原発の恐怖

　物には、良い事ばかりはない。況してや、人間の化学の行き詰まりもある。それらを巧みに隠しての原発推進と利用の結果、事故が起きて騒動となった。然し、起きるべくしてのことでもあった。要は事後対策が何等出来てなかった迄。政府は手厚い保証どころか、戦争へと勇むばかりで、その隠れ蓑を何にしようかで施策を決める。無茶苦茶である。

　学校での化学の成績は芳しくも無かったが、事の原理は分る。人体への影響は無論のこと、自然への環境破壊は著しいものだ。それを知っていながら隠し、綺麗ごとで誤魔化してきた。多くの国民が納得せざるを得ないようにしてきた。だが、地球は憤怒したのだ。このままでは、人類は気づかぬままに滅びてしまう。チェルノブイリ原発事故も同じ。

　大手の事業主は、自分等の懐具合ばかりを案じ、そこに以前から棲む生き物の全てには無理解で、人間の命は元より生物には無関心。人間の命だけが尊いのではない。その人間を支えて、生活できるようにしてくれるのは、その生物らがいなくては成り立たない。そこを破壊し汚染するのは、傲慢でしかない。人類は、選択を誤ったのだと気づきたい。

　朝になれば太陽が昇り、夕方が訪れれば月が出て来る。晴れの日もあれば雨や曇りの日もある。嵐が襲って来れば、雪も降るのだ。その自然に祈り感謝してこそ、人間は生かされる。快適で綺麗で、便利な生活には多大な犠牲が付く。人間でなかったら好いのか？家畜であり、魚や海であり、空への汚染はしていいのか？それ等全ては、人類に還って来る。

　今回の騒動で、マスクを手縫いしても分かる。先ず材料が無くては、自分で作れない。それの素を魔法で出すことは無理なのだ。何事にも感謝すること、或いは自分の身体の免疫や抗体を高めていれば、軽症で済むだろう。大騒ぎをするまでもなく、冷静な判断を持てる。泥棒が入ってから縄を綯っても、盗られてしまうのだ。自然体になっているのも好。

　森羅万象の元には、ありとあらゆる命が集まっている。あの壮大な核の中には、人間のはかり知らざるものがある。知っていても何等手は打てない。無力であり解明できぬ。科学の叡智を以ってしても、それ等には近づけない。そうでなかったら宇宙は消えてしまう。存在すら失くすだろう。何に感謝するといって、神とは宇宙そのものであり、森羅万象。

　あまりの月の美しさに、携帯撮影したが、ランプが映るのである。撮影者も、こればかりは消せない。