クタビレ爺イの山日記

諸先達の記録などを後追いして高崎近辺の低山中心に歩いています。

鍋蓋山へ北斜面のゲレンデから H-23-7-24

2011-07-25 12:37:00 | 倉渕・長野原・草津・嬬恋
数日の涼風で元気も回復したので今日も嬬恋方面。但し、予報よりも雲が多いのが
気になったので二度上げ峠から山手の天気を眺めてから行き先を決めることにした。
快晴ならば「四阿山」、雲が多ければ登り残しの鍋蓋山へ北コースからと。
去年の四阿は生憎にも濃いガスに阻まれて展望皆無、帰りにはロープウェイ駅も
見えなくてマゴマゴし、おまけに浦倉山も断念した嫌な記憶がある。
未だ登っていない鍋蓋はどうも不人気らしいが老骨の爺イは既に角間峠ー
角間山ー鍋蓋の往復コースは無理、北からゲレンデを使い途中から地形図の
破線に乗って反時計回りに迂回して行くしか方法がないのだ。



R-406で西進し倉渕の権田信号からR-54に入る。行き交う車両が少ないので
後ろから追われることも無くのんびり走行。
峠道はカーブの数が70位、R-18やR-18バイパスに比べれば遥かに楽だ。
この道は倉淵と嬬恋の大笹を結ぶ線で「善光寺街道」の間道と云われている。
峠手前に「善光寺道問屋場跡」、信州と上州との物資輸送の中継点との事。



「二度上げ」の名前の由来はハッキリしないが、余りの急峻に荷を二度に分けて
運んだとか、倉淵側から来ると途中に峠と見違える箇所があり、二度も峠を
登る錯覚が生まれるとかーーだか良くは知らない。
だが、ネットでは間違った記述もある。其の代表が「ここは昔、草軽電鉄が
通っており急坂を越えるのに二度もスイッチングしたのでーーー」という
もので笑い話にもならない。
草軽電鉄は戦前から戦後に掛けての軽井沢を巡る東急・五島慶太と西武・
堤康次郎との熾烈な闘いの産物。軽井沢を制し草津までのバス路線を確保した
西武に対して軽井沢から草津までの軽便鉄道の敷設を以って東急が一矢を
報いたもの。1915年から1962年までの稼動。当然、二度上げ峠などは
通っていないが、始発から9個目の駅に「二度上げ駅」が
あり、三箇所のスイッチング箇所の一つだった。国境平から三原に向かう
途中である。
駅の二度上げと峠の二度上げを混同しているらしい。

そして峠、長野原町の手によるモニュメント、「北軽井沢」の名は1927年頃
からの大学村の文化人たちから発した通称、長野原町が従来の「地蔵川」から
変更したのは1986年の事と聞く。



さて、肝心のお天気具合。浅間は勿論、北の草津・四阿は雲の中、迷わず元々
展望は期待しない鍋蓋に決定。



峠を下って北軽信号を直進してR-235。この道は直進すれば「大笹」でR-144に
合流するが途中のパルコールゴルフ場の角を左折して広域農道に入る。
この道はキャベツ畑の中を気分よく走行出来る道で通称は
「嬬恋パノラマライン」。だが、今はキャベツ関係らしい多くの作業車が
トロトロと走っているので余り飛ばせない。



去年、笹薮で苦労させられた「糠塚山」が右手に近づく頃、やや左手に
目標の鍋蓋山。
北面の「鹿沢スノーエリア」のゲレンデがはっきりと判る。



一寸、左手のこの山は村上山、其の右は多分桟敷山。篭ノ登は村上山の陰で
見えないか。



地蔵峠への道に合流して新鹿沢温泉から僅かの距離でスキー場への道標に
よつて右折。
約1.5K程でユリ園を兼ねるスキー場の大きな駐車場。車は疎らで人も少ない。
覗いて見たらユリはマダマダで事務所やリフトの下だけ。これでは1000円払って
入園する段階ではない。



ユリ園は諦めて登山口探し。ユリ園のあるゲレンデは厳重に仕切られているので
事務所前の車道を西に少し歩いて柵の外側を狙う。入り口と思われる箇所はここ。



入り込んでから二回ほど電牧を潜らないと前進できない。柵の中を見るとゲレンデの
中に作業道が見えたが、残念ながら入れない。遠くの山が目標の山と思われるが
推定で約 2 K 位かな。



