朝顔

日々の見聞からトンガったことを探して、できるだけ丸く書いてみたいと思います。

甲賀三大仏

2014-05-21 | 国内各地の風物
湖東三山に出かけたときに、少し遠回りして同じ滋賀県にある櫟野寺(らくやじ)(甲賀市甲賀町)を拝観しました。新東名高速道路が開通したので、自動車でのアクセスが便利になりました。



このお寺に行くと、こんなポスターが張ってありました。忍者と信楽焼だけの「甲賀」でなく、最近人気の美しい仏像をアピールして、町おこしをねらい昨年秋から「甲賀三山」を始めたそうです。たしかに「丈六」とよばれる大きいサイズの坐像仏がそろっていました。



この地域は忍者のふるさとさので、子供の飛び出し注意の看板も忍者です。



征夷大将軍となった坂上田村麻呂は夷賊を討伐のため櫟野まで登られ、櫟野観音の御力により鈴鹿山脈に出没した兇賊を退治することができたと伝わっています。



境内には、相撲の土俵が作ってあります。田村麿が国技の相撲を奉納したことから今でも年に一度子供相撲を行います。

このお寺には、実はポスターにある薬師如来像よりも有名な秘仏の仏像があります。特別にご開帳していました。

”奈良時代末期、最澄が霊夢を感じて櫟(イチイ)の生木に十一面観音像を彫り、それを本尊として開山したといいます。高さ3.3m、一木造で左手に華瓶、右手は膝の上で念珠を持ち、頭上には十一面化仏を戴いています。”(引用:http://www.biwako-visitors.jp/search/spot_spot_1204.html)

とても優しい表情が特徴で、しばらく仏前に座って拝観していると気持ちが大いに安らぎました。

仏像の撮影は禁止だったので写真はありませんが、櫟野寺の公式web(http://www.rakuyaji.jp/)に行き、画面の左側にある「櫟野寺霊宝略記」から入り、「十一面観世音」をクリックすると写真があります。

このポスターを見て、予定を少し変更し甲賀三大仏の全てを拝観することにしました。



次に向かったのは、国道1号線鈴鹿峠に近い十楽寺です。

まったく静かな小さいお寺でした。案内を乞うと、本堂の扉を開けてくださりお茶まで出して頂きました。お寺の由来などの説明を受けて大きな阿弥陀如来坐像を拝むことができました。

このお寺も、実は大仏さんの他に、「摩耶夫人像」が著名だそうです。摩耶夫人はお釈迦様の母上ですが、立ち姿の脇腹からお釈迦様が生まれた様子を表しています。とても興味深い像でした。

摩耶夫人像の写真は、浄土宗寺院を紹介しているこのページにあります。



最後は、水口町にある大池寺(だいちじ)です。釈迦如来坐像を拝観することができました。

ここには作庭家の小堀遠州が手がけたと伝わる蓬莱庭園があり、さつきが咲くとこの庭が美しく色だられます。まだ少し早かったので、緑の庭を鑑賞しました。



このお寺のパンフレットには、蓬莱庭園の説明や写真のせていましたが、仏像の説明は一切なし。つまり、甲賀三大仏のプロジェクトがにわか作りのためか、パンフレットもまだ整っていないようでした。

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沖縄料理@京都

2014-05-20 | 食べること、レストランなど
今出川通の銀閣寺道に近いこの店で、来訪の友人ご夫婦と沖縄フードを楽しみました。



広い通りに面して間口の広い二階建て民家を改造したレストランです。二階の窓際のテーブルに案内され、今出川通がよく見えます。



まずは前菜盛り合わせとビールで乾杯。オリオンはカンだけだったので、アサヒの生で。



メニューを見ながら、友人たちと相談しました。食べたいものがいっぱい有ります。



まずは「海ぶどう」、初めて見たた時には海藻だとは思わなかったとか昔話に話が弾みます。



もずくの天ぷら。こんなものが天ぷらになるなんて、ユニークな調理方法です。

このあたりで、ぼくは黒糖焼酎を追加しました。



ぐるくんの唐揚げ。あっさりした白身魚、タカサゴ。



アーサーの玉子焼き。アオサ海苔が入っています。



これは、何だったかな。

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金剛輪寺

2014-05-19 | 国内各地の風物
湖東三山の最後に参詣したのがこのお寺です。



三山はどこも山の斜面にあるため、石段が厳しいのです。少し調べたところ、駐車場からの本堂までの登りが一番長いようだったので最後に訪問しました。

上記の門が黒門。



少し登ると白門があり、赤門もあります。

石段と坂道を登り始めると、



お地蔵さんの石仏が、延々と並んでいました。千体地蔵さん、よだれかけを付けて風車がお供えされています。よだれかけは信徒の寄進によるもので、年に三回掛け変えられるそうです。



