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西部劇は正義の保安官が無法者を叩きのめすというイメージがある。
そのような傑作西部劇にジョン・ウェイン主演のリオ・ブラボーが挙げられるだろう
敵に四方八方を囲まれながら、見方に足を引き摺った老人と、アル中の助手、そして若者の早撃ちガンマンの3人と銃撃戦を展開する。
足手まといになりそうな仲間と一緒に戦いながらも、悪人と戦うこの映画は全編に渡って娯楽作品に仕上がっていて僕も大好きな映画である西部劇。
まさに強きアメリカのヒーロー像をジョン・ウェイン保安官から想像できる。
しかし、今回紹介する真昼の決闘のゲイリー・クーパー演じる保安官はジョン・ウェイン保安官のような勇ましさはない。
1本の映画を多角視点で観るには真昼の決闘ほど格好の西部劇はないだろう。
かつてクーパー保安官が逮捕して刑務所へぶち込んだ悪人が仲間と一緒に、かつての復讐とばかりにクーパー保安官を殺しにやって来る。その知らせを聞いたクーパー保安官はそんな復讐に恐れ、町の住民に対して一緒に戦うことを願い出るが・・・
この映画は西部劇でありながら孤独、勇気、責任そして人間の弱さが描かれている。
かつて自由の国と叫んでいるアメリカにおいて、マッカーシー旋風が吹き荒れ、赤狩りによって共産主義者が抹殺された時代があった。
共産主義者は逮捕され、あるいは仲間を告発する事を強要された時代がある。それはハリウッドも例外ではない。
喜劇王にして偉大なる映画人であるチャップリンは”独裁者””殺人狂時代”のようなリベラルな作品によって彼はアメリカから逃げるように逃亡した。
その一方で"波止場””エデンの東”の作品で知られる名監督であるエリア・カザンのように仲間を告発することによって自らの映画監督人生を続ける人もいた。
そのような"赤狩り”をテーマにした映画にロバート・デ・ニーロ主演の真実の瞬間(とき)、ジム・キャリー主演のマジェスティック、ジョージ・クルーニー監督、出演のグッドナイト&グッドラックなどで描かれている。
そのような赤狩りが時代背景にあり、当時のアメリカの世相を知ることができる異色?西部劇の真昼の決闘を紹介します
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保安官のウィル(ゲイリー・クーパー)とエミイ(グレイス・ケリー)の結婚式が行われている。
この日を最後に保安官を辞め、2人は新婚旅行に行こうとしていた。
ところがウィル(クーパー)のもとに一通の手紙がくる。内容はかつてウィル(クーパー)が捕まえて刑務所にぶち込んだフランク(アイアン・マクドナルド)が刑期を終え、真昼の12時に到着する列車に乗ってウィル(クーパー)に復讐にやって来た
既に駅にフランク(マクドナルド)の仲間が3人待っていて、彼の到着を待っている。
住民たちはウィル(クーパー)に対して、早く町から出て新婚旅行に今すぐ行かせようと急かしていた。
ウィル(クーパー)とエミイ(ケリー)は新婚旅行に行こうとして町を出ようとするが・・・ウィル(クーパー)はこのまま町を放っておけないと思い町に戻る。
町に戻ったウィル(クーパー)はフランク(マクドナルド)とその仲間達の4人の悪漢を迎え撃つために町の住民に助けを求める。
しかし彼らはこれまでのウィル(クーパー)の保安官としての仕事には感謝はしていたのだが、フランク(マクドナルド)がこの町にやって来るのはウィル(クーパー)を殺すためだけで、町の住民は巻き込まれることを恐れ、誰もウィル(クーパー)に対して手助けする者はおらず、しかも町に戻ってきたウィル(クーパー)を非難する者まで居た
1人では勝ち目の無いことを悟っていたウィル(クーパー)だったが、フランク(マクドナルド)が町に到着する12時(真昼)が、刻々と迫ってくる
味方が誰も居ないと思われたウィル(クーパー)だったが・・・信じられないぐらい無責任なこの町の住民達の姿は是非映画で観てください
西部劇の魅力の1つに音楽が挙げられる。前述したリオ・ブラボーにおいての戦いの予兆を感じさせる”皆殺しの唄”の音楽は印象的。
そして今回紹介した真昼の決闘においてのドゥー、ノッ、フォー、セイク、ミー、オウ、マイ、ダ~リン・・・
この歌は西部劇のみならず、映画音楽として名曲だろう。
それにしてもこの映画に出てくる町の住民たちの無責任さには驚きしかしあらゆる意味でこの映画には現実主義を見ることが出来る。
歴史は英雄には常に悲劇的である。歴史に名を残さない凡夫は常に生き延びるが、歴史に名を残す英雄には死という言葉を持って称えられている。
まさに黒澤明監督の七人の侍の世界である。
ちなみに僕は英雄ではなく、歴史に名の残らない凡人です
ちなみに監督はフレッド・ジンネマン
彼の映画において軍隊の内部をロマンスを絡めながら批判した地上(ここ)より永遠に、まさに信念の人であるトーマス・モアとヘンリー8世の確執を描いたわが命尽きるともなど骨太の映画を撮った名監督です
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