一寸の虫に五寸釘

だから一言余計なんだって・・・

シンガポール

2012-08-19 | うろうろ歩き
一人当たりGDPは日本を上回るだけあって、とても小ぎれいで物価の高い国(街)で、しかも景気がいいので日本のバブルを思い出させる感じもあります。


The Fullerton Bay Hotelの屋上のバーからの眺め。



シンガポールは中心地区が非常にコンパクトにまとまっているので、マリナ・ベイをはさんでサンズとお互いに借景になっていて、景観的には迫力があります。

一方で都市計画がしっかりしていて、マリナ・ベイ周辺の空き地(埋立地)に今後の開発計画もあるのでオフィスビルの賃料は高騰までは至らないそうです。

都市計画館(正式名称を忘れた)の模型。
手前の茶色のところが今後の計画。まだまだ拡張の余地がある、またはやる気満々ともとれます。



住宅も国が土地の供給をコントロールしているので、高騰しだすと様々な抑制策をとっているそうです。


物価は全般的に高い。
食事も街中だと東京と変わらない感じです。

自動車は欧州車(ベンツ、BMWが多く、中国に比べてアウディは少ない)が多く、速度制限もあるし高速道路にも長い直線があるわけではないのにランボルギーニとかフェラーリとかがいます。
日本車は左側通行にも関わらず少ない感じ。

シンガポールでは自動車の購入権(COE)が入札にかかり、最近だと600万円くらいするそうです。それに関税が車両価格の100%かかるので、たとえば日本で150万円のVitzを買おうとしても900万円になってしまう。
そこで安い車を買うとCOEを買ってるんだか車を買ってるんだかわからなくなってしまうので、どうせ車を買うなら高い車を買おうということなのかもしれません。


シンガポールならではの食べものとかお土産というのがなく、豪華なホテルとカジノがあるくらいなので、個人的にはさほど観光地としての魅力は感じません。
ただ、海に面しているので東京よりも最高気温が低いのと日陰だと風が涼しかったのはよかったw
屋内は死ぬほど冷房が効いていてこれはこれでちょいとつらいですが(これはアジア各国共通)


シンガポールは水はマレーシアからの供給に依存し、電力は火力発電なので燃料は輸入に依存し、人材も外国から積極的にスカウトし(諸外国の実績のある研究者だけでなく、マレーシアの優秀な高校生を大学学費免除・2年間就業を条件にスカウトし、その後国籍を与えるということをやっているらしい)し、企業も税制優遇で誘致し、という形で「0から作る」部分、「地方」を外部化して効率的な都市国家を作り上げています。

「計画経済」という意味では高度成長期の日本もそうだったわけで、現在そのほころびがでているわけですが、シンガポールの試みはどこまで成功し続けるのでしょうか。

たとえば、マレーシアとタイの国境、マレー半島の一番細い部分にあるクラ地峡に運河を通そうという計画がずいぶん昔からあるそうです。もっとも現時点で具体的なスケジュールが決まっているわけではないようです。

ただ万が一これができれば物流拠点としてのシンガポールの優位性は失われてしまうわけで、そうしたときにシンガポールはどういう行動をとるか興味があります。

反対運動などというけち臭いことをせずに、運河ごと買ったりするんじゃないかと思うのですが。


コメント
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