行政書士中村和夫の独り言

外国人雇用・採用コンサルティング、渉外戸籍、入管手続等を専門とする26年目の国際派行政書士が好き勝手につぶやいています!

在日南米イスパニック(スペイン語を母国語とする人達)の間での私に関する噂・・・

2012-12-13 10:34:46 | 旬なお話

 つい先日の事ですが、7年ほど迄に、

 ある案件でお世話をしたことのある、

 メキシコ人の方が事務所に相談に訪れた。

 今では、横浜でメキシコ料理店を経営しているのだそうだ。

 そして、何よりも驚いたことに、

 「私がメキシコに帰った!」と勘違い?していたことだ。

 確かに、学生時代や国営企業勤務時代も含めて、

 メキシコには長らく住んでいたのだが、

 生活の拠点の中心は、常に日本なのであったのだが・・・。

 考えられる理由として、行政書士開業時の1999年当時、

 日本で唯一のスペイン語を話せる入管申請取次行政書士として、

 日本全国の在日南米イスパニック(スペイン語を母国語とする人々)

 からの問い合わせを毎日山のように頂いた。

 しかし、日本にいても日本社会に融け込むことができない者達が多く、

 自国民ばかりの事実上スペイン語だけで通用する

 自分たちのコミュニティーを作り上げてしまっていたのだった。

 つまり、日本人の同僚達との事務職に従事したり、

 日本人相手に商売したりと、日本社会に融け込んでいる人々は、

 他の外国人達と比べて圧倒的に少なかったのです。

 それが、結果として彼等南米イスパニック達には、

 製造・加工工場等の作業現場での単純労働職という

 高度な日本語を必要としない職種にしか選択肢がなく、

 仕事の選択肢が極端に狭まっていたのが実情だったのでした。

 更には、日本語の読み書きが出来ないことから、

 通訳を抱えた派遣業者に頼らざるを得ず、

 業者による給与のピンハネ体質が恒常化していたのです。

 それは、ある意味では彼等自らが作り出してしまった結果だったのです。

 そんな状況の中で、彼等は自分たちの収入を増やす為に、

 1円でも時給の多い製造業や3K職場へ転職を繰り返し、

 またその職場で深夜残業に従事するしか方法はなかったのです。

 ところが、深夜残業による不在の家庭に残された子供達は、

 親たちが居ないことを良いことに、深夜を徘徊をするようになり、

 不良化してゆく未成年者が激増していたのでした。

 そんな子供達は、学校に馴染めず、高校中退どころか、

 犯罪を犯して鑑別所や刑務所に入れられ、

 国外退去処分を受ける若者達も急増していたのでした。

 そんな悪循環から脱却するようにと、私は多くの南米イスパニックの方々へ、

 その都度語りかけ、南米エスニック新聞の方々も説得して、

 「日本語のTVを見ましょう!」「日本語を話しましょう!」

 「日本の友人を作りましょう!」と開業以来8年間

 ず~と語り続けて来たのであったのだが・・・。

 しかし、多くの南米イスパニック達は、このあいだ自らを変えようとする者は

 残念ながらほとんどいなかったのでした。

 希にある起業相談と言っても、同じイスパニック相手のビジネス

 に関する相談ばかりで、発展性や将来性が全くなく、

 弱い者相手の貧困ビジネスの類ばかりだったのでした。

 一方で、他の様々な国の外国人クライアントさんの中には、

 独立して僅か2年足らずのあいだに、年商1億円以上の

 ビジネスにしてしまう、バイタリティー溢れるクライアントさんが激増し、

 同じ外国人でも、こうも違うのかと只々驚き、呆れるばかりの連続でした。

 この様な状況であったことから、5年半ほど前の2007年4月、

 私は彼等を単純労働者化させる手助けをしているような自己嫌悪を感じて、

 とうとう、当時週1回日本国内で発行されていた

 スペイン語新聞への広告掲載を全面的に停止したのでした。

 それでも、やってくる南米イスパニックの方々に対しては繰り返し、

 1円でも高い時給の自動車関連工場に転職ばかりを繰り返す彼等に、

 「正社員になる努力をして、日本語で仕事をする事を

 考えないと不景気なったらあっさりと切られますよ!

 また、起業するにしても、自国民相手のビジネスでなく、

 日本語をしっかりと覚えて日本人相手のビジネスを考えないと

 いずれは破綻して、結果として路頭に迷うことになりますよ!

 それに子供達は、日本の大学までゆかせるか、それが駄目なら

 国に帰らせて大学を卒業させるようにしましょうね!」

 とその後も繰り返し説得し、かつ、警告していたのでしたが・・・。

 しかし、それが本当にその翌年の2008年9月のリーマンショックを境に、

 現実として起こり始めるとは、実は私もまったく想像はしていなかったのです。 

 そんな経緯があってなのか、私が事務所を閉鎖したとか、

 メキシコへ帰国したとかの誤解や勘違いを生んだ

 原因となっていたのかもしれません。

 とはいえ、過去にお世話をさせて頂いた南米ペルー、ボリビア、

 コロンビアやアルゼンチンや北米メキシコなどのイスパニック系の

 既に永住者や日本国籍を取得されたクライアントさんからの

 ご紹介による場合と、日本で起業をしたい、或いは、

 日本で頑張って起業している数少ない南米ヒスパニック系の

 クライアントさんに対しては、今後も在留や国籍手続や

 ここ日本での起業や事業運営での相談相手として、

 引き続きお手伝いさせて頂きたいと今でも思っているのです。

 頑張れ、南米イスパニックの皆さん!

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