こんなに多く集められた場所もありました。



で、懸命に登って行くとやっと本堂に到着しました。

国宝の大悲閣本堂に、重文の三重塔など、ここでデジカメの電池が無くなったので写真はありません。

ここでも秘仏の本尊聖観世音菩薩特別公開がされていました。

”開山行基菩薩の御作といわれ、一刀三礼、行基菩薩が彫刀を進められると、やがて木肌から赤い血が一筋流れ、菩薩直ちにその彫刀を折り、粗彫りのまま本尊として安置されました。後の世に「生身の観音」と信心されております。”(引用:http://kongourinji.jp/precinct/index.php


金剛輪寺の公式ウェブは:ここ

~~

駆け足での三山めぐりでしたが発見もあり楽しく(長い石段で)足の疲れるお寺参観でした。

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西明寺

2014-05-18 | 京都の文化(春)
湖東三山の次のお寺です。秘仏本尊薬師瑠璃光如来を特別にご開帳しています。



ここも山の斜面に位置しています。しかもその参道途中の下を名神高速道路が走っています。

参道の中程にあるお寺の駐車場に車を駐めて、参観料を払って石段を登りました。



山門の仁王さんにご挨拶して入山します。



本堂の右手に三重塔があります。



実は、この三重塔(国宝)の内部が特別に、本当に、すばらしい古い装飾が残っていて見学することができます(期間限定、別料金)。

とても狭い三重塔の一階部分ですが、見る価値が大いにあると思います。



仁王門の前にあった夫婦杉、根元でつながっている杉です。・・くっついて芽吹いた杉の木が数百年たって接続した姿だと思います。樹齢約千年だそうです。


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釈迦山百済寺(ひゃくさいじ) 

2014-05-17 | 国内各地の風物
滋賀県、湖東三山の古寺の一つです。宣教師ルイス・フロイスが「地上の天国」と絶賛しました。



これまで交通が不便でしたが、昨年(2013年)10月に「湖東三山スマートIC」が開設されて便利になり参詣客が急増しているようです。車だけでなく、最寄りの鉄道駅からも公共の直行バス路線も運行され、京都駅からは定期観光バスもています。

これを強くアピールするため湖東三山では個々に「特別公開」を開催しています。このお寺では、秘仏「植木観音」を特別公開していました。


(引用:Google Map)

元々ここには秦荘PAがありました。最近のETC普及と、ETCだけに限定した出入り口とすると工事費や人件費の節約になることが、数年前からの社会化実験で明らかになったためです。それで、地元の強い要望で「スマートIC」が開設され、PAの名称も観光的に著名な名称に改名されたのです。(脚注あり)



秋の紅葉が特に素晴らしく、この石垣と楓の石段が有名なポスターにもなっています。

この時期は「青もみじ」が実に見事でした。



参観受付から入り、まずは「喜見院の庭園」を見学しました。池泉回遊式庭園で池には錦鯉が遊んでいます。斜面を登ると琵琶湖と近江の歴史舞台を一望できるので「天下遠望の名園」とされています。



庭園を出ると、さらに急な石段が続きます。このお寺は琵琶湖の東、鈴鹿山系に連なる山を利用した山城の要素をもち、敷地の広い比叡山天台の寺院でした。付近にあった広大な荘園を所有し管理していました。

そのため、比叡山延暦寺の勢力を敵視した織田信長に徹底的に焼き討ちされました。現在は、そのごく一部だけが残り、山の斜面の敷地が境内となっています。

石段を登ると、冒頭写真はその中ほどにある仁王門です。門の両側に掲げられている巨大なわらじに触ると、健康に恵まれると言われています。



仁王さんが入山者を睨みつけて守っています。



やっと本堂に到着しました。



本堂と鐘楼との間に、千年菩提樹が何本もの幹と枝葉を広げています。樹齢は約千年とされています。


(引用:百済寺公式ウェブ

特別公開されている寺宝「如意輪観音半跏思惟像」です。ここでも観音さまが主役です。お寺の仏像の幾つかは、信長の焼き討ちの時には山の中に埋めて難を逃れたとのことです。近江のお寺のほとんどはこの時代、信長に破壊されています。

