

今月19日に 山田洋次監督の 『 東京家族 』 が全国一斉に公開となります。
昔は 封切館と言われたが今は何というのか そもそも映画館と言わず
シネコンとか言うようになって久しい。
古い邦画が好きで 特に好きな小津安二郎監督の作品はほとんど観ました。
中でも1番は 『 東京物語 』 で何度観たことか
以前のように 雨が降った古い画面は デジタルリマスターという技術で
きれいな画面に蘇りました。
1953年作のこの作品は 笠智衆・東山千栄子老夫婦が都会へ出た息子 娘を
訪ねるところから始まり 製作から60年経った今 息子 娘を演じた 山村聡・杉村春子など
ほとんどの俳優女優さんが故人になりました。
小津監督が亡くなるすぐに女優を引退した 原節子さんはもういくつになられたのか
ご存命と聞きます。
そして 末っ子の小学教諭を演じた 香川京子さんはたまにTVで見かけます。
尾道の ポンポン舟が行き交うのどかな海 家並み 義姉の乗った煙をはく汽車を
授業中の教室から見送る末っ子など 今では決してロケができない戦後の日本も
癒しの風景となり郷愁をさそいます。
小津監督の活躍した時代に まだ駆け出しであった 山田監督がメガホンを取り
東北大震災を織り込みながらの物語になっている とのことです。
芸達者の 橋爪功・吉行和子老夫婦との設定で 今からワクワクしております。
あの原節子の役を 蒼井優がどう演じるか とこれも楽しみです。
こういう しみじみと心模様を描いた作品は この人とは行けない
とお笑い番組を見て ゲラゲラ笑うトンボのかたわらで思うのでございます。