健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

吸血コウモリ

2018-03-05 08:30:33 | 研究
吸血コウモリのナミチスイコウモリ(学名:Desmodus rotundus)がこれらの変化をどのようにして成し遂げたかを解明するために、そのゲノムと腸内微生物叢を解析し、ナミチスイコウモリのゲノムと腸内微生物叢は両方とも、果物、肉、昆虫などを好む他のコウモリ1200種では類を見ないほど特異であることを発見したそうです(AFPBB NEWS)。ゲノムに関しては、ゲノムサイズは一般的だが、「転移因子(トランスポゾン)」と呼ばれる、ゲノム上の位置を変えることが可能なDNA断片を2倍多く含んでいたそうです。この転移因子はゲノムの中の免疫系と代謝をつかさどる領域に集中。ナミチスイコウモリはこれらの機能も他の種に比べて大きく異なっているそうです。血液に含まれる高濃度の鉄分や窒素性老廃物を吸収・処理できる点などはその一例だそうです。他方で消化管内には、抗ウイルス物質を産生し、防御的な役割を果たす細菌が驚くほど豊富に常在していたそうです。このうちの数百種は、他の哺乳類で病気を引き起こす細菌だそうです。吸血コウモリがダニや蚊などのお腹いっぱい血を吸った昆虫を食べることから始めて、徐々に血液だけの食性に切り替えていった可能性があると考えているそうです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3163416?cx_position=12
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