大方の進路はこんな感じだが、下地は右下がりで斜め、時々右から雑木の枝が
はみ出しているので傾斜は緩いのに、やや歩き難い。



入り口から0.5K程でユリ園リフトの終点の横。リフトの下に大型ユリが
チラホラ(9.39)。



右への作業道を分けて尚も前進。帰途はこの作業道を下って来る事になる。近くで
ユリの手入れをしている人が見えたので声を掛けたら満開は八月に入ってからと。



やがて丁字路で道は左右に。左を選択するとここはユリ園の上限で
スキーコースの中(10.05)。



振り向いて北の方角を眺めると草津や四阿方面は雲の中。やはり鍋蓋が正解だった。



さて、ここからは道のないこんなゲレンデを登ることになるが、石ころが多い。



花は意外に少なく時折、こんなものしか。



右手にリフトが見えた。実は目指す第五リフトと思い込んでこの下を潜る破線の道が
あると考えて注意しながら登り続けるが、草が深くて近寄れない。




だが、それらしき道形が判らぬままにリフト終点に来てしまった。反対側から
下って探すも駄目。



裏に道形発見、少し辿ったが直ぐに斜面の中で消滅。



漸く、未だ先らしいと悟って元の位置へ(10.34)。再びゲレンデ登り、今度は
花一面の場所。
先日の某名優の葬儀もこんな花に囲まれていたっけーーと思いながら。



遥か右前方にリフト発見、あれが探していた第五リフトと確信。ゲレンデを斜めに
よぎる様に少しづつ、右に寄りながら登る。



終点に到着、草茫々の中で道を探す。



設備裏から西に向かう幅広道発見(11.06)。



直ぐに笹が深くなってウンザリ。



少し入ったらリボンもあってホッと一安心。



道は強烈な笹の道、勢い込んで進んだら登りの筈が下り始め、窪の反対に
向かっている。
間違いを悟って再び登り返して元の位置。よく見たら途中に分岐、笹ばかりに
気をとられて見逃していたらしい(11.08)。



同じくの笹藪だか、左脇に踏みしだいた跡があるので、人か?動物かは判らないが
通り道に間違いなし。



行く手は地形図で見たことのある西から南への反時計回りの迂回路である事は確実。
軽い登りだが長い距離を笹を蹴散らしていくので足が疲れること。笹の露でズボンが
べったりと足に張り付き気持ちが悪い。

たまには、こんな花が気分を和ませるが全体に花は稀。



漸く、道標が現れた(11.53)。



この先は有り難い事に刈り払われた道で前方の角間山との鞍部に向かう。



数分で鞍部着。角間からの道は南ではなく西南から来ていた。



道標に従って左折して緩い登りを鍋蓋に向かうが笹と見事な白樺の道。
降りてきたガスが無ければもっと良い眺めだろう。



傾斜が少しきつくなると上手く蛇行道が造られていて大助かり。



其の上部には御親切にも木枠段で楽をさせて貰う。



で、小さな狭い頂上。標識が無ければ判らない位の場所(12.15)。



四等三角点が足元に。





この錆びたものはスキー場用なのかな?



この標識はG氏の名刺形初期のものかな。



「すかいさん」の手数の掛かった標識が遠慮がちに目立たない位置に。



本日の爺イ。大分お疲れの様子。



昼食・休憩の後、帰路につく。往路を辿るのも芸がなさ過ぎなので前面の叢に
突入して直滑降を試みる(12.41)。
出だしの踏み出しには道跡があるが、残念ながら東向き。北に方向転換するも
胸までの雑草帯。たが、幸いにも茎が柔らかく突破には大した障害でもない。




やがて身長を越える笹薮に突入、だが突き進まなければ帰れないからヤケクソで進む。
何と云っても足元が見えないのが難点。一歩一歩が足探り。
やっと前方のガスの中からリフトの設備が見えたので一先ずそこで休憩。



これは往路より東寄りのリフト終点。飛び出し口から覗くと下は絶壁の様。
仕方なく左目の叢に突入。ここも胸までもあって何となく圧迫感があって息苦しい。
怖いのは下の段差や窪地、ドスンと落ちたら草に埋まってしまう。
だが、花が豊富なので少しは気が楽。ガスさえ無ければ凄いお花畑だろう。











左へ左へと周りながら下って往路の第五リフト終点に到着。今度はこのリフトから
離れずに下ると途中からハッキリした小道が現れたので此れを辿る。



膝と腿がガチガチになった頃、第五リフトの始点を見た(13.36)。



ここからは大きく右に回って東向き。往路のコースより大分西に居る事になる。



そして第一リフト終点近くで往路に合流。



境の細道を気楽に下って駐車場所に
到着が14.08。今まで爺イの心肺能力では歩行標高差は350Mから400Mまでと
してきたがこのコースは500Mあったので上出来の部類か。結局、このコースは
ユリ園リフトの終点から右に入って第五リフトを見ながらゲレンデの
細道を辿って第五の終点に行けば楽と思う。


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2 コメント

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Unknown (インレッド)
2011-07-25 19:48:42
今晩は。
冬の角間はかなりの展望で私は大好きです。今度はこちらの鍋蓋から行って見ようと思っています。もう一つ先の小さなスキー場から登れば簡単そうです。
何時もGPSをお使いのようですが、ガーミン社のGPSでしょうか?。それならばカシミールのソフトを使って、なるべく楽なルートを探して、GPSにダウンロードしてナビして行けば迷うことは無いと思います。ぜひお試しください。
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re:GPS (爺イ)
2011-07-26 05:32:44
インレッドさん
小生のはGARMIN社のPOKE-NAVIです。ブログを
始めた8年前ごろ、時々帰路で迷った記事を見た
北橘の某ベテラン氏が心配してビームライトと
一緒に貸してくれたものを使い続けています。
予定コースの経緯度を国土院地形図からインプットし帰路のためには現在地を記録しながら
使っています。
当日は四阿は登山道がハッキリしているし
鍋蓋もゲレンデを外さなければ大丈夫と
思って地形図もナビも持参しなかったので
ガスの中では少々不安でした。
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