リーダーシップが無い!
対応が遅い!
人望が無い!
居座る事そのものが許せない! 等々・・・
巷間、菅総理の退陣すべき理由がいつくか言われているが、
一国民目線からすれば過去の首相も似たようなもので、
これらの総理が特段優れていたとは到底思えないのである。
また、後継総理にリーダーシップがあり、本当に対応が早くなるのか?
という疑問を持つ国民はきっと多いと思う。
かといって、菅首相のままで良いと思っている人も確かに少ない。
そんな政界が大混迷している最大の理由は一体何なのか?
どうしても理解できないのである。
しかし、ある仮説を立ててみると、
この「菅おろし」の動きが実に良く分かるのである。
それは、国内電力独占10社体制を絶対に維持したい電力業界と、
その債権者であり、主要株主でもあるメガバンクを中心とした金融業界が
総力を挙げて菅首相を更迭させようとしている戦いと見ると
簡単に理解できるのである。
つまり、菅首相が進めようとしている脱原発と再生可能エネルギー路線、
発電会社と送電会社への分割政策等は、かつての国鉄民営化や
電電公社や国際電信電話会社の民営化、それに続くIT時代への突入、
更には郵政事業の民営化などと全く同じ構造改革となるからである。
原発や巨大ダム、火力発電所等の大規模発電型の
エネルギー供給システムから、太陽光、風力、水車などの
マイクロ水力発電や、地熱といった小規模の発電システムに
蓄電システムを加えて、エネルギー供給と需要を地域で管理して行く
スマートグリッドというインターネットと同じような新技術、新ビジネスに
なって行くことで、今の電力業がNTTの固定電話会社のような
危機的な状況になって行く可能性が極めて高いからだ。
小規模発電施設は、一般的には過疎地や地方など土地の広い場所に
適していることから、実際には過疎対策にもなる。
事実、売電で村の財政が成り立っている林業しか産業がなかった
小さな村も存在している。
まして、東北地方の被災地を復興させる特区として、
このスマートグリッドという新技術を活用すれば、
復興どころか新たな投資に伴う雇用や産業が誕生し、
新技術や数多くの新たな事業も誕生するのだ。
それは今電力業界が抱えている雇用数の数倍、
いや10倍にもなるとも云われているのだ。
ところが、今ある巨大発電所などはどうなるのだろうか?
また、超高電圧の送電線網は今後も必要なのだろうか?
スマートグリッドとは数千世帯単位で発電し、電力を蓄電、消費、管理する
システムであるから、今の電力会社はいずれは消えて無くなる運命にある。
よく、原発を含む安価な電力供給ができないと、製造業が海外に逃げて
産業が空洞化すると云われるが、それはかつての石炭産業、繊維産業などの
斜陽産業が衰退していった時の過程と全く同じである。
この倫理で電力業界を保護し、救済すれば、
日本という国は必ず滅びてしまうのである!
また、採算性の悪い地方、過疎地では電力が行き届かないという人がいるが、
スマートグリッド化は、むしろ過疎や地方の産業振興策となるのである。
ところが、事は手放しで単純に喜べそうに無いのである。
それは、菅総理の裏にいるのはソフトバンクの孫正義氏であったり、
楽天の三木谷氏であったりする可能性があるからだ。
そう、つまりソフトバンクが新規通信事業者として、ボーダフォンを買収して
携帯通信業界に参入した記憶は新しい。
また、TBSを買収する事によって、放送業界に参入しそこなった
楽天の三木谷氏の記憶もこれまた新しい。
つまり、電力業界の大改革に関わる巨大ニュービジネス利権を巡る
利権争いに政争が絡んでいるような様相を呈して来たようにも見える。
菅政権+一部与党政治家
+ソフトバンク等のニュービジネス勢力+一部マスコミ勢力
VS
電力業界+野党及び一部与党政治家+財界
+金融業界+経産省+財務省+一部マスコミ勢力
こんな構図に見えるのは、私だけの妄想に過ぎないのだろうか?