先週の5月10日土曜日に、日本橋人形町の会場で行われた
イミグレーションロー実務研究会の勉強会にて、
http://www.immigration-law.jp/
人権問題などもあって、中々その実態を知ることが
出来なかった外国人生活保護受給者について、
名古屋大学大学院の浅川晃広先生の研究発表を聞かせて頂いた。
勿論、彼等生活保護を受給している外国人の排除が目的では無く、
どのような過程で、どのような国々の外国人生活保護受給者が
形成され、分布しているのかという、今後の我が国の移民政策
を考える上で知っておかねばならない重要なデータなのある。
研究結果を聞く限り、やはり外国人政策の失敗は、結果として、
我々すべての国民がその負担を負わねばならなくなるということが、
今回改めて浮き彫りになったようだ。
一方で、こういった外国人政策の失敗によって
作り出されてしまったフィリピン人母子家庭の
母の在留手続について、フィリピン在留歴が長い
国際部栗栖好朗次長による実務的なお話しも伺うことができた。
そして、先日フィリピンで起きた旅行代理店経営者の殺害事件の
被害者が、栗栖先生のご友人であったと伺ったのには流石に驚いた。
この後、フィリピンへ向けて夜8時発の成田発の便にて、
急遽フィリピンへ出発されたのがとても印象的であった。
ところで、昨今の国、つまり入国管理局の入国管理運用では、
「国家の負担にならず、かつ、素行の良い外国人の受け容れ」
といった面が際だっているようにも見えるのである。
その善し悪しは別として、明らかに日本という国が望む
外国人受け入れ像がそこから見えてきたような気がしたのである。