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古今東西問わずに人間が死に直面した時というのは映画のテーマとしてたくさん描かれている。
黒澤明監督の生きる、フランソワ・オゾン監督の僕を葬(おく)る、ロブ・ライナー監督の最高の人生の見つけ方、イザベル・コイシェ監督の死ぬまでにしたい10のことなど、まさに様々な国でこのようなテーマが描かれている。
そのような映画を見るたびに僕は今までの人生を反省するのだが、もし僕が死を宣告されたら前述した映画の主人公のように残りの人生を他の人、世のために尽くすことができるのか
悲しいことに自分はそんなに高尚な人間では無いようだ
そんな死を目の前にした高尚な人物たちばかりを観てきて自己嫌悪に陥ってきた時に、面白い映画に出会った
それが今回紹介したいノッキン・オン・ヘブンズ・ドア。
ここに登場する2人の主人公は死を宣告されるが、病院から抜け出すとその後は無茶苦茶な行動を起こす。
確かにもうすぐに死ぬんだから、残りの人生を自分のやりたい放題に生きたいというこの主人公たちの行動は理解できる。
しかし、この映画は死をテーマにした作品でありながら全体的な印象はコメディタッチ。クエンティン・タランティーノ的な作風と笑いが堪能できる映画だ。
実はこの映画は日本で最近リメイクされている。トキオの長瀬君が主演したいるのだが・・・あんまり興味が無いね。それではノッキン・オン・ヘブンズ・ドアを紹介しよう
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たまたま健康診断に病院を訪れた2人の男が同じ病室に入ってしまう。マーティン(ティル・シュバイガー)は既に手術しても手遅れであるほど巨大化してしまった脳腫瘍、そしてもう1人のルディ(ヤン・ヨーゼフ)が末期症状の骨髄腫
彼らは病院の駐車場にあった車を盗んで外へ出る
一方、2人組みのヤクザが車で急いでいると、少年を轢いてしまう。少年を病院へ連れて行くが
マーティン(シュバイガー)とルディ(ヨーゼフ)は盗んだ車の中に大金があるのを知り大喜び
ところがその盗んだ車は2人組みのヤクザの車であった
マーティン(シュバイガー)とルディ(ヨーゼフ)はヤクザに追われ、更に彼らは警察からも追われるが・・・
マーティン(シュバイガー)とルディ(ヨーゼフ)の2人の凸凹コンビの逃走劇の行方と、この2人の向う所とは・・・
この登場人物の間抜けっぷりは笑えるので映画を観て下さい
マーティン(シュバイガー)とルディ(ヨーゼフ)はもはや自らの命が少ない事を知っているから、ヤクザから追われようと、警察から追われようと平気だ。
とにかく彼らは逃げるのに銃で市民を威嚇するのはヘッチャラだ本来なら自暴自棄的な雰囲気が漂っても仕方ないのだが、彼らの命が実は短い事を忘れてしまいそうになるぐらい笑えるシーンを用意してくれている。
ヤクザの2人組みと警察の駄目さは痛快である
しかし、マーティン(シュバイガー)とルディ(ヨーゼフ)の2人は偶然手に入れた大金を派手に使いまくる。その大金の使い方が実に愉快
もし自分が明日死ぬことをわかっていたら、持っているお金を全部使い果たすだろう。
ちなみにヤクザの2人組みのアラブ人扱いされる男優はモーリッツ・ブライプトロイ。彼は人間の本能をぶち壊す実験を描いたES『エス』の主人公。
そして厳つい表情で逃亡するマーティン役のティル・シュバイガーがタランティーノ監督のイングロリアル・バスターズでドイツ人でありながら、ナチス将校を次々に殺害していき、バスターズ達からスカウトされる重要な役で出演しています。
既に10年以上前の作品だけれど、ルトガー・ハウアーが出てきたり、キャスティングも楽しめる映画です
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