百貨店の売上げが27ヶ月連続落ちているそうですが・・・。
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ところで、先日、カミさんがよく買い物をしている某百貨店に、
日頃は怒ったことなど無いカミさんが、珍しく怒って電話をしていました。
それは、ある輸入調理器具を買ったところ、その中に入っているべき
小さなアタッチメントが入っていなかったからでした。
その小さなアタッチメントが無いと、その器具で調理出来る機能のうち、
一番行いたい調理が出来ないのだそうです。
そこでカミさんは、即座にその購入した某百貨店に電話したのですが、
箱ごと送り返せと言われたのです。
「なぜ、入っていなかったアタッチメントだけを早急に送ってくれないのですか?」
「中身のアタッチメントは、包装前にちゃんと確認されたのですか?」
「確認したと明言できないで、只々送り返せでは、ディスカウントショップの応対とまったく同じではないですか?」
「そんなことならば、何もお宅で買う必要なんかまったく無いでしょう?」
「それが責任ある老舗デパートの応対なのですか?」
翌日、アタッチメントを送付するとの責任者から詫びの電話はあったのですが・・・。
昔だったら、多分客の自宅まで、その不足していたアタッチメントを持参して
やって来たと思います。
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このやりとりを聞いていて、ここ何年もの間、百貨店の売上げが
ずうっ~と落ち続けている理由がはっきりと判ったような気がしました。
品揃えや、或いは、内装や売場スペースをどんなに変えてみたところで、
ソフトであるアフターケアも含めた販売姿勢が低下し続けている現状に
百貨店自体がまったく気が付いていないようです。
馬鹿丁寧に頭を下げ、お世辞とも言えないお追従を並べただけの、
しかも実態は販売を増やすだけとしか思えない
そらぞらしい接客サービスだけでは、消費者は百貨店で買い物をするメリットを
何も見い出せないのです。
この百貨店で買えば、その買った商品に対する対応で、
のちのち迄も安心なのだという、求められていた最も大切な要素が、
今の百貨店から消えようとしていることに業界全体が
まったく気が付いていないように思えます。
もし、これを過剰サービスや無駄なサービス、
或いは、経営の非効率的な部分の効率化だといって
逆のことをしているとするならば、
百貨店業界にはまったく未来は無いような気がします。