この他にも「聖徳太子孝養像」がありとてもきれいに色彩が残っています。

ご本尊は「植木の観音さん」です。

寺伝によると、聖徳太子が百済博士慧慈(高句麗僧)の案内でこの山中に分け入って来られ、杉の大木の上半分が、百済国・龍雲寺のご本尊十一面観音さま用に百済まで運び出されていたことを知り、下半分の根の付いたままの巨木に十一面観音さまを刻まれたことから別名『植木観音さま』という名で崇められております。”(引用:http://www.hyakusaiji.jp/contents/keyword/01.html#three

この後に、西明寺に行きました。(つづく)

~~~~
脚注:「簡易な」スマートICとはいっても、私が米国カリフォルニア州の有料道路で経験した電子式アクセスゲート(ETC)に比べると、重装備でした。例えば入り口のゲート・バーは2重になっていて、その間隔が20mくらい離れていました。二台の車がくっついて入場することを防ぐためでしょうか。
 米国加州では、取り付け道路の脇にポールが立っていてその上部にETCの無線送受信設備があり、道路を遮る開閉式のバーはありません。また、自動車に取り付けるETCモジュール(アンテナ、装置、ICカード、配線)などは、タバコくらいの大きさのモジュールになっていて、着脱可能で他の車にも持ち歩けます。料金はプリペイドでインターネット経由で支払うようです。もし不正行為が発見されたら(監視カメラ等で)、罰金命令書が送付されてくる、その罰金もネット経由で払うことができます。
 重装備な設備(建設費、維持費が高額)にして不正行為を最小化するのがいいのか、安い簡易設備にして違反者には高額の罰金とする。それでもすり抜ける犯罪の可能性は「コスト」として割りきるかです。

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葵祭

2014-05-16 | 京都の文化(春)
5月15日に京都三大祭の最初を飾って、葵祭が繰り広げられました。



御所を出発した午前中は曇空でしたが、下鴨神社に到着して昼の休憩後、出発となった午後2時半ころに小雨が降り出しました。



女の子たちの衣装姿がかわいい。



やむなく、女性は用意した傘をさして歩きました。馬上の女性には傘がありません。



斎王代は十二単姿で腰輿(およよ)に乗って登場しました。

小雨にはあいましたが、新緑が美しい京都の大路を行列が進んでいきました。


~^~

下鴨神社に近い出町の枡形商店街にある和菓子店「ふたば」の前には、折り返して五、六重の行列ができていました。



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笠置寺

2014-05-15 | 京都の文化(春)
木津川をさらに東の方角に遡ると笠置山があり、山頂に笠置寺があります。JR関西線の笠置駅がある集落から、すぐに急坂を登っていきます。車のすれ違いに困る狭い道幅でした。

南北朝に別れる発端となった後醍醐天皇にまつわるエピソードで有名です。時の鎌倉幕府が後醍醐天皇に退位を迫ったので、天皇は倒幕の準備をしました。ですがその密議が漏れてしまったので天皇は都を逃げ、三種の神器を保持してこの山に立てこもりました。標高は289m。



山頂には巨大な岩や断崖が多く奈良時代に大きな弥勒磨崖仏を刻んで本尊としています。ご本尊はこの正月堂の左手にありました。

※奈良の東大寺に、二月堂、三月堂がありますが、正月堂はここにあるとか。・・




後醍醐天皇は圧倒的な幕府軍の攻撃を受けて捕まって京都に連れ戻されましたが、その時の戦火によってこの懸崖仏の彫刻はほとんど消滅しました。ですが現代の高度なセンシング技術によって石の表面にある微細な線が発見され、そのデータによって復元図がつくられていてお堂に収められています。

さらに奥に進むと、同じくらい大きな懸崖仏があります。



これも奈良時代の作です。こちらは戦火にあわなかったようで、きれいにの線虚空蔵菩薩像が残っていました。



山頂を巡って一周する歩行コースがあるので、かなりアップダウンはあるのですがその路を周りました。



胎内(たいない)くぐり、といっても楽々通れます。



木津川の上流、東側の眺望です。これを遡ると、伊賀国に到達します。



「ゆるぎ石」、高さ1m幅2mくらいの大きな石ですが、実際、端を押してみるとかすかに揺らすことができました。敵を攻撃するため、この岩を落とす作戦でした。

