褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 間諜X27(1931) 女性スパイをマレーネ・ディードリッヒが演じる

2010年10月25日 | 映画(か行)
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 題名の”間諜”はスパイの意味。女性スパイを扱った映画と言えばポール・ヴァーホーベン監督のブラック・ブックが印象に強い。
 女性スパイのイメージといえば色仕掛けで相手を誘惑そんな例に漏れず、”ブラック・ブック”の女性スパイも自分の美貌と肉体をフルに使って情報収集。
 映画自体はオランダを舞台にしたナチスに両親を殺された女性が復讐を胸に誓い、レジスタンスに身を投じるが・・・サスペンス、エログロ、ドンデン返しとまさに娯楽映画の王道を行く映画。ナチスを扱ったレジスタンスというテーマに斬新性は皆無に等しいけれど、そこはルトガー・ハウアー 危険な愛氷の微笑インビジブルの監督らしく全く飽きさせない展開を見せる。

 他にも、アン・リー監督のラスト、コーションも、激しすぎる性描写が描かれているように女性スパイとなると、どうしても色仕掛けが多くなってしまうようだ。

 そして今回紹介する映画がやはり女性スパイを主人公にした間諜X271931年製作という古い映画。流石に時代の流れは感じるように舞台は第一次世界大戦末期で、滅亡寸前のオーストリア帝国
 しかし、この時代にスパイ映画が撮られていたことに驚くし、それも女性スパイというのが更に驚きを増す。
 ちなみに監督はジョセフ・フォン・スタンバーグ
 この監督もフリッツ・ラング監督と同じように戦前のドイツ映画界の代表監督であり、ナチス台頭とともにアメリカへ渡っている。
 彼のドイツ時代の作品には妖しい魅力を振りまく女性に運命を狂わせられる老教授を描いた嘆きの天使、そして灼熱の北アフリカに駐在する外人部隊を背景にして熱いロマンスが描かれたモロッコ。映画史に残る名作を撮っている大監督
 そして今回の間諜X27の主演が、前述した"嘆きの天使" "モロッコ"でジョセフ・フォン・スタインバーグ監督と名コンビといえるだろう、マレーネ・ディードリッヒ彼女はビリー・ワイルダー監督の傑作サスペンスの情婦にも出演しているように非常に妖しい魅力を持った女優さん。今回の女性スパイという役は彼女にピッタリだと思う。
 流石に1931年製作の映画でエロいシーンは望めないが、女性スパイの悲しき弱点を描いた間諜X27を紹介します
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 1915年、オーストリアのウィーンにおいて、ハプスブルグ家が栄えたのも今は昔・・・。愛する国が滅亡寸前になっているのを人々が見つめている。
 そんな中、愛国心の強い女性がスパイとしてスカウトされる。彼女はスパイのコードネームをX27マレーネ・ディードリッヒ)と名付けられる。

 ある日X27(ディードリッヒ)は仮面舞踏会に現れ、ヒンダウ大佐(ワーナー・オーランド)に近づく。彼女の任務はオーストリアを売ろうとしているヒンダウ大佐(オーランド)が売国人としての証拠を掴む事。
 X27(ディードリッヒ)はヒンダウ大佐(オーランド)に近づく事に成功し、そして証拠を見つけるが、彼は拳銃自殺をしてしまう。

 次にX27(ディードリッヒ)に与えられた標的はオーストリア将校の仮面を被った敵国ロシアのスパイであるクラノウ(ヴィクター・マクラグレン)のロシアスパイである証拠を掴むこと。
 彼女はクラノウ(マクラグレン)に近づくが、クラノウ(マクラグレン)は彼女の正体に気付きロシアに逃げる。



 X27(ディードリッヒ)は新たなる任務としてオーストリア国境付近のロシアに潜りこむ。彼女はお手伝いとしてロシア将校の寄宿する宿舎に入り込むが彼女の正体はクラノウ(マクラグレン)に見付かり、捕まってしまうがオーストリアで出会った時からX27(ディードリッヒ)に恋心を持っていたクラノウ(マクラグレン)は彼女を逃がす

 やがて雪の降るロシアにおいてX27(ディードリッヒ)の策略によってオーストリア付近のロシア領は、占領される。
 多くのロシア兵の捕虜の中にクラノウ(マクラグレン)も居た。彼は銃殺刑に処せられようとしているが、そんな彼を見つけたX27(ディードリッヒ)は自らクラノウ(マクラグレン)との2人だけの尋問に臨む。
 今やX27(ディードリッヒ)もクラノウ(マクラグレン)に対して恋愛感情を持ってしまい・・・悲しき女スパイの運命は映画を観て下さい

 スパイ映画と言えば僕らの世代はどうしても007シリーズの影響が強く、アクション、手の込み入った武器の数々、笑いに楽しさを感じるが、実際のスパイは過酷であり、命懸け

 前述した"ブラック・ブック”や”ラスト、コーション”のような女性スパイたちを主人公にした映画はいつ正体がばれるかもしれないという緊張感が全体を覆う。
 今回紹介した間諜X27においては、そのような緊張感よりも敵国同士における男女の恋愛模様が色濃く出ており、いかにもヨーロッパ映画という雰囲気。そして猫が上手く活かされた演出が派手では無いけれど、印象に残る。
 しかし、女性の悲しい性を表現するのに昔も今も女性スパイという役割において顕著に現れてしまうことがわかる。
 それにしても女性の恋愛感情は第三の男のような映画において友情をはるかに超えていくことはわかるけれど、この映画のように愛国心をも超えてしまうとは
 昔の女性に比べて最近の女性はカル~イわけだ(何が

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