フルートおじさんの八ヶ岳日記

美しい雑木林の四季、人々との交流、いびつなフルートの音

富士の絶景を望む大菩薩嶺登山

2012-05-13 | 山登り

今日は、八ヶ岳清里の雑木林の向こうに、見事な青空が広がっている。昨日の蓼科山登山の雪辱を期すべく、今日は大菩薩岳へ登ることになった。中央道勝沼インターで降りて、塩山から青梅街道を走る。登山口上日川峠は既に車で一杯になっている。小型観光バスも来ている。「日本百名山」の人気はさすがだ。

大菩薩嶺と言えば、中里介山の「大菩薩峠」でつとに有名になった。深田久弥の「日本百名山」によると、

…「大菩薩峠」では、次のような書き出しで始まっている。
「大菩薩峠は江戸を西にさる30里、甲州裏街道が甲斐の国東山梨萩原村に入って、その最も高く最も険しきところ、上下8里にまたがる難所がそれです」
…「むかし甲州表街道を何かの理由で憚った旅人は、この裏街道を採用した」…

…大菩薩峠の名が文学に現れたのは中里介山より遙か以前に樋口一葉が「ゆく雲」で「我が養家は大藤村中萩原とて見渡す限りは天目山、大菩薩峠の山々峰々垣を作りて」とある…

上日川から30分ほど登ると山ブドウが大きく育っている「福ちゃん荘」に着いた。そこから唐松尾根を登り1時間少しで雷岩に着いた。南アルプスの峰々が白く輝いている。

ごくうすく靄がかかった雲ひとつない青空を背景に眼前に富士山が見える。その均整の取れた姿が実に美しい。手前には、青い大菩薩ダム湖が彩りを添えている。

雷岩から10分で、標高2057メートルの大菩薩嶺三角点に到着した。

そこからは、見晴らしのよいカヤトの山道を下る。

しばらく行くと大菩薩峠に着いた。「介山荘」という山小屋がある。小説「大菩薩峠」では主人公の机竜之介がこの峠で、老巡礼を斬殺することから始まる。小説の筋に合わせて、首を切られた僧の像が置かれていた。

1時間ほど下ると「福ちゃん荘」に着いた。そこで800円のカレーライスを食べる。店のおばさんに「福ちゃん荘の名前の由来」を聞くと、「曾祖父」の「福太郎」さんが茶店を始めたとのことだった。

そこから30分下って登り口上日川峠に着いた。今日の登山は、昨日の蓼科山登山撤退の無念さを晴らすのに十分すぎるほどの素晴らしい景観に恵まれた。汗もかかず、終始清々しかった。

下山後、一行はこれから大阪まで帰らねばならないのに、長坂インターで下りて、わざわざ私を家まで送ってくれた。妻ともども本当に楽しい春の3日間だった。


時ならぬ雪に阻まれた蓼科登山

2012-05-12 | 山登り

今日は標高2530メートルの蓼科山に登ろう。清里の朝は、いい天気で、これは楽しい山歩きになると、山仲間4人と勇躍出発する。1台の車に5人乗るとさすがに窮屈だが、経済性は抜群だ。

蓼科山は、千曲川を間に挟んで浅間山と対峙している。八ヶ岳の北に位置しているので、八ヶ岳の1峰かとも見れるが、文句なしのスッキリした独立峰だ。

アララギ派詩人、島木赤彦が

「草枯丘いくつも越えて来つれども 蓼科山はなほ丘の上にあり」

と歌っているとおり、蓼科山の裾野には草原、牧場が多い。

いくつかの登山口があるが、足の弱い私たちは、車で行けるとこまで行こうとどんどん標高を上げていく。大河原峠まで行こうとしたら、道は冬季閉鎖中で、蓼科神社の鳥居がある駐車場で終点だった。車で登っていくに従い天候が急変してきた。最初は雨だったが、続いて雪に変わった。もちろん、あたりの視界も悪い。吐く息は白く、寒い。登ることはできるのようだが、「素晴らしい眺望」で聞こえる蓼科山登山としては、これでは満足できないだろう。ただしんどいだけの労苦となるようなので、あっさりと、登山を中止することにした。

蓼科湖の前にある「そば庄」に入って蕎麦を食べる。蕎麦の味はまずまずだったが、出汁の甘さが強すぎる。実は、他に1軒、豚の角煮るの美味しい蕎麦屋があるのだが、今日はやっていなかった。写真を撮ろうとすると、何故かスイッチが入らない。先ほどの寒さにあたって、電池が切れてしまったのだろうか。

その後、白州の「サントリー工場」へ行く。シングルモルト「白州」を味わおう。「サントリー工場」は土曜ということもあり、沢山の人が来ていた。このころになると、天候はすっかり回復して、青空が広がっている。敷地内は、西洋シャクナゲやヤマツツジが満開になっていた。モミジの新緑と相まって実に美しい森になっている。それまで知らなかったが、ヤマユリが、無数に生えているのには驚いた。ウイスキー工場のなかは、発酵途中のアルコールの臭いがこもっていた。最後は、「白州」を水割りやオンザロックで試飲する。久しぶりにウィスキーを飲んだが、なかなかの舌触りだった。

