人間の脳は加齢に伴い萎縮していくが、中には他の高齢者よりも脳の量が減らず、おそらくそれが理由で頭の切れが衰えない「スーパーエイジャー」と呼ばれる人々が存在するとの研究論文がJAMAに掲載されたそうです(AFPBB NEWS)。80歳以上の高齢者の中でもスーパーエイジャーは一般的な高齢者と比べ、大脳皮質が厚かったそうです。脳の最も大きな部分を占める大脳皮質は、しわが刻まれた表層部で、前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉の4つの部分に分かれ、思考から発話、音声処理、視覚や味覚などの知覚情報までのすべてを司どっています。今回の研究では、記憶力テストで50~65歳の年齢層と同程度を得点した80歳以上の高齢者をスーパーエイジャーと定義し、調査にはそうした明敏なスーパーエイジャー20人と、同世代の平均的な高齢者12人が参加。18か月に及んだ調査期間中、大半の高齢者同様、スーパーエイジャーにも脳の萎縮はみられたが、平均的な同世代に比べて、萎縮した量は約半分で、萎縮率は平均的な高齢者が2.24%だったのに対し、スーパーエイジャーはわずか1.04%だったというのです。ただし今回の研究は、参加者を誕生時から追跡調査したわけではないため、スーパーエイジャーの脳の量の方が最初から多かったのかどうかは不明だとも。スーパーエイジャーについては世界中で多くの研究が行われているそうです。解剖した脳を調べたところ、一部のスーパーエイジャーの脳内に認知症を患っていた可能性を示すアミロイド斑(プラーク)が大量に沈着していたことが確認されたとする研究結果もあるが、それでも脳の機能は保たれていたことになるそうです。
http://www.afpbb.com/articles/-/3124174
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