褒めまくる映画伝道師のブログ

映画の記事がメイン。自己基準で良かった映画ばかり紹介します。とにかく褒めることがコンセプトです。

映画 ステイ(2005) 何だかよくわからないけれど感動します

2013年01月10日 | 映画(さ行)
 シーンのつなぎはおかしいし、怪奇現象でしかあり得ないような意味不明のシーンが多いし、まるで寝とぼけたような台詞が連発するし、映像が不明瞭なところが出てくるなど、何とも居心地の悪さを感じさせる映画が今回紹介するステイ。まず断っておくが、決してド素人が撮った映画ではないチョコレートネバーランド等で知られる一流監督であるマーク・フォスターが撮った映画だ

 さて、そんな居心地が悪くなってしまう映画の内容とは?
 精神科医のサム(ユアン・マクレガー)は、いかにもネクラそうで病的な青年のヘンリー(ライアン・コズリック)の担当になる。
 ところがヘンリー(コズリック)は自殺することを仄めかし、しかも自殺する日時まで示してその場を去っていく。もしかしてヘンリー(コズリック)は虚言癖を持っているのだろうか?
 しかし、ヘンリー(コズリック)は雹が降る時間を当てたり、盲目の博士であるレオン(ボブ・ホスキンス)を見て『父さんは僕のせいで、亡くなったのにどうして、ここにいる』と素っ頓狂なことを言い出したり、さらにサム(マクレガー)の周りであり得ないことが次々と起きてしまう状況において、ヘンリー(コズリック)は間違いなく自殺すると確信したサム(マクレガー)は必死で彼の命を助けようとするのだが・・・

 冒頭でなかなか激しい事故シーンがある。そのシーンが所々で挿入されるのだが、この映像は果たして何を意味するのかを考えながら観る事になる展開。しかし、その展開が前述したように意味不明のため誰もが頭の中は?だらけ。
 よって、まるでハラハラドキドキしない新手の展開のホラー映画の類かと思いきや、ラストは今までに味わった事が無いような感動に包まれる。その感動を表現するのは難しいのだが、誤解を覚悟で書いてみると『死んでいくことは決して怖いことではないんだ』という気分にさせられる感じか

 サム(マクレガー)以外の主な登場人物は何かしら今までの生き方に負い目を感じている者ばかり。ヘンリー(コズリック)、サム(マクレガー)の恋人であるライラ(ナオミ・ワッツ)等、その他の登場人物もそうだ。しかし、そんな全ての人に訪れるラストシーンは登場人物だけでなく、観ている我々の心まで癒してくれる。

 これから初めて観るという人は、なんかわからないけれど感動することができるし、また既に観たことがあるという人も再見すると細かい所に色々と仕掛けがあることに気づかされ、観る度に感動が大きくなる。
 本当に映画って凄いと感じさせるステイはお勧めです

ステイ [DVD]
ユアン・マクレガー,ナオミ・ワッツ,ライアン・ゴズリング
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン


 監督は前述したようにマーク・フォスター。人種偏見の激しい地域での死刑制度のあり方を考えさせられるチョコレート、ピーターパンの物語の誕生の逸話を描いたジョニー・デップ、ケイト・ウィンスレット競演のネバーランドがお勧めです
 

 主演のユアン・マクレガはスコットランド出身の俳優。ダニー・ボイル監督のシャロウ・グレイブトレイン・スポッティングがお勧め。他にリドリー・スコット監督のソマリア紛争を舞台にした戦争映画ブラックホーク・ダウン、ティム・バートン監督の感動のファンタジー映画ビッグ・フィッシュも良いです。

 いかにもネクラそうなヘンリー役にはライアン・コズリック。最近はラースと、その彼女ブルーバレンタインなど、個性的な作品に多く出演しています。

 ライラ役のナオミ・ワッツは個人的にドストライクの女優。キング・コングザ・リングのような映画に出演するかと思えば、デヴィッド・リンチ監督の意味不明の映画マルホランド・ドライブ、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督の21グラムなど非常に個性的な監督の作品に出演する実力派女優でもあります。
 個人的なお勧めはこれまた奇才のデヴィッド・クローネンバーグ監督のイースタン・プロミスです

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