汽水空間 ~言葉と次元の力学系へ~

身体で体感する言葉の世界をお届けします(*´∀`)♪

永い夜に

2013年11月12日 | 奇想の詩

吐息を漏らすと 永い夜の始まり
嗤い 謳う 幻想に導かれ 辿り着いた場所

水が流れる音に 神妙に潜める 森
密やかに 囁き声の聞こえる 光が僅かに滴る 夜に
あの場所で 唄が聞こえ この眼に沁み込む  
僅かな吐息に 目まぐるしく変わる 鬱蒼とする闇の中で

遠ざかる光は 拒まれた 切なさ
赤い光が揺れる 灯籠の導きに 涙を流す
紅の陰に 幻想を見つめる 
手を伸ばす あなたの背中に 描かれた夢の和みを
追いかける ここから連れ出して 震える程に 愛しいから

あの夜空へ 無数に戯れる 流星
鮮やかに 永久に揺れる 面影 
色褪せたままの 景色は 遠くまで谺する 悲しみの連呼
どこまでも深い森の奥で あなたを抱きしめる

いつ許し合えるの 終わりの無い闇は
手探りのまま 愛と愛を繋ぎ合わせる

無情に引き裂かれる 身体は 燃える焔に揺れる
この手の中で 死に絶える 蝶のよう
歩き彷徨う この森の闇は たぎる愛の源泉
幻想に追いかけられる 過ちを犯し続け 愛に触れたいが故に
どこまでも この胸の裡に 潜んだままで

コメント

そっと囁く

2013年11月12日 | 悲哀の詩

差し伸べた手 剥がれ落ちる涙に 焔は揺れる
切ない気持ち 冷めた皮膚からの 蒸発する汗
覆われた身体が 愛おしさにくねらせ 
あなたを見つめる 情愛に ひがむ瞳

その手を見せて 鼓動が高鳴る度に もつれ合う悲しみ
瞳を凝らして 微睡む夢の 安らぎへ 堕ちる永遠を
切ない程に 醒めない夢は ひと時の調べ

情緒深くあろうとすれば する程に 
身体の摩擦に苦しむ 愛するが故の寂しさに

見つめられると そっと囁く 重い声音は
いつか枯れる事を知る 花のいたずら
わだかまりを感じさせる程に 色めいた瞳

静寂の中に居て 寄り添う身体 静かな吐息
眠ったように唇を震わせ 凍り付く 

コメント

言葉は海

2013年11月12日 | 奇想の詩

そっと目を覚ます 寂れた景色 言葉は海へ
流れるがままに なすがままの 静寂の薫り

揺れる花は ただそこに居ただけの 紅
咲いたばかりの命 無明の途を行く 
軌跡は この夜空の向こう 暁が揺れる 花弁が散る叙情に

月夜が照らす 花は揺れ 
冷たい眼差しを受けながら 生きる術を探す 
あなたの その優しい瞳が 言葉を添えなくても ただ居る

きっとこの涙が枯れても その美しい髪の流れる
明日を夢見る この宵に 生命は 夜空に向かい 散って行くのだろう
さざめく感情の中に 光あれ 
寂しき瞳は 星空に輝く 祈りに 代えられるのなら

コメント

ローレライの涙

2013年11月12日 | 悲哀の詩

沈黙を捧げる 命は生まれ 夜空を満たす
紺碧の海に 揺蕩う 一輪の花のように

心地の良い言葉を 聴かせて
過ぎ行く歳月は 重なり合う唇の 面影
果てない流れは 偽りを誓い合う 
波に呑まれ ばらばらになっても 命が輝くように

闇に抱かれ 心地良く眠る 
あなたの手を取り 流れるがままの 愛に散るような 願いを
吹き出しそうな感情 いつの間にか季節は 廻り行く最中

手を握ったまま 覚束ないままで居る 
ここは波打ち際 薄く照らす光は 刹那を感傷にする
争い絶えぬ あの場所には あなたの忘却した過去が 踊る
可笑しいくらいに 微笑い合う 刹那は 忘却の彼方へ

悲しい人影が うろつく この場所は 擦れ違いを生む
恋い焦がれ 愛に咲き 二人は見つめ合ったまま
砂に吹かれる 身体には 一滴に涙も 残っては居ない

果てない流れに 刹那は悲しみに染まり
二人は愛に揺れ 唇を交わし合う 
愛おしさは 溢れるばかり 
見つめ合い 祝福し 時に嫉妬に狂う 
その瞳の中で 交わし合う接吻は 争いさえも 色褪せる

コメント

瞳の奥に

2013年11月09日 | 奇想の詩

さざ波の揺れる 遠浅の水面

擦れ違い 心の狭間で 打ち解け合う 寂しさを

仄かに薫る 海原を見つめる 一人 膝を抱えながら

数えきれない 愛は 憂いに浸る

どれくらいの時間が流れれば この胸に 言葉は響くの

 

蜃気楼の陰る 信じていた あなたを差す光の方へ

祈りは届かない いつまでも揺れる 

涙は枯れ 夢と現を行き来する 旅人の儚げな 瞳の奥に

 

さよなら 駆ける空の果てに 星の瞬く幽遠があるのなら

ありがとう この手にかける 涙が あなたの唇に重なる

揺れ動いて 寂しさは 麗らかな陽に揺られ

水面に滴る その夢の続きを 想い描く 日々の只中で

 

静寂は遠浅のこだまに うろ覚えの唇の感触

ふりだしに戻る 途行く半ばに たくさんの涙の祈り

 

コメント

夢見の中で

2013年11月09日 | 奇想の詩

生命は ふるえる この手の中で 預かる冷たさの

何もないこの場所で 旺盛に咲く 花のように

 

大気の冷たさに 震える身体は 愛の拠り所を求める

あの夜空の向こうには 鮮やかに微睡む 宇宙の響きが

今にも眠りそうな 夢見の中で あなたは呟く

 

星が降り出しそうな 夜空 煌めく瞳に映る 寂しさ

あなたはうろ覚えの子守唄を 紡ぐ この星降る夜の冷たさに

手足を冷やした子供のように ただ愛に触れたくて

伸ばす手は 空しく宙を切るだけ

擦れ違い 涙は空に流れる 星は輝き 虚ろな瞳を映し出す

 

遥かな夜空へ 過ぎ行く時代は 孤独に寄り添う

あなたを想い 果てる時の来る日に願う

時間は寂しげに 瞳は震え 今にも堕ちそうな 天を仰ぐ

波に揺れ 命を無償へ捧ぐ この星の降る夜に

愛は咲き誇る 

コメント