シロアリは、余命の短い「老兵アリ」が巣の入り口で天敵の侵入を防ぐ役割を担うという論文がBilogy Lettersに発表されたそうです(YOMIURI ONLINE)。実験には「ヤマトシロアリ」を用いたそうです。このシロアリは、巣作りなどを担う働きアリの一部が孵化後1~3年で脱皮して巣を守る兵隊アリになり、さらに約5年生きるそうです。透明なシャーレの中に厚紙で人工的な巣を作り、脱皮後1か月の「新兵アリ」と脱皮後1年以上の「老兵アリ」を1匹ずつ、働きアリ5匹の計7匹を入れ、天敵のオオハリアリが巣に近づく様子を観察。侵入を防ぐため、巣の入り口を頭部で塞いだ回数は、「老兵アリ」が「新兵アリ」の4倍に。別の実験では、女王アリがいる巣の中心部に「新兵アリ」が集中し、「近衛兵」のような役割を果たしていることも明らかに。老兵と新兵で、攻撃に対する防御力に差はないそうで、年長者がリスクの高い仕事を引き受け、若いシロアリの命の損失を減らすことで、巣の繁栄に貢献する分業システムがとられているということです。
http://www.yomiuri.co.jp/science/20180310-OYT1T50050.html?from=ycont_top_txt
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