広大な大海原で巨大化したイカとクジラがバトルを繰り広げる怪獣映画だ、と言うのは嘘。果たして題名が伝えようと意味するところ何なのか、最後の最後に意味がわかった人には感動を得られるが、全く意味のわからなかった人にとっては何が言いたかったのかサッパリわからない映画だ。
ニューヨークにおいて、16歳の青年であるウォルト(ジェシー・アイゼンバーグ)には、12歳の弟のフランク(オーウェン・クライン)が居て、父親のバーナード(ジェフ・ダニエルズ)と母親のジョーン(ローラ・リニー)は両方とも作家という見た目は凄いインテリア一家。しかし実のところ、父親のバーナード(ダニエルズ)は今ではすっかり落ち目になり、過去の栄光にすがるばかり。一方の母親のジョーン(リニー)は次々と出版契約が結ばれ、まるで近い将来において、名声を得られるような日の出の勢い。
ある日のこと、ジョーン(リニー)の浮気が切欠で両親は離婚することに。バーナード(ダニエルズ)は家を出てアパート暮らしをすることになる。
そんな両親の離婚騒動に巻き込まれて、二人の間を行ったり、来たりするウォルト(アイゼンバーグ)とフランク(クライン)の兄弟だが、ウォルト(アイゼンバーグ)は今も父親を尊敬しているが、フランク(クライン)の方は完全に母親っ子。
そんな正反対の両親に対する想いを持った兄弟に呼応するように、家族はまっ二つに分断。頑ななまでに父親のバーナード(ダニエルズ)を尊敬するウォルト(アイゼンバーグ)だったが・・・
大変なことが起こっている割に登場人物たちのアホな行動、考え方に賛同できないために観ている側には、悲壮感が漂わない。しかも、チョイチョイ笑える台詞、トンデモな行動が飛び出すので決して退屈はしないし、面白い。
映画を通して観ていると薄っぺらい内容ぐらいにしか感じなかったのだが、ところが観終わった後は相当奥深く突っ込んだ人間の内面に切り込んだことがわかる。馬鹿にして笑っていた場面にしても、今思えばその笑いが自分に跳ね返って来るではないか
特にダメダメ親父の悪影響をモロに受けてしまっているウォルト(アイゼンバーグ)君だが、彼は昔から今に至る両親との思い出を振り返った時に、何を感じ、何を得るのかその点を中心にして見ていけば、イカとクジラの題名の意図するところがわかるのでは無いだろうか
映画好きにはニヤリとするようなマニアックなシーンも適度に散りばめられて、多くの人が観終わった後に良い映画を観たと思えるイカとクジラ。あんまり現実感が無いような設定ながら、誰もが青春時代に多かれ、少なかれ経験したことを思い出させる映画です
ちなみに監督はウェス・アンダーソン監督のライフ・アクアティックの脚本で知られるノア・バームバック。確かにあの映画の緊張感の無さは、今回紹介したイカとクジラに共通するものがあります。
ダメダメの父親のバーナード役にはジェフ・ダニエルズ。今でも多くの作品に出演していますが、非常に印象深いのがウディ・アレン監督のカイロの紫のバラ。まだ彼が若いころの作品ですが、個人的には相当面白い映画でお勧めです。
母親役のジョーンを演じるのがローラ・リニー。40代半ばを超えていますが、益々多くの出演作品に恵まれているノリノリの女優さん。彼女の若くて、綺麗な時の作品でお勧めはリチャード・ギア、エドワード・ノートン共演の真実の行方がお勧め。
他にアラン・パーカー監督の死刑制度の是非を斬新な手口で描いたライフ・オブ・デヴィッド・ゲイル、クリント・イーストウッド監督の重厚な人間ドラマとサスペンスを合わせたミスティック・リバーあたりがお勧め。
長男のウォルト役で出演しているジェシー・アイゼンバーグ。最近はデヴィッド・フィンチャー監督のソーシャル・ネットワークでマーク・ザッカーバーグを演じるなど、今最も旬な若手俳優。他にホラーではなくて、実はコメディ映画のゾンビランドがお勧めです。
