褒めまくる映画伝道師のブログ

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映画 記憶の棘(2004) 生まれかわり、信じられますか?

2011年08月26日 | 映画(か行)
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 『貴方の前世は・・・ゴキブリです』なんて言われたらショックだ。せめて人間ではなくても犬か猫ぐらいではあってほしいものだ実は自分の前世には興味が無いし、死んだ後の来世のことなど考えたこともない。とにかく現世を一生懸命に生きることで精一杯。しかし、このような輪廻転生のことを少しでも気にすると真面目に生きようと思うから不思議だ。

 このような輪廻転生のような考え方はヒンドゥー教や仏教の教えにもあるようにインドや日本の国においては存在するが、そのような考えを持たないキリスト教が広まっている西欧諸国やアメリカにおいては『私は~の生まれ変わりです』なんて考え方はアメリカ人には想像すらできないと思っていたのだが、そのような生まれ変わりという概念をテーマにした作品が今回紹介する記憶の棘です。
 
 心の底から愛する夫が突然死んでしまい、それから10年後に見知らぬ10歳の子供から『僕はあなたの夫だった人の生まれ変わりです』なんて声を掛けられたら、真剣に輪廻転生という考え方を信じている人もビックリだろう。凄いナンパテクニックを持った子供が未亡人を誘惑するストーリー?と思いきや更に驚いたことに、この10歳の少年が未亡人しか知らないような話を知っているという設定なんだかホラーサスペンスの様相を呈してくるが、意外にも・・・というのが大まかなストーリー。

 サスペンス映画として見ると実は大したことが無いように思ったりするのだが、この映画の最大の見どころは最も信頼している者に裏切られた時の人間の脆さが描かれているところ。怒りの持って行き場の無い悲しみを感じることが出来る記憶の棘を紹介します

記憶の棘 オリジナル・バージョン [DVD]
ジョナサン・クレイザー
ハピネット・ピクチャーズ


 ショーンが講演している。その講演において彼は次のように話をする。『もし愛する妻のアナ(ニコール・キッドマン)が死んでしまい、自分の目の前に鳥がやってきて、私がアナですと語ってきたら』。そして更にショーンは次のように語る『私はその鳥をアナ(キッドマン)と信じてずっと鳥と暮らすだろう』。いかに妻のアナ(キッドマン)のことを愛しているかよくわかる。そして更にショーンは続ける『しかし、私は科学者だから生まれ変わりは信じない』と。
 講演の終了後にショーンは愛するアナ(キッドマン)の元にジョギングをして帰ろうとするのだが、途中で心臓麻痺を起こしてしまい帰らぬ人となってしまう。

 そして10年後、アナ(キッドマン)は新しい恋人のジョゼフ(ダニー・ヒューストン)からプロポーズされ、ようやく心の傷が癒えてきたアナ(キッドマン)は彼のプロポーズに応えて再婚することを決意する。ところが数日後、アナ(キッドマン)の前に突然見知らぬ少年(キャメロン・ブライト)が現われる。その少年(ブライト)はアナ(キッドマン)にジョゼフ(ヒューストン)との結婚を思い留まるように注意する。更にその少年(ブライト)は自分はショーンの生まれ変わりだと主張し始める。

 最初こそアナ(キッドマン)は少年(ブライト)の言葉を軽く受け止めていたのだが、少年(ブライト)の口からはアナ(キッドマン)とショーンの間にしか知ることのできない秘密を次々に語りだす。アナ(キッドマン)は次第にまだ10歳のこの少年(ブライト)のことを本当にショーンの生まれ変わりだと信じるようになっていくが・・・果たしてこの少年(ブライト)はショーンの生まれ変わりなのかは映画を観てください



 未亡人であるアナを演じるのは今や演技派女優として開花した感のある大スター女優のニコール・キッドマン。トム・クルーズと離婚してから本当に演技が上手くなったと思う。それを裏付けるように単なる美貌を売り物にした作品だけでなく、めぐりあう時間たちドッグヴィルといった前衛的な作品にも出演するようになった。そして今作においては髪の毛をバッサリ切ってイメチェンを図り(それでも綺麗です)、気合いの入ったベッドシーンを見せてくれる。そして10歳の少年とのキスシーン、混浴シーンもあるなど女優魂が爆発している。

 そしてニコール・キッドマンをナンパする10歳の少年役がキャメロン・ブライトサンキュー・スモーキングでは、アーロン・エッカートの息子役を演じるなどまさに天才子役。今作の彼を見ると本当に天才子役だと思います。まだ10歳そこそこにしてニコール・キッドマンを目の前にしての冷静な演技は、僕には考えられないですね。

 しかし観終わった後の余韻がずっと残ります。新しい人生の一歩を踏み出すはずのアナ(ニコール・キッドマン)とこれからの人生を重い十字架を背負って生きていかないといけないはずの少年(キャメロン・ブライト)の今後の人生を比較して考えた時、さらに悲劇を感じます

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