汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

哀切なる時雨

2013年11月15日 | 悲哀の詩

僅かな息が 月の陰に光る
わだかまりを抱えたままの胸は 何処へ行くの
この叫びは 愛を宇宙へと誘うから

あなたの名残りを見つめたままで
叶わぬ願いは いつまでも 胸の中に谺している
愛するものの哀切なる 時雨の艶やかな
時の間隔でさえも 霧消して行く この雪が融けるまで 

咲き乱れた花は 夜空へと消えて行く
時間を駆ける 星よ 
その手に触れる 命は
今にも散りそうな定めの中で もがいている

艶やかに触れる この鼓動の打つ限り
愛は 愛撫の夢見の中で生き続けるから
いつまで この身体は 言葉に夢を見るのだろう
逃れられない 記憶を辿る 指先から零れ落ちる
現実が どこまでも あなたに触れたいと願うから

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擦れ違い

2013年11月15日 | 悲哀の詩

波にもまれ 苦しみ 
その手を照らす陽は 永遠に剥ぎ取られる
血に染まる表情 真綿を詰めた その安らぎは
永久に咲く花の 静かな日の 名残り

刹那に交わす その唇の 温かな感触
総ては終わりに向かう その手に遺る 愛でさえも
総ては無に帰すのだろう 遠く谺する あの苦しみさえも

触れていたいと 願うのは 
愛おしさから湧き立つ 混沌とした感情
美しいその手に握られている 言葉は 擦れ違いの連呼

何も無いこの場所では 刹那の出逢いをも 悲しみに暮れ
跡形も無く消えて行く 波に沈むこの身体をも
もう何処にも その愛は届く事はないのだろう

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音の無い砂漠

2013年11月15日 | 奇想の詩

寒々しく 時に優しく 撫でる頬

舞い落ちる雪の 囁き 僅かな悲壮を感じながら

何処までも堕ちる 感覚を瞼に映し出す

 

震える指の 彷徨う 果ての無いさざ波に揺れながら

歪んだ 鏡に映る表情の 強ばる視線よ

 

後もう少しの 優しさを感じたい

艶かしく揺れる髪の 香り漂う 海岸は凍てつき

あなたはそっと唇を閉ざすのだろう

何も無い ただ広く存在する 海原のように

 

水面は 音の無い砂漠

不思議な歌が聴こえる 騒々しい怒りが沸き立ち

色取り取りの花が その血に染まる夜の静寂の中で

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