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ニューヨークにおいて、16歳の青年であるウォルト(ジェシー・アイゼンバーグ)には、12歳の弟のフランク(オーウェン・クライン)が居て、父親のバーナード(ジェフ・ダニエルズ)と母親のジョーン(ローラ・リニー)は両方とも作家という見た目は凄いインテリア一家。しかし実のところ、父親のバーナード(ダニエルズ)は今ではすっかり落ち目になり、過去の栄光にすがるばかり。一方の母親のジョーン(リニー)は次々と出版契約が結ばれ、まるで近い将来において、名声を得られるような日の出の勢い。
ある日のこと、ジョーン(リニー)の浮気が切欠で両親は離婚することに。バーナード(ダニエルズ)は家を出てアパート暮らしをすることになる。
そんな両親の離婚騒動に巻き込まれて、二人の間を行ったり、来たりするウォルト(アイゼンバーグ)とフランク(クライン)の兄弟だが、ウォルト(アイゼンバーグ)は今も父親を尊敬しているが、フランク(クライン)の方は完全に母親っ子。
そんな正反対の両親に対する想いを持った兄弟に呼応するように、家族はまっ二つに分断。頑ななまでに父親のバーナード(ダニエルズ)を尊敬するウォルト(アイゼンバーグ)だったが・・・
大変なことが起こっている割に登場人物たちのアホな行動、考え方に賛同できないために観ている側には、悲壮感が漂わない。しかも、チョイチョイ笑える台詞、トンデモな行動が飛び出すので決して退屈はしないし、面白い。
映画を通して観ていると薄っぺらい内容ぐらいにしか感じなかったのだが、ところが観終わった後は相当奥深く突っ込んだ人間の内面に切り込んだことがわかる。馬鹿にして笑っていた場面にしても、今思えばその笑いが自分に跳ね返って来るではないか
特にダメダメ親父の悪影響をモロに受けてしまっているウォルト(アイゼンバーグ)君だが、彼は昔から今に至る両親との思い出を振り返った時に、何を感じ、何を得るのかその点を中心にして見ていけば、イカとクジラの題名の意図するところがわかるのでは無いだろうか
映画好きにはニヤリとするようなマニアックなシーンも適度に散りばめられて、多くの人が観終わった後に良い映画を観たと思えるイカとクジラ。あんまり現実感が無いような設定ながら、誰もが青春時代に多かれ、少なかれ経験したことを思い出させる映画です
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ローラ・リニー,ジェフ・ダニエルズ,ジェス・アイゼンバーグ,オーウェン・クライン | |
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ちなみに監督はウェス・アンダーソン監督のライフ・アクアティックの脚本で知られるノア・バームバック。確かにあの映画の緊張感の無さは、今回紹介したイカとクジラに共通するものがあります。
ダメダメの父親のバーナード役にはジェフ・ダニエルズ。今でも多くの作品に出演していますが、非常に印象深いのがウディ・アレン監督のカイロの紫のバラ。まだ彼が若いころの作品ですが、個人的には相当面白い映画でお勧めです。
母親役のジョーンを演じるのがローラ・リニー。40代半ばを超えていますが、益々多くの出演作品に恵まれているノリノリの女優さん。彼女の若くて、綺麗な時の作品でお勧めはリチャード・ギア、エドワード・ノートン共演の真実の行方がお勧め。
他にアラン・パーカー監督の死刑制度の是非を斬新な手口で描いたライフ・オブ・デヴィッド・ゲイル、クリント・イーストウッド監督の重厚な人間ドラマとサスペンスを合わせたミスティック・リバーあたりがお勧め。
長男のウォルト役で出演しているジェシー・アイゼンバーグ。最近はデヴィッド・フィンチャー監督のソーシャル・ネットワークでマーク・ザッカーバーグを演じるなど、今最も旬な若手俳優。他にホラーではなくて、実はコメディ映画のゾンビランドがお勧めです。
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