中土佐町久礼の大正市でカツオを堪能し 久礼へ来たらもう1つの
お楽しみの 次に向かった先は 『中土佐町立美術館』 です。
白壁土蔵造りのこじんまりした美術館は 愛嬌のある顔をした
韓国の狛犬『ヘテ』が 左右一対で出迎えてくれます。
この美術館は中土佐町出身の実業家 故町田菊一氏が1989年(平成元年)
土地建物・所蔵する美術品すべてを 中土佐町に寄贈したものです。
町田氏と親交のあった司馬遼太郎氏の書が 玄関先の小雨に濡れる
石碑に刻まれていました。
所蔵品は約800点 黒田清輝・竹久夢二・小磯良平・東郷青児らの絵画
横山大観の軸・棟方志功の版画・写楽の浮世絵・ピカソや藤田嗣治の
エッチングなどが 年に何度か入れ替えて展示され
何といっても嬉しいことは それらが入場料100円で見られることです。
町田氏は県出身者を応援していたようで 洋画家奥谷博氏や 明治から
昭和にかけ活躍した洋画家 石川寅治の絵をたくさん所蔵しています。
奥谷博 熱帯花
石川寅治 鬼怒川温泉
石川寅治 野尻湖畔より妙高山をのぞむ
石川寅治 ブリューインコ(裸女十種) 木版画 ↓ 2枚を追加しました
南海地震の津波にそなえて 中土佐町役場はすでに高台に移転しました。
美術館も2年後に移るそうで 新美術館の模型ができていました。
この美術館には何度も来ました。今回思ったことは 町田氏が郷土出身
画家の絵を買い支援したように ひょっとして まだ作家として知られて
ない時代から 司馬遼太郎氏を 援助してきたのではないか
司馬遼太郎氏の 土佐にきて・・の書を見たとき のちに大作家になった
司馬氏が 町田氏へのお礼をこめて これを贈ったのではないか
『竜馬がゆく』『坂の上の雲』など 土佐や愛媛に縁のある小説を書いた
司馬遼太郎氏を 町田菊一氏が援助していても 不思議ではありません。
あ いえ これはなんの確証もない すべて私の妄想ストーリーです
『らんまん』牧野富太郎は 実家の財産を食いつぶし まだ莫大な借金で
どうにもならん危機には 肩代わりしてくれるパトロンが現れました。
パトロンとは なにか卑猥なイメージがありますが 支援者とか後援者の
意味と知りました。
ゴルフの観客をパトロンと呼ぶは マスターズだけ これも今回知りました。