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それにしてもお隣の中国という国は物騒だな一党独裁国家というのは恐ろしい中国人は良い人が多いけれど国家レベルで考えるととんでもない国だ。
今回のノーベル賞において中国政府の恐ろしい一面を見た気がする。
もし僕が中国に住んでいたとしたら・・・やばい、やばい。僕のリベラル思想な内容のブログでは間違いなく監禁されてしまう
日本では現在幕末を舞台にした大河ドラマの竜馬伝が放映されているけれど、偶然にも非常にタイムリーなドラマになっているように感じる。
今や軍事的、経済的にも次期覇権国家候補の中国を相手に外交問題を抱える日本の状態は幕末時代に似ていると思う。
鎖国中の日本がアメリカから強引に開国を迫られた時の日本国内の混乱振り。当時の江戸幕府はアメリカ船から放たれたの大砲の威力に驚き、不平等な条約を結ばされ、そのことに対して幕末の志士たちは江戸幕府の対応を弱腰外交と非難して立ち上がった。
そのような志士の中に現在の大河ドラマの主役である坂本竜馬がいるのはご存知の通り。
まさに当時の江戸幕府が現在の日本の担当政権とダブって見えてしまうのは僕だけでは無いだろう。
幸いな事に今の日本は国会や報道番組で中国に対する外交政策を言い争うだけ。
幕末の日本においては日本人同士が開国、攘夷など意見が分かれ斬りあいをしていたことを思うと自分を"坂本竜馬”に例える政治家が多いが、そのような勘違い野郎は今すぐ"坂本竜馬”の銅像の前で土下座する必要があるだろう。
純粋に映画を紹介するというこのブログのテーマから的外れな事を書いてしまったけれど、今回紹介する映画は非常に今の中国を語るのにタイムリーな千年の祈りです。
この千年の祈りは2007年のアメリカと日本の合作映画で去年に日本では公開されているけれど、最近の尖閣諸島問題の以前に撮られたことになるし、そして日本でもそれ以前の公開ということになる。
かなり微妙なタイミングで日本で公開されたことに、そして自分もこの映画を観た事に少し驚きを感じる。
監督はウェイン・ワン。名前から想像できるように中国系であり香港生まれの監督。しかし、彼の映画監督としての活躍の場所はアメリカである。
彼の作品では中国で生まれ育ち、アメリカで暮らす女性たちと、その二世である娘の4組8人のそれまでの激動の人生、苦しみ、悩みが描かれた感動作のジョイ・ラック・クラブを思いだす。今この映画を再見したら新しい事を発見できそうなので再び見たい映画。
そして日常的なストーリーを描きながら最後に感動させる佳作のスモークは彼の代表作だろう。
そして今回紹介する千年の祈りが中国で生まれ育ちながらアメリカで暮らす娘を父親が訪ねるところから始まる。
この13年?振りに出会う親子は愛し合っているが、実はお互いに隠しあっていることがありギクシャクした部分があるのだが、この映画における設定が非常に興味深い。
中国から娘を訪れた父親は片言の英語しか喋れなくて、寂しい想いをしているのだがそんな彼を癒すのが、アメリカ在住のイラン人のおばさん。そして後半には娘の恋人の存在としてロシア人が出てくる。
アメリカを舞台に主役は中国だが、イラン、ロシアが登場する人物設定には驚いた。この3カ国はアメリカとは思想が異なり、歴史的にそして現在、未来とアメリカにおいては軍事的に、経済的に敵国(こんな事を書いて良いのか?不安になるが)
しかも元CIAのアメリカ人が出てくる。
登場人物の国籍、背景だけ見たらスパイ、戦争映画かと思えるが、派手な人物設定とは逆に実はかなり地味な印象の映画。そしてメインテーマである中国人親子のギクシャクした関係を問うことによって中国という国家の問題面が浮き上がってくる仕掛けになっている。
今絶対に見るべき作品?だと自信を持ってお勧めする千年の祈りを紹介します
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北京からやって来たシー(ヘンリー・オー)がアメリカに降り立つと娘のイーラン(フェイ・ユー)が待っていた。
シー(オー)とイーラン(ユー)は13年ぶりに出会う。
イーラン(ユー)は同じ中国人の男と結婚してアメリカに渡ったのだが離婚していた。そんな娘の心配をしてシー(オー)はアメリカにやって来た。
シー(オー)は娘のイーラン(ユー)の生活を知って驚く。イーラン(ユー)は仕事からの帰りも遅く、そしてご飯もほとんど食べない。
そしてシー(オー)とイーラン(ユー)の間には殆ど会話もなかった。
シー(オー)は北京ではロケット工学の仕事をしていたのだが、既に妻を亡くし仕事を引退して、北京では老人クラブで料理をしたりして楽しんでいたのだが、アメリカに来てみると娘のイーラン(ユー)は殆ど家に居ないので暇を持て余していた。
そんな孤独感を味わっていたイーラン(オー)だったが、暇つぶしに散歩をしているとイラン人のおばさんと出会い、彼の毎日はイラン人のおばさんと片言の英語で会話をすることで、彼の孤独感は癒されていく。
ある夜、シー(オー)は娘のイーラン(ユー)の帰ってくるのを寝ずに待っていたが最終のバスにもイーラン(オー)は乗っていなかった。
娘を心配するシー(オー)はひたすらイーオン(ユー)の帰りを待っていたのだが、イーラン(ユー)がロシア人の男性に車で送ってもらって帰ってくるのを目撃してしまう
シー(オー)は娘のイーラン(ユー)にロシア人の男性の事を聞くと実は娘の離婚の理由は・・・シー(オー)にとっては意外な答えが返ってきた。そして逆にイーラン(ユー)からシー(オー)の過去について問い詰められる。
実はシー(オー)は共産党員であったが、彼には中国文化大革命の波に飲み込まれてしまった苦い過去があり、その事実をイーラン(ユー)に今初めて語るのだが・・・今まで理解しあえなかった父親と娘の交流は映画を観てください
この映画を観て思い出すのが、中国の文化伝統である京劇を通して中国の近代史を描いたチェン・カイコー監督のさらば、わが愛/覇王別姫。
中国文化大革命の波によって京劇という舞台に生きる主人公たちの悲劇的運命が描かれていた。
この映画を観た時はお隣の中国の事情に疎かった僕には気付かなかったが、今考えると文化大革命を扱った内容は非常に中国内においてタブーの映画だったことがわかるし、実はこの映画の製作に関わった人々には凄い勇気のいるテーマだったことがわかる。
そして今回紹介した千年の祈りにおいて、印象的な台詞がある。
アメリカでの生活が長いイーラン(ユー)が父親のシー(オー)とのやり取りで中国の言葉で話すよりも英語の方が自分を表現できる
この台詞を聞くとノーベル平和賞を取りながら受刑者の身である劉暁波(りゅうぎょうは)氏のことを考えずにはいられないし、”言論の自由”という言葉が非常に重たく感じる。
ちなみにタイトルの”千年の祈り”とは中国のことわざ。映画の文中にも出てきますが、親子の関係(恋人同士、兄弟、見知らぬ人が出会うことなど)は千年祈ってやっと叶えられるほどの深い縁の事を例えた言葉のようです。
流石は”中国三千年(四千年)の歴史”とよく言いますが中国人は我慢強い。日本人はせいぜい我慢して○の上に3年が限界です
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