デンゼル・ワシントンは悪役だとしても最後は「人間的正しさ」を保つような役を選んでいる、よくも悪くもスマートすぎるというか"Political Correctness"重視の俳優というイメージがあります。そんな彼がマフィアのボス役。
一方汚れ役など一癖ある役をやらせれば屈指のラッセル・クロウが麻薬特別捜査官の役です。
こうなるとはまり役、というよりはシナリオが見えてしまう感じもあるのですが、二人の家族関係や二人の間に割り込む悪徳警官が上手い補助線となって奥行きのある映画になっています。
157分と最近の映画にしては長いほうなのですが、長さは感じられず、逆にこれでもちょっと先を急ぎすぎかな、と思わせるくらい、中身の詰まったストーリーです。
デンゼル・ワシントンのスマートさとラッセル・クロウのアクの強さがいいバランスになっています。