※この途中に「たいこ石」がありました。今調べてみると、その大きな石の何処かを手のひらで叩くと、ポンポンと鳴るそうです。ああ、やりそこねた。



後醍醐天皇の行在所遺址です。ここで詠んだ歌が彫り込まれた碑があります。



眼下は木津川の西方向、「貝吹き石」からの眺望です。川原の広くなった場所は夏のキャンプ場になり、川での水泳、バーベキュー、花火など手軽なレクレーションの場所です。



この梵鐘は鎌倉時代の作で、最下部に6つの切り込みを入れて六葉形にするのは中国鐘に見られる形式であり日本の梵鐘には珍しいとのことです。



「笠置形燈籠」、平安時代に笠置寺参道に備えられていた燈籠でしたが、実物が途絶えてしまい文献でだけ存在が知られていました。インターネット時代になり、詳細資料の発見を呼びかけたところ、岡崎市の石材業者組合が発行した本に形式や寸法が記述されていたことはが分かりました。それに基づいて復元し作成したものです。

※このお寺の和尚さんは、twitterで毎日、情報を発信しておられます! ネット時代です。



門前に、きじ釜めしを売る茶店があったのですが、この日は休業していて食べられませんでした。残念。


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海住山寺

2014-05-14 | 京都の文化(春)
木津川市にある古寺の一つ、補陀落山(ふだらくさん)海住山寺(かうじゅうせんじ)に友人と行ってきました。



昨日(5月13日)の朝日新聞記事にこのお寺のことが詳しく掲載されています。「南山城の古寺巡礼」が京都国立博物館で6月15日まで開催されていて、先日見学したのですが、ぜひこのお寺に行ってみたくなりました。


(引用:朝日新聞デジタル

集落の中を非常に狭い道を抜けて山の麓にたどり着くと、そこからは綴織の急坂となります。

午前中だったためか他に参詣者はいません。インターフォンのボタンをおして、本堂を開けて頂きました。


(引用:海住山寺パンフレット)

このパンフレットの右上の十一面観音立像がご本尊で、本堂で拝観することができました。予想以上に大きなお姿です。167.7cm。

京博にお出まししているのは左上の十一面観音で、サイズはもっと小さく45.5cm。普段は奈良国立博物館に預けてあり、10月下旬の特別公開の時にはお帰りになるとのことでした。

四天王立像も現在、京都で展示されています。その造形美は素晴らしく、着色の保存状態もよくてとてもきれいなで像です。



国宝の五重塔。裳階が付いているので、六重に見えます。秋の特別公開ではこの内部も拝観することができます。



この文殊堂は重文です。



周囲の山には新緑の木々に、ところどころ白い泡のようなものが見えました。



拡大すると、白い花が満開です。恐らく、椎ノ木の花のようです。

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伝統芸能の今2014

2014-05-13 | 伝統芸能
春秋座(京都造形芸術大学)で「伝統芸能の今」が開催されました。



歌舞伎や狂言の若手(市川猿之助、茂山逸平)、能楽・歌舞伎囃子方の三響會の人々と、津軽三味線の上妻宏光が共演しました。



チャリティ演奏会になっていて、6年前から毎年各地で開催しているとのこと。

長唄の三味線とはおおいに異なる津軽三味線のダイナミックな響きと狂言の踊りが組み合わされて興味深い舞台となりました。

出演者のトークなどがあり、最後は猿之助、逸平らの「石橋」でした。

獅子の毛振り、牡丹、蝶が舞って大変に華やかでした。



観客の9割くらいが女性だったと思います。



この機会に合わせて、春秋座のイメージキャラクターの学生コンテストの最終発表がありました。選ばれたのは、白キツネをモチーフにしたこの作品が選ばれました。

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納涼床

2014-05-12 | 京都の文化(春)
鴨川の川岸に今年も5月から床ができました。



ちょうど友人が来訪したので、昼間に行ってきました。



29度くらいの夏日となった熱い日だったので、気持ちのよい行楽となりました。すぐ右手対岸には南座、左手には北座が見えます。



昼はこんな弁当を注文することができます。(店名:開陽亭)


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