようなことは少なくなってきた)

・ 患者が医療機関から 締め出されることを懸念し、 この診断名を付けない

・ 本人とは このことについて話し合わない 医療者もいる

 BPDの人に この障害のことを言うと、

 家族の誰かがBPDだと言って 非難します。

 または、 ひどく恥じて、 絶望し 自傷行為に至るかもしれません。

 あるいは、

 「どうすることもできないの。 だってボーダーなんだから」

 と 責任放棄の手段にしてしまうかもしれません。

 病気のことは、 あなたからではなく、 専門家から教えてもらうほうがよいのです。

 本人が理解しいない場合、 事態はより壊れやすくなります。

 ただ 以下の場合には、 BPDについて 慎重に話し合うことができます。

・ 本人が積極的に 答を見つけ出そうとしている

・ お互いに 「非難合戦」 に陥らない

・ 優しく愛情を持って、 本人を安心させてあげられる

 診断自体に拘らず、

 問題が起こったら、 お互いに取り組むべきだと 伝えなければなりません。

 相手が協力的でない場合は、 境界を設定することです。

 行動の原因を思案するより、

 行動の結果として起こる 問題を解決することに 視点を移してください。

〔 「境界性パーソナリティ障害=BPD」 第2版 (星和書店) より〕
 
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