その後、尾白温泉で昼の露天風呂を楽しんだ。どこかの登山グループが団体で来ていた。


山仲間がやってきた

2012-05-11 | 人々との交流

大阪から山仲間4人がやってきた。今日は、ペンション「ミュー」さんで夕食をご一緒することになっている。夕方、「ミュー」さんを訪れると、美しく手入れされた庭には、ラショウモンカズラが満開だった。


食事を始める前に、今年退職したSさんに記念品を贈呈する。モンベルの軽くて暖かい羽毛上着、貰ったSさんは大喜びだ。

赤ワインで乾杯して、夕食会が始まった。近況などを報告しあう。このところご夫婦での海外旅行にはまっているMさん、このほどクロアチアから帰国したばかりだ。美しい滝の写真を見せていただいた。今夏は、北極圏を回ると意気軒昂だった。聞く者たちは、ただただ唖然とするのみ。

美しく盛られた前菜とともに、自家製パン(写真無し)が運ばれてきた。

ウドとコゴミの天ぷらは、季節感満点。


まろやかなニンジンスープ、

うす甘くあっさりしたソース仕立てのエビ料理。

色合いが美しく柔らかな牛ステーキを食べるこ頃には満腹となってきた。

最後にデザートとコーヒー(写真なし)、ボリューム満点の料理だった。明日は、蓼科山に登る計画なので、「前夜祭」は、早めに切り上げた。
 


郵便ポストと鳥小屋が出来上がった(第2回DIY教室)

2012-05-11 | 日記

5月10日の午後からのの話になる。雷雨が止んだころ、八ヶ岳の向こう側からTMTMさんご夫婦がお越しになった。「DIIY教室第2回目」だ。今日は、先日途中まで作っていた郵便ポストを完成させることと、新たに、鳥小屋を作ることになっている。

いい天気になってきたので、最初にアダージョの森をご案内する。木々の芽吹きや足元のスミレ、マイヅルソウなどが元気だ。少し休憩した後、いよいよポストの「入り口」の作成過程に入る。冷たい風が吹き始めて、手先がかじかむ。

ところがドジなことに、ポストの入り口用の木材がないということが分かった。仕方がないので、余っている木材を継ぎ合わせて作ることになった。蝶番は先にキリで穴をあけて置く、少しの狂いが、がたつきのもとになるので丁寧にやってくださいとの指導。留め金は箱の下に予備板を張って、そこに取りつける。最後に屋根を取り付けて、完成だ。やはり、板を継ぎ合わせたところが、不安定なので、それはやり直すことにしよう。なんとかポストが完成した。

続いて、鳥小屋作り。TMTMさんが、あらかじめキットを作ってくれていたので、それをビス止めするだけでいい。
鳥小屋で大事なのは、何と言っても鳥の入り口。ドライバーで穴を数か所開けておき、それをカッターで大きくしていく。最後はサンドペーパーで丸く28ミリに仕上げる。シジュウカラ専用の穴の大きさになる。ポストと同じように、箱掃除用の蝶番を取りつけて出来上がった。シジュウカラの新婚夫婦に、いい家があると喜んでくれるといいのだが。

作業が終わってから、一緒に食事をする。DIYでは、次に本箱兼整理箱を作る話、TMTMさんが新たに購入されたピアノの話、オープンガーデンの話など色々楽しい話に花が咲いた。

奥さんから、美しくデザインしたハンギングバスケットをいただいた。庭で育ってきた藤色のスミレが咲いているのがいい。


 


待ちに待った野菜の植え付け ところが突然の雷雨で中止する

2012-05-10 | 

朝早く、八ヶ岳清里の雑木林の向こうにやや欠けてきた月が浮かんでいる。外気温4度、室温15度、湿度36%。朝食を食べていると、久しぶりにメジロがやってきた。残念ながら、写真を構えるや否や逃げてしまった。

いよいよ、今日は待ちに待った野菜の植え付けをやろう。標高1100メートルともなると、一番心配なのが遅そ霜だ。例年、5月の連休が過ぎると、地元の農家も野菜の植え付けを始めることになっている。畑には、ヤマザクラの花びらが、一面散り敷いていた。

先ずはジャガイモ、今年はホクホクの男爵、肉じゃがのメークインを3キロ用意した。

植え付け用に切り、薪ストーブの灰を切り口に着けると準備完了。

畑に1列は男爵、もう一列はメークイン、各々80個の苗だ。

次は、野菜苗の植え付けにかかる。植えるのは夏野菜24苗、それに京都九条ネギ。トウモロコシ、カボチャ、その他は、次回にしよう。

一通り整地をしておいた畑地をさらに均してから、穴あきマルチを張る。それに間隔をおいて、苗を植えていく。甘くておいしい万願寺とうがらし。

香りハラペーニョ

レッドパプリカ

ところが、途中で、俄かに雲行きがおかしくなってきた。雷がゴロゴロ鳴りだし、風も出てきた。今日は天気が荒れる、との予報だったか、あまりににも突然やってきた。雨も降り出してきたので、ズッキーニやネギは次回に植え付けることにして、今日の植え付け作業を終了した。美味しい夏野菜の採れたてがたっぷり食べられると思うと、嬉しくなってくるではないか。